Mac OS X Public Beta(以下、Mac OS X)は、AppleShareファイルサーバのクライアントになることができる。Mac OSまでは、セレクタあるいはネットワーク・ブラウザを使って利用していたが、「セレクタ」の存在の分かりにくさなどもあって、エイリアスの利用などさまざまに工夫がされてきたのである。Mac OS Xではその利用インタフェースが大きく変わったと言っていいだろう。セレクタはなくなり、接続方法についても全く違う方法になった。その点を中心に説明をする。 なお、AppleShareとは言ってもAppleTalkプロトコルを使うオリジナルAppleShareは、Mac OS Xはクライアントとして利用することができない。つまり、AppleTalkベースのAppleShareに接続することはできないのである。利用できるのは、AppleShare IPすなわちTCP/IPベースのAppleShareファイルサーバだけである。AppleTalkが利用できないのは設定とかいった問題ではなく、当初からその機能は組み込まれていないようである。AppleTalkをアクティブにするという設定はあるが、その機能を利用しても、AppleTalkのAppleShareサーバに接続することはできない。
さて、ネットワーク内にAppleShare IPのサーバがあるとする。Mac OS 9のファイル共有でもAppleShare IPを利用できるが、「ファイル共有」コントロールパネルを開いてチェックボックスをオンにしないとIPの機能はアクティブにはならない。また、以前に記事でお届けしたように、Mac OS Xにはファイル共有サーバになる機能があり、これを利用することでもAppleShare IPサーバにすることができる。もちろん、市販のAppleShare IPを使ってもいいだろう。いずれにしても、サーバに適切にアカウントが設定されているものとして、以下の作業を行うことにする。 まず、サーバに接続するには、Desktopがアクティブなときに、「移動」メニューから「サーバへ接続」(Command+K)を選択する。確かに「移動」ではあるのだが、メニュー名の連想がやや弱いと感じるところだ。
次に、ログオンをするためのダイアログボックスが表示される。もちろん、ファイルサーバに登録されているアカウント名とそのパスワードをキー入力する。「名前」にあらかじめMac OS Xでのログイン名が自動的に入力されたりはしないので、両方ともキータイプして入力する必要がある。入力すれば、「接続」ボタンをクリックする。