まだ手は痛いのだけど、だいぶんとマシになってきた。意識的に力を抜くようにはしているのだけど、もしかして筋肉がついたのだろうか? などと思いながら、なんだかハードディスクが凄い勢いで回転している。IBMの2.5インチ20GBの安い方を入れてあって、もともとやや音は大きいタイプなのだが、ひっきりなしに回転をしている。それに、マウスポインタはレインボーになり、他のアプリケーションにも切り替わらずそして、スリープに勝手に入るもやっぱりハードディスクは回り続ける。きっかけは、メールのダウンロードだ。「Mac OSメール環境」では、バックグランドでプロセスをばんばん立ち上げて、メールのダウンロードや処理を行うのである。Mac OS Xならではの処理などと悦に入っている場合ではない。とにかくハードディスクがガリガリ音をたてている。デフラグとかベンチマークしているような雰囲気なのだ。ふと原因について思い当たることがあった。もしかして、これがメモリ不足が原因なのではないだろうかと思った。PowerBookは電源キーをしばらくおし続けることでリセットをかけることができる。ちょっと恐いけど30分ほどしても改善されるきざしがないので、リセットをした。 PowerBookには192MBのメモリを搭載している。Mac OS XはMac OSと違ってアプリケーションメモリを設定しないようになっている。それは大きなメリットで、アプリケーションは必要に応じて仮想記憶を効率的に使いながら実行する。以前のMac OSだと、まずは物理メモリがあって、さらに仮想記憶で上限を設定し、また、アプリケーションのメモリ割り当てを設定するということがあったのだけど、Mac OS Xではそうしたことはいっさいユーザが手をくださなくていいのである。システムがいいように作業してくれると考えて良い様なのだ。ただ、そうなると、もちろん物理メモリのシステム稼動に対する影響は大きいとしても、ハードディスクの容量という点もみのがせない。再起動後に確認したら、起動ボリュームは100MBしか空きがなかったのである。Mac OSでは仮想記憶の容量分のファイルをあらかじめ確保していたが、おそらくはMac OS Xではそうした方式ではなく、ダイナミックに仮想記憶のためのディスク領域を確保していると思われるので、ハードディスクの空き容量がなくなったときにはアプリケーションの動作がままならなくなるのではないかと思われる。Process Viewerで見ると、Classic環境は仮想記憶を1GBも取っていたりするから、それを最初からディスク領域で確保しているはずはないと推測できる。 実は、今のPowerBookのハードディスクを購入した時にはまだまだMac OSの時代が続きそうだったので、Mac OS X向けに2GBのパーティションを用意していただけだった。だが、発売されたMac OS Xをインストールすると、いきなり1GBほど使ってしまう。そして、Developer Toolsは起動ディスクにインストールしないといけないので、そこまで入れて、あと少しアプリケーションを足したりしている間に、残り容量が100MBとなってしまったのだ。ディスクに空きを作るために、もう使ってしまった画面ショットのPICTファイルを捨てたがそれくらは焼け石に水だ。ちょっと後から問題が出るかも知れないが、/DeveloperフォルダにあるDocumentationsとExamplesフォルダを別のパーティションに移動し、/Developerフォルダには移動先のそれぞれのフォルダへのエイリアスを作っておいた。これで、500MB近くの空き容量ができた。しばらくは、なるべく起動ディスクにファイルを作らないように運用しないといけない。これからMac OS Xをインストールする方は、Developer Toolsを入れる場合には2GBでは足りなくなることを見越して、4GB以上は確保されておいた方がいいだろう。 |