タイトルWWDC 2000のすべてのセッションを収録したDVD-ROMを入手したカテゴリーイベント
作成日2000/12/19 12:31:49作成者新居雅行
2000年5月にサンノゼで開催されたWWDC(WorldWide Developers Conference)のセッション内容を全て収録したDVD-ROMが販売されている。購入可能な方々には直接メールが行っているので特にMDOnlineではニュースにしなかったが、入手できたので機密保持に触れない範囲で記事にしてみよう。また、CD-ROMは珍しくないけど、DVD-ROMとなるとまだまだ珍しいので、どんなスペックやオーサリングなのかということもやっぱり興味を持ってしまう。

まず、DVD-ROMが5枚組みというのはあらかじめ知っていたが、実際のパッケージは次の写真のようなものだ。一般的なDVDディスクのケース5つが、1つのボックスにまとめられている。特にドキュメントなどはなく、単にディスクが中にある。もちろん、DVDドライブの搭載されたマシンでないと参照できないのだが、対象利用者にはうるさく動作環境を述べる必要もないだろう。
 

ディスク1枚は約1.7GBほどになっている。そこに、WWDCの1つのセッションが1本のQuickTimeムービとなって入ったものが、5枚のDVD-ROMに分かれて納められている。だから、ムービー1つで200MBとかいったかなりのサイズになっている。ちなみに、サウンドもは行っているが講演時に会場に流された英語のみだ。日本語の同時通訳も別トラックで…という淡い期待はついえてしまった。ビデオの圧縮はSorensonでフレームレートは15FPSだ。320×240ドットのサイズで、講演者とプレゼン画面やデモ画面などが交互に写っているというものだ。プレゼンや実機デモはおそらくコンピュータの出力からビデオ取り込みしているためか、きれいに見える。ただ、さすがに画面の細部は苦しいが、会場で見ているのも同様だ。サウンドは、モノラル16ビット22.05kHzといったスペックで、IMAの4:1の圧縮となっている。
もちろん、QuickTime Playerで参照してもいいのだが、きちんとオーサリングされていて、Webブラウザのウインドウで参照できるようになっている。ブラウザで、セッションのタイトルを選択すると、そのムービーがブラウザのウインドウ上に呼び出される仕組みだ。だけども、ディスクの入れ替えは当然ながら自分でやらないといけないので、必ずしもワンタッチでセッションムービーが呼び出せるわけではない。また、筆者のマシンではQuickTime 5を入れているせいなのか、ブラウザのウインドウにムービーがうまく呼び込まれなかった。それから、最初、マウントしたDVD-ROMのアイコンをダブルクリックしても、ウインドウに何も現れなかった。不良品かと思ってあせったけど、マウントするのに少し時間がかかるみたいだ。CD-ROMならすぐに中身が出てきたけど、DVD-ROMはちょっと待たないといけないのかもしれない。
Mac OSで参照することになっているが、WindowsでもQuickTimeをインストールしておけば、ムービーはもちろん参照できたし、該当するファイルをちょっと探せばブラウザで見ることもできた。

2000年12月15日までの限定ではあるが、Mac OS X Public BetaとDeveloper ToolsのCD-ROMもバンドルされている。Developer ToolsはOctober 2000と印刷されたものだ。さらに、来年のWWDC 2001のスケジュール「5/21〜25」を示した短冊も入っているという具合だ。なお、販売はADC会員のみに対して行なわれ、オンライン会員は$250、その他は$150だが、WWDC参加者は$100だ。例年はセッションごとのビデオを販売していたので、ぱらぱらと買っていたらいい値段になったのだけど、その意味では全部買ってこの値段なのは良心的かもしれない。ただし、スティーブジョブズ氏の基調講演については収録されていない。願わくば、もっと早い時期に入手できるようになっていてほしいという気持ちも持ってしまう。
関連リンクWWDC 2000 Conference Sessions DVD-ROM