タイトルMac OS X Public BetaのJava VMは日本語対応がなされていないか?カテゴリーJava, Mac OS X
作成日2000/10/24 15:49:0作成者新居雅行
2000年10月21日にリリースされたMac OS X Public Betaの日本語版で、Pure Javaのアプレットを稼動させてみた。appletviewerで稼動する簡単なアプレットだ。英語版と同様、Java2 SDK相当のコンパイラなどが通常のMac OS X Public Betaの日本語版にも付属している。英語版と同様、AWTのコンポーネントでもボタンやスクロールバーなどはAquaのものが表示された。だが、日本語の文字化けが見られる点も残念ながら同様であった。Windows版のJava2 SDKでコンパイルした結果を、まず実行させてみたが、テキストフィールドやポップアップメニューは日本語が正しく表示されるものの、文字列の描画やボタン系では文字化け状態であった。また、Mac OS X Public Betaにあるjavacで再コンパイルを試みたが、そうなると、テキストフィールドも文字化けになった。SJISなどをエンコードを指定してみたがやはり同様であった。
Mac OS Xでは、/System/Library/Frameworks/JavaVM.Frameworkに、Java関連のファイルが入っていると理解しているが、ここには、国際化に関わるクラスや、あるいはフォント設定などのファイルが見つからない。詳細については未調査ではあるが、ざっと見たところでは英語版のMac OS Xと同じになっており、完全にJava VMがセットアップされている状態ではないのではないかと考えられる。
なお、Java版のワープロソフト「一太郎Ark」についても、Mac OS X Public Betaでは例外を出力して動作しないことは確認されている。AppleはJava2を稼動させるための最高のOSであることをMac OS Xの特徴とした。いくらPublic Betaであるとは言え、日本語が簡単に扱えないようではPure Javaの実行環境としては魅力は大きくそがれる。Java2になかなか対応しなかったMac OSのMRJの時のように、また、Java利用者に待ちぼうけを食わせるのだろうか? この件については、追加の調査などで続報があれば、またお届けしたい。
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