タイトル | Carbonアプリケーションにサービスメニューを組み込む方法と10.1での新機能 | カテゴリー | アップルからの開発資料, ユーザインタフェース, Carbon/CF |
作成日 | 2001/9/13 12:32:13 | 作成者 | 新居雅行 |
Mac OS Xのサービスメニューについてのドキュメント「Setting Up Your Carbon Application to Use the Services Menu」が公開された。ドキュメントは、Carbonアプリケーションにサービスメニューをつけるというものであるが、内容に興味深い記述もある。まず、サービスメニューは、Mac OS X 10.0ではCocoaアプリケーションでしか利用できないものであった。サービスメニューを利用することで、別のアプリケーションに対して処理を依頼し、その結果を受け取るということができるため、Mac OSユーザにとっては新しいソフト利用の枠組みとして注目をされたものの、Cocoaアプリケーションのみということやあるいはメニュー構成のなどについての柔軟性は完全ではなく、本格的な利用には至っていない。しかしながら、Mac OS X 10.1では、/Library/Servicesフォルダに、サービスメニューからリクエストに対応するアプリケーションを組み込んでおけば、CocoaはもちろんCarbonからも、そのアプリケーションにリクエストを送って処理をさせることができる。また、このフォルダに項目を追加することで、アプリケーションのサービスメニューに自動的に登録されるようになるため、ユーザごとのサービスメニューのカスタマイズも可能になる。言い換えれば、「サービスメニュー向けアプリケーション」といった新しい形態のソフトウエアも登場することは十分に考えられる機能アップである。(なお、Servicesフォルダは、Libraryフォルダの下に存在するものが検索されるため、いくつかの置き場所があるということになる。) こうしたサービスを利用する、あるいはサービスとして利用されるアプリケーションを、Carbonフレームワークで作成する方法が詳細に文書で記載されている。サービスを利用する側でも、データの設定や取り出しなどが必要になるが、そうしたことも含めて基本的には規定のCarbon Eventに対応するというやり方で機能を組み込むことになる。サービスとして呼び出される側も同様Carbon Eventに対応するが、その他に設定ファイルを作成するなどの対処が必要になる。いずれにしても、サービスメニューがCarbonに解放されるのはMac OS X 10.1であることが明らかになった。また、ユーザのカスタマイズの余地があるもある意味では面白く有用性のある機能だと言えるだろう。 | |
関連リンク | Setting Up Your Carbon Application to Use the Services Menu |