タイトルMac OS Xで動くCodeWarriorの日本語版が購入者に到着カテゴリーMac OS X, 開発ツール, CodeWarrior
作成日2000/10/6 13:37:32作成者新居雅行
CodeWarriorの新しいバージョン「リリース6」が、今週になって購入者に郵送された。すでにインストールしている方もいらっしゃるだろう。リリース6からはProfessionalという名称が使われていないという変化もあるが、もっとも大きな変化は、Mac OS X向けのソフトウエア開発ができるようになったという点である。Mac OS XでのCarbonアプリケーションを作成する機能が加わり、フレームワークのPowerPlantもCarbonやCore Foundationへの対応がなされている。また、開発環境自体も、デバッグを含めてMac OS Xでの利用ができるようになった。つまり、Mac OSでも、Mac OS Xでもいずれでも開発および稼動が可能なアプリケーション開発ツールとなったわけだ。また、Mac OS Xでの開発ではJava2への対応も行われている。なお、Cocoa対応のアプリケーションなどの作成については、基本的には直接の機能は用意されていない。変更点については、同社の紹介ページに詳しくリストがある。
いろいろな変化はあるとして、次のポイントを紹介したい。まず、ポストリンカにMac OS Packagerが追加された。つまり、パッケージ/バンドルの生成を、開発ツールで自動的に行うものだ。Mac OS Xのアプリケーションパッケージの生成にも対応している模様である。ただ、単にポストリンカを選べばいいだけでなく、適切な設定を行わないといけない。利用方法については改めて記事でお届けしたいと考えている。
また、Javaのリンカの設定に「Java MRJAppBuilder」という設定が加わっている。つまり、JavaのアプリケーションはこれまではCodeWarriorでもJBindaryベースのものを生成していたのだが、MRJ SDK 2.2から新しく搭載されたMRJAppBuilderベースのアプリケーションを生成できる模様だ。JBindaryはブート部分が68kベースであったが、MRJAppBuilderはPowerPCのみで、しかも、Mac OS XでのJavaアプリケーションとしても稼動できるものとなっている。
CodeWarriorリリース6は日本語版となっている。とりあえずMac OS X Public Beta(9月に配付されたもの)にインストールをしてみた。ボタンでの文字欠けなどにめげずにインストールし、とりあえず使えることは確認した。もちろん、IDEもCarbon対応なので、ウインドウやコントロール類はAquaベースの画面表示となっている。メニュー構成やアプリケーションの形態などには大きな変化はない。ファイルメニューに終了がある点は、最初のバージョンだから目をつむることにしよう。そうした些細な点は無視するとしても、いくつか動かない場面が出てきている。たとえば、Javaのアプリケーションの新しいプロジェクトを生成しようとしても、エラーが出てソースが作成できないとメッセージを出す。また、既存のCarbon対応のプロジェクトを開き、デバッグをさせようとしても、リモートデバッガに接続できないというメッセージが出てくる。Mac OS X Public Betaが日本語版でないところからこうした結果になるのかもしれないし、何かしらインストーラでの作業以上のことが必要になるのかも知れないが、とありあえずのファーストインプレッションは、動かない機能に目が向いてしまった。CodeWarriroリリース6については、継続的にレポートをすることにしよう。

◇CodeWarrior for Mac OS日本語版リリース6のIDE
 
関連リンクCodeWarrior for Mac OS日本語版リリース6