タイトル新しくなったPower Mac G4とMac OS X 10.1に関するプレス向け説明会が開催(2)カテゴリーPower Mac, Mac OS X
作成日2001/7/25 16:35:11作成者新居雅行
続いてマーケティングの櫻場氏より、Mac OS X 10.1のプレビューについての説明に移った。Mac OS Xは細かなバージョンアップがあり、着実に成長したが、最初のメジャーバージョンアップが10.1である。Mac OS XはMac OSのシンプル、エレガント、UNIXのパワーを持ったOSであるとした。そして、10.1はパフォーマンスの向上、デジタルハブへの対応、ネットワーク機能の拡張、Aquaの進化が特徴である。パフォーマンスの向上はユーザかの数多くの要望が寄せられたポイントであり、アプリケーション起動時間の向上、メニューの軽快な反応、ウインドウのリサイズやリドロー、OpenGLの20%の高速化といったことが実現している。そして、デジタルハブへの対応としては、デジタルカメラなど接続可能な機種が増え、DVDの再生やオーサリングへの対応、FinderからのCD-R/DVD-R作成といったことを実現している。ネットワーク関連としては、AppleTalkでのApple Filing Protocol対応によるAppleShareの利用、SMBクライアント機能、WebDAVベースのiDisk、AirMacの管理機能の対応が行われた。iDiskは今はTCP/IPでのAppleShareを使っているが、WebDAVに変更され、HTTPと同じ仕組みとなりパフォーマンスが向上することが期待できると説明された。また、一定時間なにもしないと切断されるが、WebDAVでは接続し続ける必要はなく必要な時にアクセスする形式であるため、デスクトップにドライブをマウントすることも可能になる。Aquaについての変化として、まずはDock内に小さなアプリケーションがあったが、場所と芸風を変えてメニューに組み込まれた。また、Dockの場所を移動できるようになったり、カラム表示でのカラムの幅をリサイズできるようになった。長いファイル名での複数行表示や拡張子の表示や非表示を指定できるようになった。そして、システム環境設定での機能のグループ化も行われる。
そして、デモが行なわれた(後のQ&Aで質問が出たが、800MHzのデュアルプロセッサで512MBのメモリを搭載したマシンで行われた)。メニューが素早く出てくることがまず示された。Previewアプリケーションでの起動のスピードも示された。Internet Explorerがさくっと起動するといった具合である。また、Finderのウインドウのリサイズに絡むリドローも、マウスに追随可能なことが示された。カラム表示の幅は、カラム境界のしたの部分をドラッグして変更している。個別のカラムやまとめての変更もできるようになっている。ファイル情報に、拡張子を隠すという設定があるが、システム全体に渡っての設定も可能となる。FinderのウインドウにiDiskやBurnというボタンが加わっている。CD-Rをドライブに差し込み少し待つと、フォーマットするかどうかのダイアログボックスが出てくる。フォーマットを選択すると、ブランクメディアとしてCD-Rがマウントされる。そこにファイルのコピーなどを行う。ドライブをゴミ箱にドラッグ&ドロップすると、書き込みがなされる。そして、即座にマウントされる。さらに、メニューバーの時計がアナログ時計になることや、ディスプレイ、サウンド関連の設定を、メニューバーから選択できるようになった。そして、Dockへの出し入れにおいては、ジニーエフェクトに加え、「スケールエフェクト」として、単にサイズが小さくなってDockに格納されるエフェクトがサポートされる。Dockの場所を左右に移動できる。右に移動したら、アイコンはDockに重ならないように移動するようになっている。なお、マシンは最高スペックのPower Mac G4を使ったが、733MHzのマシンでもそれほどそん色なくMac OS Xが利用できることも披露された。
Mac OS Xネイティブなアプリケーションも発売されはじめている。OfficeやファイルメーカーPro、EGWord、Shade、Lightwave 3D、Mayaなどが、ざっと説明された。製品は9月に出荷され、そのときに価格などが示される。アップグレードプログラムの準備も検討中であり、アップグレード方法などこれについても改めて発表される。

Q&Aで出てきた問と答えに付いてもまとめておこう。まずは、Mac OS X 10.1でのPCカード対応についてだが、現状以上の対応が明言されていないという点についてはの質問があった。モバイル向けの機器利用という点での質問であったが、PCカード対応の基本的な部分はMac OS Xに組み込まれており、サードベンダーがドライバを用意するというのが基本姿勢であるといった回答であった。
Power Mac G4のグラフィックカードで2つのディスプレイを同時に使えるが、異なるメーカーのディスプレイを使った場合などのカラーマネージメントはきちんと行われるのかという質問が出されたが、これについては回答を保留ということになった。
Mac OS X 10.1については、Expoの基調講演で「free」と出たが、フリーで入手できるのかどうかという質問では、配付方法についてはまだ確定ではなく、正式に発表する時に明言するとしたうえで、現状でも実費での配付でのアップデートが行われており、また、ソフトウエアそのものでの利益を取る考えもないとのことで、最小限の価格での配付は行われることは示唆された。
Mac OS X Serverについては、10.1へのアップデートがどのように行われるかと言う問いに対しては、詳細についてはまだ決まっていないものの、10.0.4のときのように、OSのアップデートとサーバコンポーネントのアップデートといった形式になることも1つの可能性であるとした。
WebDAVについての質問も行われた。WebDAVサーバへの日本語のファイル名のファイルのやりとりが可能なのか、また、Windowsからの利用やGoLive、Dreamweaverといったオーサリングツールでの利用が可能なのかといった点についても質問をしたが、これらの質問については、現状ではプレビュー版ということで、詳細は答えられないということであった。
Finderでのカラム表示が機能アップされたが、更新日などファイル名以外の順序での並べ替えはできるかという問いに対しては、要望としていただいておくという答えであった。また、プレビューなどのアプリケーションの機能をアップしないのかと言った問いには、基本的にはたくさんの機能を組み込む考えはあまりないと言った答えであった。
Mac OS X 10.1のパッケージにProject BuilderなどのDeveloper Toolsは付属するのかといった問いに対しては、まだプレビュー版ということで、パッケージの詳細については言えないという答えであった。
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