Mac OS XをPowerBookで使って遅いと感じると記事に作成したが、それを御覧になった読者の横石さんよりメールをいただいた。システムのパーティションが小さいためにその影響が大きいのではないかとの御指摘だった。また、その後にまたディスクフルの状態になったこともあって、いっそのこと広いパーティションに引っ越そうと考えた。ならばということで、ハードディスクの整理やらなんやらを、この前の週末に行ってみた。また、Mac OS X 10.0.1もリリースされたが、10.0でどうかということを試すかどうか迷ったけど、やっぱりまずはアップデートした。こうして、Mac OS Xの稼動環境を大きく変えた結果、やはり少しレスポンスが良くなったと思う。ただ、Finderのレスポンスはそれほどかわらないが、アプリケーションを動かす時のレスポンスが良くなったように感じる。起動も早くなったように思うが、それは10.0.1だからかもしれない。それでも、ディスクアクセスばかり延々としていたような状況にはあまりならないことからも、改善はされたと言えるだろう。また、Sherlockでの索引作成も、これも体感だがやや早くなったように思える。やはり容量いっぱいでMac OS Xを使うのは、効率が悪くなる方向に行っていたと言えそうだ。
使用しているマシンは、FireWireでG3のPowerBookだ。192MBのメモリ20GBのハードディスクを搭載している。以前にも紹介したように、2GBのパーティションでMac OS Xを運用していたが、仮想記憶で使用するファイルが4〜8個くらいになるような使い方をしている。1つで80MB弱だから、8個目くらいになると、ほとんどハードディスク容量の残りはないという状態に近かった。ちなみに、Classicを常に使っているのでメモリを余計に使いがちだったのかもしれない。だが、一晩、Sherlockのインデックス作成だけをさせてみたけど、仮想記憶のファイルは当初1つだけだったのが、6つにまで増えていた。いろいろな場面でメモリは数多く使いそうなので、今後は注意をしないといけないと考えている。 新しくパーティションをすっかり切りなおすことにしたのだが、この機会にハードディスクにあるあまり使わないファイルをCD-Rにバックアップを取っておこうと思った。余談だが、まあ、それに時間がかかってしまったのである(苦笑)。サーバ上にあるものもついでということでバックアップを始めたら、全部で5枚にもなってしまった。 さて、PowerBookのシステムを引っ越しだが、こういうこともあろうかと、FireWireのハードディスクを買っておいた。DataFab製のケースで、20GBのHDDを買って余った内蔵の6GBを入れてある。Mac OS Xを使うようになってから作ったロングファイルネームのファイルは、サーバに使っているnetatalkではコピーなどができないため、こうしたファイルは、Mac OS Xマシンに直接つないだハードディスクを使ってバックアップするのがいちばん確実だろう。また、Classic環境は、今あるMac OS 9.1のシステムフォルダを使うつもりなので、そのフォルダのコピーも必要である。 データのフォルダだけをバックアップしたら、実は必要なファイルはシステムにあって水の泡になるということも以前に何度も経験した。そこは入念に作業をしないといけないところだが、こうした事情は人によって違うだろう。筆者の行った作業は次の通りだ。まず、Internet Explorerのお気に入りだが、ホームフォルダのLibrary/Preferences/ExplorerにあるFavorites.htmlをコピーしておけばよい。新しいシステムでは、このファイルをインポートして、整理するのが1つの方法となる。古いファイルで置き換えてもよいだろう。そして、Entourageのデータファイルだが、このファイルは「書類」フォルダにある「Microsoftユーザデータ」フォルダをバックアップしておけばOKだ。1つだけ、どうしても分からないのが、Mac OS XのStickiesのデータのありかだった。ファイルの修正日で検索しても、どうしても該当するファイルが見つからなかった。ただ、まだMac OSから移行して時間も経過していないので、Mac OSのシステムフォルダにある「スティッキーズファイル」から、新たに読み込んでメモを作ることにした。
まずは、Mac OS 9のCD-ROMで起動して、パーティションを切りなおす。使用しているマシンは最初のパーティションを8GB以下にはしなくてもいいので、その点は自由度がある。Mac OS 9まででは、いろいろなデータをパーティションにわけて整理していたが、その理由は1つのパーティションでファイルが多くなった時にどうもトラブルが発生するということに何度も見舞われたからだ。しかしながら、Mac OS Xでは「ホームフォルダ以下」というところで自由に使うという形態が中心的な使い方になるだろう。また、ファイルシステムについてもより堅牢になっていることを信頼して、なるべく大きなパーティションにしようと考えた。その方が仮想記憶を使うことを考えても有利だろう。ちなみに、容量いっぱいになってくると、ファイルの断片化が進み、ファイルアクセスの効率が落ちてくると考えられる。 一方、Classic環境のこともある。Mac OS 9.1で起動して使う機会が多いのなら、Mac OS 9.1のパーティションと、Mac OS Xのパーティションにわけることも1つの方法だろう。整理がつくことと、最悪の状況でもMac OS 9.1は生き残るかもしれないという保険も含みでだ。だが、ほとんどMac OS 9.1は使っていない状況なので、結果的に一気に20GBを1パーティションで使うことにした(もっとも、19GBという表示であったが…)。まずはMac OS 9.1をインストールし、Mac OS X 10.0をインストールし、そして、Classic環境を立ち上げていない状態で、バックアップした以前のMac OS 9.1のシステムフォルダの中身をコピーした。Developer Toolsなどをインストール、とりあえず元の状態に戻すと、だいたい6GB程度だった。まだ、CodeWarriorはインストールしていないが、バックアップを積極的に行った甲斐もあって、ハードディスクはかなりがら空きの状態になったのである。これで、仮想記憶のファイルがパーティションの容量をいっぱいにするという心配はなくなったし、レスポンスも良くなったので収穫もあったというわけだ。 |