タイトル森下克徳の崖っぷちからWebObjects》第12回:〜でたねぇ〜OSX。それでもMac OS X Serverセットアップ・その4カテゴリーMac OS X Server, 崖っぷちからWebObjects
作成日2001/3/30 11:31:0作成者新居雅行
いやぁ〜。でたねぇ〜Mac OS X。世間(というかMac界の媒体)もその話題で持ちきりなんである。さらにこの後、もう少し待つとMac OS X Servserも2.0になる。しかもそいつにはWebObjectsの無制限運用版がついてくるというからもう、楽しみだのなんのって…。

先月の幕張でのEXPO。アップルのブースで次期Mac OS X ServerとWebObjects5のデモを行っていた。お隣同士でマシンを並べてやっていたんだが、そこでおもしろい事に気がついた。それは客層の相違である。Mac OS X Serverの方は、どっちかっていうと、「ふ〜ん。」という感じで、一歩間をおいてみている感じの人が多かった。質問するにしろ、やっぱり「ふ〜ん。」という感じなんである。ところがこれがWebObjectsの方になると雰囲気ががらっと変わっているのである。まず質問に食らい付いたら離れない。私も一つだけ聞きたい事があって後ろから待っていたんだけれど、先に質問した人が物凄い熱意と気迫で、しかも質問の内容がずっと具体的であったりして、後から来た人たちもすきあらば聞いちゃる!という感じで、1秒でも間が開くとデモンストレータをつかまえちゃうというような、一種(いい意味で)殺気立った高揚感をともなった空間が展開されていて、おかげで私が質問できたのはとうとう1時間も待ってからだった。その間、別の人との受け答えを聞いていたのだが、いろいろ勉強になってそれだけでも良かったんだけどね。そして何より、デモンストレータがいろいろ操作する度に、やっぱり画面の動きを見ているだけで楽しくなる。特にいろんな人が今までも言っていたけど、Dockがビョンビョンするところなんか、いいよねえ。きっと、機能としてはWindowsNT版でも同じなんだろうけど、これで仕事してて楽しい=生産性があがるのは、Mac OS X Serverならではだろうなあ。

ところで次期Mac OS X ServerはDarwinを基盤にしたMac OS Xを基礎にしたものになる。現行のMac OS X ServerはRhapsodyと呼ばれるものだが、Terminalからいろいろなものをコンパイル、インストールしていると、頻繁にこの「Rhapsody」が画面を流れて行く。こいつがなくなると思うと、ちょっと寂しい気もするなあ。どうもこのシリーズはRhapsodyへのはなむけと言うかメモリアルと言うか、そんな気がするんであるが、さて本題。

今回はBINDのセットアップである。実はこのBINDの前の版までのセキュリティホールをついた攻撃が、近ごろ広範に行われているようなのである。Linuxではこの事を利用したウィルスもできたようで、まあ本来ならばNetInfoを利用するMac OS X Serverには関係ないところだろうけど、BINDを生かしてDNSの運用をしている人は早急にBIND8.2.3にアップデートしよう。

さて、作業に取りかかる前に確認を。前回OpenUpのインストールでは、「root」で作業する必要があったけど、今回は別のユーザを定義しよう。UNIXの世界では、セキュリティの確保のためにもrootでは極力作業を行わないのが基本である。OpenUpのようにパッケージからGUIを使ってインストールするものは、どうしてもログインパネルからrootでログインする必要があるが、Terminalでコマンドを叩く方法では、rootでログインしなくても良いのである。それならばより安心できるroot以外のユーザで作業をした方が良いと言うものだ。

まず、ユーザを作ろう。このユーザはWheelグループに入れておくように。つぎにそのユーザでログインして、OmniWebを立ち上げ、StepWiseに行こう。今回必要とするパッケージは、以下のアドレスにある。

 http://209.198.73.140/Apps/WebObjects/Softrak.woa/4/wadisplayPackage?package=1422&os=10

からアクセスできる。アクセスしたら、英語の解説を読んでみよう。これから先の作業は、英語から離れる事はできない。なんとかしようとおもう根性がないと、たぶんインターネットにつなぐサーバは運用して行けないと思った方がいい。ゲーム開発の世界では日本語が標準語だそうだが、インターネットの世界では英語が標準語なんだから仕方のない事だ。あきらめて自分が英語がわかるようになった方がずっと早い。

ではbind-8.2.3-macosxs.tar.gzをダウンロードしよう。転送が終了したら、前回インストールしたOpenUpが自動的に解凍してくれるはずである。

さあ、次はいよいよインストールするぞ…。
[森下克徳]
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