タイトルBrowsing Mac OS X》だんだん遅くなるMac OS Xはやっぱり「再起動」しないとだめ?カテゴリーBrowsing Mac OS X
作成日2001/4/6 16:19:9作成者新居雅行
いきなりタイトルと関係ない話になるが、いろいろなアプリケーションがCarbon化されることはもちろん、歓迎できる。しかしながら、GraphicConverterのCarbon化についてはちょっとがっかりさせられた。筆者はいわゆる「ライターさん」であるので、こうした原稿とともに画面ショットを作成するのであるが、たかだか画面ショットを作成して不要な部分を消すだけのペイント機能しか使わない。いつしか、Photoshopはほぼ使わなくなり、ほとんどの画像処理作業をGraphicConverterで行うまでになっている。レタッチと言っても、単にトリミング以上のことは、今時はライターの手元では行わないのである。必要な部分だけに切り取る作業は、ハッキリ言って、PhotoshopよりGraphicConverterの方がやりやすく手軽で早い。それに、一括変換機能も重宝していて、WindowsのBMPを一気に圧縮TIFFにするなどの使い方をしている。もっとも、GraphicConverterの圧縮TIFFはレイアウトに問題がでる場合もあるのだが、そのあたりはレイアウトするときに適切な処理をしてもらうことにして、とりあえずライター側の作業はそこまででOKなのである。
だから、Carbon版のGraphicConverterが出た時は非常にうれしかった。しかしながら、実際に動かしてみてちょっと勝手が違った。しかも、よく利用する一括変換作業を行うと、いきなり終了してしまう。また、ダイアログボックスの日本語が化けているなど、詰めが甘い点も見られる。いずれにしても、「とにかくCarbonで動かすようにした」というところなのだと思う。あまり、動作チェックなどもしていないのだろう。もちろん、完全なものを出すのが理想ではあるが、そんなことをしていたらいつまで経っても製品は出荷できない。どこで妥協するかは、もちろん、制作者の裁量にかかっている。Mac OS X自体の完成度を考えれば、対応ソフトもある程度のレベルで出荷して、多くの人に使ってもらうなどしてもまれることでより効果的に改良が進むということも考えられる。その意味ではいちいち目くじらをたてる方が発展を疎外するのかもしれないけども、やっぱりこうした状況では、Classic版のGraphicConverterを使ってしまうことになる。早いタイミングでGraphicConverterがCarbon化したことには高く評価はしたいが、残念ながら実際に使っての評価には結びつかないだろう。

さて、Mac OS Xはとにかく「遅い」というのがみんなの一致した意見だろう。しかも、PowerBookやiBookといったポータブルマシンではかなりパフォーマンスが悪いのではないだろうか。筆者のところでは、Power Macintosh G3/300MHz/256MBと、PowerBook G3/400MHz/192KBを使っているのだが、やはりどう見ても前者の方がレスポンスがいいのだ。クロックからすれば逆なのだが、メモリのせいだろうか。いや、iBookではかなりパフォーマンスが悪いということも聞く。一方で、G4マシンではそれなりのパフォーマンスが出ているという話もある。いずれにしても、遅いけども使わざるを得ないというところではある。
何が遅いかというと、やはりFinderの処理と言う点にまず行き着くことになる。フォルダをダブルクリックして、開くのに数秒くらいはかかるときもある。この間合いがとにかくだるい。Mac OS 9でもそれなりにレスポンスには時間がかっていたが、とにかくまずはウインドウが開いた。Mac OS Xではダブルクリックしてしばらく変化がないのである。時間がかかるにしても、ダブルクリックを受け付けたことだけはすぐに分かるような動作をしないと待ち時間はそのままフラストレーションに変わる。また、ダブルクリックしても応答がないなど、いらつかされることもある。とにかく重いと感じてしまう。
アプリケーションを使っていてもそれなりに重いが、Classicアプリケーション内の方がかえってキーレスポンスがいいのじゃないかとも思う時がある。
また、レスポンスが遅いとよけいにいらいらしてあれこれやってしまうものだが、メニュー選択でもやはりそうだった。だけど、クリックしたのにメニューがすぐに消えてしまうと思っていたのだが、よく観察を行うと、メニューが出て来る位置をクリックした後、マウスを動かさないでいれば、出てきたメニューは消えることはない。だから、クリックしておとなしくしばらく待てば、メニューが出てくるので、そこからマウスを動かせばいいといことにに気がついた。メニューがすぐに出てくるのならいいのだけど、現状はそこまでのパフォーマンスはないようだ。筆者も含めて古くからMacintoshを使っている人は、メニュー選択はドラッグしてやりがちだと思うのだけど、そういう作業手順だから手が痛くなることに気がついた。メニューもクリックしておとなしく待ち、メニューが出てきてからまたもやクリックして選択する方がレスポンスが悪い状態では使い勝手がいい。
ただ、それでも、使っているうちに、なにをやっても遅くなるというときがある。仮想記憶に大量のメモリを使っている場合であるような気がするのであるが、これはまったくの勘である。ちなみに、かなり操作が重くなった時に仮想記憶の様子を見たら、約80MBのファイルが7つあった。そのときは、アプリケーションを終了していってもあまり効果はなく、再起動するしかないみたいなのだ。堅牢なはずのOSなのに、こうしたことがあるとなると、やや不安を抱いていしまう。
また、これもレスポンスが悪いというところから来るのだと思うが、再起動やシャットダウン時に、アプリケーションの終了に時間がかかり、終了できないと思って、シャットダウンのプロセスが止まってしまう。再度、アップルメニューなどからメニュー操作をしないといけない。アプリケーションをたくさん立ち上げていると、レスポンスがないのでシャットダウンを中止したというメッセージに何度も出くわし、なかなかスイッチオフに持ち込めないのだ。あっさり、手作業で全部終了してから、シャットダウンや再起動をする方が早いのかもしれない。
Mac OS Xのパフォーマンスのチューニングはまだこれからやるのだと言われてしまうとそれまでなんだが、とにかくFinderの遅いのだけは何とかしてもらいたいと切に願いたいところだ。
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