タイトル | Java On Mac OS X コンテストの受賞はメールクライアントのOME | カテゴリー | 電子メール, Java, イベント |
作成日 | 2001/11/30 17:38:25 | 作成者 | 新居雅行 |
2001年11月30日、パシフィコ横浜で開催されているJavaOneでアップルコンピュータによる「Java On Mac OS X コンテスト」の発表が行われた。先にお断りしておくが、優秀作品として賞品のiPodを授与されたのは、筆者であるMDOnlineの新居雅行を中心としたグループで開発している「OME」である。自分についてのニュース記事を執筆するのは変な話でもあるのだが、状況的にこうなってしまった点はお許しいただきたいと思う。 コンテストは、JavaOneの会期中にアップルコンピュータのブースに、Javaを利用したMac OS Xで稼働するアプリケーションを持ち込むことで受け付けられた。応募数は「多数の応募があった」として公表されていないが、ブースでアップルの担当者に対して説明を行うことで、受け付けられた。ブースで行われた発表では、来日しているAppleのデベロッパーテクノロジー担当ディレクターであるリチャード・ケリス氏より、副賞のiPodが授与された。Mac OS Xのさまざまな機能を効果的に使っているとともに、コミュニティを形成しているなどの将来性を期待しての受賞であるとのことである。 OME(Mac OSメール環境)は、電子メールクライアントであるが、1つのメールを1つのテキストファイルで保持するのが特徴である。各種の設定ファイルもテキストですぐに参照や編集ができる。メールのブラウザ、メール受信、メール作成、返信作成などの諸機能を別々のアプリケーションで構築しており、Pure Javaはもちろん、Objective-CによるCocoa、Cocoa-Java、Carbonなどさまざまなプラットフォームで各アプリケーションが作られている。メール処理の根幹部分はJavaMailフレームワークを使っている。メールの受信では、fetchmailやprocmailといったUNIXの素材を使っている。Finder上で到着メールの一覧が見られ、参照は自分の好きなエディタを使うことができる。メールは振り分け設定に応じてフォルダに分類できる。また、メール一覧やフォルダ移動などを含めた受信メールをブラウズする機能も利用できる。送信メールの作成は任意のエディタプログラムを使うことができる。構成は異なるが、Mac OS 9版もある。開発者としては「Creators for OME」として9名の名前が現在はリストアップされているが、コミュニティを中心に開発がすすめられている。ソースコードはすべて公開されている。 | |
関連リンク | Mac OSメール環境(OME) |