O’Reillyから、「Learning Carbon」という書籍が出版された。US価格は$34.96で、筆者はApple Computer, Incとなっている。文字通り、Carbonをフレームワークとしたプログラミングの解説書だ。350ページ弱の体裁で、Moon Travel Plannerというアプリケーション作成を例題にしながら、Carbonのプログラミングのポイントを解説するといったものだ。ツールとしてはProject Builderを使ったもので、言語はCで記述されている。また、Interface Builderのnibファイルを利用したダイアログボックスの作成も解説されている。つまり、Mac OS Xを使って、Mac OS Xネイティブなアプリケーションを作成しようといったのが全体的なテーマである。ツールの使い方やCarbon Eventの利用方法、ダイアログボックスの設計などが中心になっているが、プロパティやスレッド、ファイル処理、ヘルプの作成、アイコンの作成など、主要な話題に加えてポイントになることはうまく網羅された内容になっているだろう。Carbonフレームワーク全体のリファレンス的な機能は持ち合わせていないが、Carbon Eventや主要なイベントに関するリファレンスもあり、ポイントが押さえられた書籍だと言えるだろう。表紙に登場する動物は2匹の犬である(種類は分からない)。 なお、2001年5月21日から開始されたWWDC 2001では、このLearning CarbonあるいはLearning Cocoaのうち希望する1冊を参加者に無償で配布されている。 |