タイトル内部の構成を大幅に見直し高いパフォーマンスを実現した新Power Mac G4カテゴリーPower Mac
作成日2001/1/30 19:2:32作成者新居雅行
2001年1月30日に開催された報道向け説明会において、新しいPower Mac G4が紹介された。新しいPower Mac G4の特徴は、ブレークスルーパフォーマンス、拡張性を充実、革新的なCDやDVDの制作環境と3つを挙げた。CPUのラインナップとして4種類のクロックを用意し、さらにデュアルCPUを採用した。733/667MHzタイプはクロックスピードで動く二次キャッシュが256KB(オンチップキャッシュ)、半分のクロックで動く三次キャッシュが1MB(バックサイドキャッシュ)あり、より高速なメモリアクセスを実現している。バスもPC-133になり、従来の100MHzから133MHzにアップしている。メモリコントローラも一新し、アクセススピードも800MB/sから1GB/sに向上した。PCI拡張スロットのスループットも実効値が100MB/sから215MB/sになった。グラフィックスもAGP x2からx4に向上している。従来のG4より最大38%の、他社のPCよりも57%高速であることを示した。デュアルプロセッサマシンよりも高速なシングルプロセッサマシンを用意した点についても説明があった。特定の処理ではデュアルの方が高いパフォーマンスを得るものの、シングルの方が総合的なパフォーマンスでは高いという結論を得ていると言う。そのため、現状ではデュアルプロセッサは特種用途として位置付けているというニュアンスであった。また、プロ向けのグラフィックス環境を実現するために、NVIDIAを採用した。特に3D系のアプリケーションで高いパフォーマンスを実現する。モデルチェンジ前のATI Rage 128 Proよりも、倍以上のパフォーマンスを得ている。RADEONもパフォーマンス的には同程度だが、低い解像度ではNVIDIAの方がいいパフォーマンスになる。ギガビットのEthernetも対応しているのは従来とおり。Quake IIIのでもが行われたが、毎秒75フレームほどのパフォーマンスになっている。
拡張性については、拡張スロットは4つから5つに増えている。1つはビデオカードで使うため、64bit/33MHzのPCIが4つ使える。PCIブリッジはなくなり、メモリコントローラで処理をする。ライトコンバインをサポートし、オーバーヘッドを減らしている。そのためにPCIでのスループットが倍以上になっている。プロオーディオやビデオ編集も可能なハイパフォーマンスを実現した。メモリは1.5G、ドライブは3台まで内蔵ができる。AirMacもオプションで取り付け可能だ。
CD-RWを標準で内蔵し、iTunesでデータを集め、Disc Burnerでディスクに書き込みを行うことができる。Disc Burnerのデモが行われた。未使用のCD-Rを入れるとフォーマットのダイアログボックスが出てくる。タイトルを入力しフォーマットを選択して、まずは初期化を行う。すると、デスクトップにCD-Rがマウントされる。そして、Finderと同じようにデータをドラッグ&ドロップで持ち込む。そして、メニューを選ぶかゴミ箱にドラッグして、CD-Rを製作するかをダイアログボックスが出てくるので、そこで書き込みを行う。いずれにしても、OSにCD-R作成機能が組み込まれるという結果になっている。
Apple Pro Speakerも含まれている。デジタルアンプを内蔵して迫力のあるサウンドが得られる。iSubと組み合わせるとより迫力はアップする。Super Driveが733MHzモデルに搭載されていて、DVD-R/CD-RWの機能を持つ。iDVDでDVDビデオ制作ができる。
下位モデルは出荷済み、上位モデルは2月下旬に出荷を予定している。なお、初期出荷分には、iTunesやDisc Burnerはバンドルされておらず、Webからダウンロードする必要がある。なるべく早い段階できちんと本体にバンドルできるようにするつもりだが、いつになるかは明言されなかった。
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