タイトル | 大津真=XはUNIXでサーバで》Mac OS X用パッケージの作り方(1) | カテゴリー | 開発情報, 大津真=XはUNIXでサーバで |
作成日 | 2001/9/25 17:35:49 | 作成者 | 新居雅行 |
――――前回のまとめと今回の方針 前回は、UNIX用オープンソースソフトエアをMac OS X上でコンパイルしてインストールする手順について説明しました。もう一度その流れを確認しておきましょう。 1. ソースのアーカイブであるtarボールを取得 2. 「tar -xvzf ファイル名」で展開 3. 「./configure オプション」でMakefileを作成 4. 「make」でコンパイル 5. 「make install」でインストール tarボールを展開してみて、configureスクリプトがあれば、「configure; make; make install」という手順でインストールできる確率が高いというわけでしたね。 さてインストールしたアプリケーションはオープンソースソフトウエアですから、再配布は自由です。自分で使ってみてみて便利だったら、友人に教えてあげたいものです。でもTerminalでの操作が初めての方に「自分でコンパイルしたら」なんていうのはちょっと冷たいかもしれません。やはり簡単にインストール可能なバイナリーパッケージが便利でしょう。ホームページ上で公開しても喜ばれるかもしれません。そんなわけで今回はMac OS X用のバイナリーパッケージの作り方を説明します。 さてUNIX用ソフトウエアの圧縮形式としてはこれまではgzip形式(拡張子が「.gz」)が広く使用されてきましたが、最近ではより圧縮率の高い(だけど遅い)bzip2形式(拡張子が「.bz2」)が普及してきています。だがしかし、Mac OS Xにはbzip2形式の圧縮・解凍を行うbzip2コマンドはありません(StuffIt Expanderで解凍することはできます)。ということで、今回はbzip2のパッケージを作ってみましょう。なお、後で説明しますが、bzip2のソースにはconfigureスクリプトは含まれていません。それではどうしたらいいの? その疑問はごもっとも。そのようなケースでの対処方法についても簡単に説明します。 ――――Mac OS X用ソフトウエアの配布形式 実際のパッケージ作成の前にMac OS Xソフトウエアの配布形態について簡単にまとめておきます。標準的なものにはディスクイメージ形式とパッケージ形式の2種類があります。前者はOmniWebやFetchなど多くのアプリケーションで使用される、拡張子が「.dmg」のイメージファイルです。 イメージファイルをダブルクリックするとDisk Copyアプリケーションが起動しデスクトップ上にボリュームとしてマウントされます。後は必要なフォルダをApplicationsフォルダなどにドラッグ&ドロップすればインストールは完了です。 もう一方のパッケージ形式は拡張子が「.pkg」のファイルです(あとで説明するように実際にはディレクトリなのですがFinder上からはファイルに見えます)。Developer ToolsやAtokなど主にシステムディレクトリに変更を加えるソフトウエアで使用されます。 ダブルクリックするとInstallerアプリケーションが立ち上がるので、その指示にしたがってインストールを行います。 なお、これらの配布形式以外にもMacのインストーラとしてはおなじみのMindVision software(http://mindvison.com)のVISEを使用しているソフトウエアや、独自のインストーラを使用しているものもあります。 今回作成するのはパッケージ形式です。 ◇MindVision software http://mindvison.com/ (続く) [大津真] | |
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