2001年5月21日から25日に、San Jose Convention Centerで開催されるMacintoshの開発者向けコンファレンス「Worldwide Developers Conference 2001」のセッションスケジュールが公開された。タイトルと概要だけの判断では、従来とは大きく異なる枠組みが登場するということは少ないようで、今までに紹介されているテクノロジーに対応したセッションが組まれている点がまず言えるだろう。もちろん、すでに知られているテクノロジーであっても、セッションで新しいことや、将来像などが語られる可能性もあり、またそういうことを期待したい。セッションは、ほぼすべてMac OS X向けになっていると言っても過言ではないだろう。昨年までは、Mac OS 9までの環境に向けてのセッションもあったが、今年のスケジュールではほぼ影を潜めたと言っていいだろう。Cocoa、Carbon、UNIX、ネットワーク、Javaなど、オーバービューすなわち基本的なことを概観するといったセッションから、詳細なことを示すセッションまで揃っている。自分の得意分野を極めるのもいいが、知らないジャンルを1から勉強するということも可能だ。 たくさんのセッションはそれぞれに興味深いが、筆者の独断で、興味深いものを少しピックアップしてみた。まずは「100 - Mac OS X Update」は、今までのWWDCで公開されたことからの変更点などが紹介されるだろうから、これは必須とも言えそうだ。また、「114 - The New Role of Type, Creator & File Extensions」は興味がわく。ファイルタイプとクリエイタ、そしてファイルの拡張子の関係については、デベロッパも頭を悩ませているところだろうが、それを解明できるかもしれない。さらに、やはり新しいバージョンである「605 - Moving to WebObjects 5」については、WebObjects関係者は注目するところだろう。Javaに片寄って申し訳ないが、「502 - Wrapping Mac OS APIs into Java Beans」は、Mac OS Xのネイティブ機能をJavaBeansとして構成し、JBuilderなどのビジュアル開発ツールでコンポーネントとして利用しようというものである。また、JBuilderだけのセッションも開催される。 |