さて前回書いたように、MySQLとWebObjectsでちょっと面白いサイトを作ってみる話なんだけど、その前に縁あって、OpenBaseというデータベースのデモを個人的に見てしまったんである。で、すっかり魅了されちゃったんやねえ〜これがぁ…。こいつは面白いと思って、だけど今からMySQLですることはOpenBaseには無理だと思うので、ついでだからどのデータベースを選ぶべきかと言うことから書いてみようと思う。 最も高名なデータベースと言えばOracleだけど、値段の方も、がけっぷちな私にはけっこうたそがれちゃう高価さなので、今回は話に入れないでおく。でも、WOとの相性はいいということは特筆しておきます。あなたが作るサイトが、とても大規模でしかも経費節減よりも高品質さを求めているのなら、最近新しいバージョンになったOracleもなかなかお勧め…。
さて、ビンボーな私でも何とかできるデータベースと言えば、これまた新バージョンが出たばかりのファイルメーカプロといいたいところだけど、(あっ、いや、言っちゃってもぜんぜんかまわないんだけど)手元には今だ4.0しかないので検証不可。よって、取りあえず保留ということで勘弁してもらおう。 ここでMac OS Xになったことで享受できる、オープンソースの世界からいくつか引っ張り出してみると、日本では多くのユーザーがいるPostgreSQLか、はたまた最近日本でも欧米並みに普及し出してきたMySQLかという選択肢がうまれる。もっとあるかもしれないけど、とりあえずその二つを押さえておこう。 次に、MacOSXで動くファイルメーカのようなデータベースはないのかと言えば、そこにOpenBaseがでてくる。その他、FrontBaseというのも一考に値するだろう。 で、言いたくてうずうずしているOpenBaseだけど、これがまたすばらしく使いやすいのだ。特にこれから使おうとしているMySQLのようなコマンドラインを中心に扱うようなデータベースからすると、グラフィカルに表示される相関図は、とても美しい。(見た目的にも、効率的にも…。)おそらく将来これについては書くだろうから今回はあんまり書かないけど、複雑にリレーションがからみ合ったデータベースが必要になるのなら、迷わず私はOpenBaseをお勧めする。それに、5クライアントまでならただでダウンロードできるデベロッパ版が使えるから、正式ライセンス版を購入する前に、OpenBaseのすべての機能や使い勝手を実際に試すことができる。OpenBaseが自身の要求を満たしているのならば、正式ライセンス版を購入すればよいのだ。
それならなぜ、今からするのはMySQLなのかと言えば、今回のサイトは、WebObjectsだけではなく、Apacheやfmlなどという、他のオープンソースのソフトウェアとも組み合わせて使おうと思っているからだ。実はこれがオープンソースの利点だろうけど、すでにもう、MySQLからWeb閲覧の認証を出したり、ftpの認証を出したり、果てはメールの管理をしたりなど、さまざまな組み合わせでの活用法があみ出されているのである。そこで、それらを組み合わせ、統合したコミュニティーサイトを作り、管理等のインターフェイスのためにWebObjectsを組み合わせようと思うのだ。 で、こういう使い方ならば、データベースの方はそんなに複雑ではないことでもあるし、MySQLがうってつけなのである。逆に、他のサーバ群との組み合わせ経験が余りないであろうOpenBaseには不利なところとも言える。 あっ、ではPostgreSQLは? と思うかも知れないが、以前のMac OS X Server 1.Xの時代に、早くから対応していたMySQLに対してPostgreSQLが対応したのはずっと遅くて、私自身がMySQL派になったことと、基本的なSQLのみをサポートして、とにかく高速性を優先させたMySQLの造りが、Webには向いていると思うことからである。それにだめ押しのように、現在のMac OS X Server自身にMySQLがパッケージ化されているということもある。
データベース選択の理由、わかっていただけただろうか? 次回は、まずこのシステムの核になるMySQLについて掘り下げてみよう。 [森下克徳] |