Thursby Software Systemsは、Windowsマシンとのファイル共有を実現するDAVEのMac OS X対応版を、フリーバージョンとして配付を開始した。Mac OS X 10.0.4でのみ稼動するとしている。同社のページに書かれた内容によると、Mac OS Xである種の機能がサポートされるのを待って、DAVEの正式版をリリースするつもりだったものの、現時点ではそれがすべて実現されていないため、とにかく現在のMac OS XユーザがDAVEをなんらかの形で使えるようにするということでのフリー版のリリースという結論になったとのことだ。正式版については近いうちにリリースできるだろうと予測している。フリー版のDAVEはバージョンは3.0となっている。インストールを行うと、セットアップアプリケーションが起動し、使用するネットワークポートや、コンピュータ名などを問い合わす。ApplicationsフォルダにDAVE Explorerというアプリケーションが加わり、そのアプリケーションを通じてボリュームのマウントなどを行えるようになっている。Windows 2000 Professionalにあるフォルダを公開して、DAVEでマウントすることができた。マウントしたボリュームはデスクトップにあらわれ、もちろんFinderで操作できるし、アプリケーションからファイルを保存したりができる。しかしながら、日本語のファイル名の扱いは完全ではない。少し使った限りではMac OS X側からは問題なく日本語のファイル名が扱えるように見える。たとえば、Windows側に元からある日本語のファイル名も、Mac OS Xできちんと見えている。だが、Mac OS Xの側からマウントしたボリュームに日本語のファイル名のファイルをコピーすると、濁点の含む文字列ではWindows側では同じファイル名にはならず、濁点のところに余分にキャラクタが入ってしまう。また、Jeditでマウントしたボリュームに日本語のファイル名で保存を行うと、不明な名前のファイルが作成されてしまう。DAVE Explorerには文字コードに関連した設定箇所を見つけることはできず、とりあえずは解決策は見つかっていない。なお、マウントしたボリュームはClassicアプリケーションからは参照できないという制約もある。セットアッププログラムでは、Mac OS X側でフォルダを公開できるような記述も出てきてはいるが、実際に公開するする方法についてもDAVE Explorerを使った限りは分からなかった。いずれにしても、実用上はまだ問題があるようだが、DAVEをとりあえずフリーで使えるということで、どんな様子なのかはある程度はチェックができる点は、システム構築で利用することを検討している人にとっては歓迎すべきだろう。 |