ファイルメーカー社は、ファイルメーカーProのデータベースを、PalmOS搭載の携帯端末で利用できるようにする「ファイルメーカーMobile」を、2001年3月下旬に8900円で発売する予定であることを発表した。ファイルメーカーPro 5.0v3が必要である。データベースのフィールドを選択して、そのデータをPalmOS搭載機に送付し、PalmOS側でデータの入力や参照、更新などができ、その結果をファイルメーカーPro側に反映させるということができる。基本的には何の開発作業も必要がないと言う点が大きいだろう。既存のデータベースをそのままPalmOSに持ち込み、同期ができる。競合があった場合の対応機能も組み込まれている。Mac OSおよびWindowsで利用できる。 業務分野でのPDA利用は昔から盛んでもあったが、基幹システムに加えて端末システムも開発が必要であり、大量導入などでの大形プロジェクトが一般的でもあった。しかしながら、「ファイルメーカーMobile」は小規模な業務システムでも低コストでPDAの利用を組み込むことができる点が注目できるだろう。PalmOS上での開発も注目はされているものの、他のプラットフォームの開発者にとっては1からPalmOSをマスターしなければならないということも必要になる。「ファイルメーカーMobile」ベースでの開発はPalmOS側はあまり気にすることなく、ファイルメーカーProのデータベースを工夫するということで対処できるという点も、小規模な業務開発に向くと言えるだろう。 |