タイトル新しくなったPower Mac G4とMac OS X 10.1に関するプレス向け説明会が開催(1)カテゴリーPower Mac, Mac OS X
作成日2001/7/25 16:34:29作成者新居雅行
2001年7月25日、先週のMacworld Conference & Expoでの新機種発表を受けて、日本でもプレス向けの説明会がアップルコンピュータ本社で開かれた。説明会に先立って、基調講演でも流された新しいPower Mac G4などのアドバンテージを説明するビデオが流された。
マーケティング本部長の大宮氏からの話から始まった。現在のMacintoshのラインナップを4つに区切ったマトリックスを見せ、今日の内容は、ハードウエアが2製品、ソフトウエアのプレビューが2つ、ソフトウエアの発表が1つと概説した。iMacについてはデジタルハブの中核としての位置付けを示し、さまざまなデジタル機器利用や、インターネットへのかかわりを示した。携帯電話ではWeb参照はできるけどページ作成はできない、コンポでCDを作成できてもMacを使えば高度な利用ができると言った違いを説明した。発表されたiMacの一部はすでに店頭出荷を開始しており、3ファミリー、6機種を発売した。700MHzは8月下旬に出荷予定となっており、正確な日付は追って発表される。そして、Power Mac G4の説明に移った。デザインを一新し、Pro create.というメッセージを伝えている。Macintoshクロックのアップが緩やかだと言う批判もあったが、従来の最上位機種のクロックをいちばん安価なモデルでのスペックにし、中間の機種でSuperDriveを搭載するなど、大幅に機能アップを実現したことを強調した。そして、Mac OS X 10.1のプレビューについて説明した。パフォーマンスの改善やデジタルハブ機能の強化などの向上点を説明した。製品発表は出荷時期が決まった時に改めて行う。そして、Mac OS X 10.1で稼動するiDVD2についてもプレビューを行ったが、モーションメニューやバックグランドエンコーディングなどの機能が実現したことを説明した。これまでのMac OS XではMac OS 9でできていたことの追っかけという様相もあったが、iDVDはMac OS Xでより進んだことができるといった位置付けになっている点も示した。AppleWorks 6.2についても説明された。また、プロフェッショナル市場拡大に向けて、ソリューションパートナーや直販体制、法人向けビジネスリース、サポート製品の提供など、アップルが力をいれて取り組んでいることを強調した。

続いて、マーケティングの鯉田氏より、Power Mac G4についての説明が行われた。マーケットとしてはプロのクリエイタで、生産性を高めるというニーズに答えたものであり、DVDオーサリングをより効率的に行えるようにするといった点も狙ったものである。QuickSilverは水銀の別名という話もあった。クロックアップだけでなく、すべてのモデルに256Kのオンチップ2次キャッシュ、そして上位マシンでは2MBのデュアルL3キャッシュを搭載するなど、パフォーマンスを高めている。また、Photoshopを使ったパフォーマンステストでは、Pentiumより高速であることが示された。さらに、従来の733MHzと新しい800MHzのデュアル版では70%もの高速化を実現している。グラフィックスチップのGeForce 2 MXとGeForce 3のパフォーマンスにも倍近い違いがあり、また画質を高めてもパフォーマンスの低下がないことを説明した。さらに、Mac OS Xのマルチタスクなどの機能によってパフォーマンスの向上につなげている。Mac OS Xが稼動するデュアル800MHzのマシンでのデモが行われた。MPEGのエンコードをマルチプロセッサで処理をしながら、ムービー再生やiTunesのビジュアルエフェクトを行っても、処理がもたつかないことが示された。
Power Mac G4のシステムアーキテクチャについて説明されたが、基本的には従来とは変わらないとした。133MHzのシステムバスで、1GB/s以上のスループットであり、PCIも最大215MB/sのスループットとなっている。シンプルになったマザーボードにより、高速化も実現している。拡張性についても高いものとなっており、従来通り本体側面を開けて拡張作業などができる。ポート類は従来と変わらない。従来との違いについて、最上位機種では、2台のモニタを同時に利用できるビデオカードが搭載されており、64MBのVRAMを2台で半分ずつ使うことができる。一方がADC、もう一方がVGAのコネクタとなっている。また、ディスプレイのラインナップをすべて液晶にした点についての利点についての説明がされた。カラー領域(ガモット)は、17および22インチ液晶はCRTとほぼ同等となっている。液晶モニタに対応したキャリブレーションツールとして恒陽社から発売されている。また、ADCコネクタのディスプレイを2台同時に使う方法も説明された。
制作現場では、1つのものをいくつかの媒体にのせるといったクロスメディア化が進んでいる。DVDへの書き込みもニーズが出ているが、iDVDによってDVDを簡単に作成でき、DVD Studio Proはプロ向けに提供している。MPEG2のエンコードも従来機の2倍のスピードになっている。そしてラインナップの紹介が行われた。(iDVD2については、SuperDriveを搭載したPower Mac G4ユーザに対して提供されるとなっている。価格や方法などについては現状ではアナウンスはされていない)
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