タイトルCarbonLib 1.2.5の日本語版が配付開始、問題は未解決のまま?カテゴリーCarbon/CF
作成日2001/3/9 14:4:39作成者新居雅行
ソフトウエア・アップデートを通じて、CarbonLib J2-1.2.5がリリースされている。日本語版のCarbonLibであり、Disc Burnerを通じてのVer.1.2.5の配付は行われていたが、すべてのユーザに対して入手できるバージョンとしては、Mac OS 9.1に含まれていたCarbonLib 1.1.1以来のバージョンとなる。
Carbon 1.1以降は、Carbon Event Managerが組み込まれていることがいちばんの特徴だ。Carbon Eventは、Mac OSの従来のイベント処理と異なり、Mac OS Xでマルチタスクの動作をスムーズに行わせるというメリットがあり、Mac OS Xでの稼動を前提としたCarbon対応アプリケーションでは遅かれ早かれ対応せざるを得ない機能だ。Mac OS X Public BetaはCarbon 1.1が組み込まれている。そうしてCarbon Eventの機能を組み込んで作成されたMac OS X向けのアプリケーションを、Mac OS 9等でも稼動できるようにするためには、CarbonLib 1.1以降の安定バージョンの存在が不可欠となる。しかしながら、Mac OS 9.1に含まれていたCarbonLib 1.1.1では、CarbonLib対応のアプリケーションの動作が異様に遅くなるなど、実用上大きな問題があった。これは、アプリケーション側の責任ではなく、CarbonLib側の問題であることが指摘されている。
では、CarbonLib J2-1.2.5でこの問題が解決されたかと言えば、いくらかましになったという程度だ。英語版のCarbonLib 1.2.5で発生していた、ことえりの入力時にcontrol+Kなどによるキー操作が機能しないという問題は解決されていない(Jedit4およびAppleWorks 6で確認した)。また、Jedit4を使っていると、キータイプに連動してメニューバーがちらついたり、キー入力の取りこぼしが発生する点もやはりJ2-1.2.5でも発生している。1.1.1よりはましになったものの問題点は残ったままと言えるだろう。
なお、CarbonについてはVer.1.3というバージョンがSDKとして配付されて始めており、急ピッチにアップデートは行われているようだ。EGBridge 11.5では、CarbonLib 1.2.5で使ってもカナ変換のキー操作が機能しないということはないようだ。
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