ゼンテック・テクノロジー・ジャパンは、Mac OS Xでiアプリを開発可能な開発支援ツール「i-JADE for Mac OS X」をリリースした。同社はこれまで、Windows向けのi-JADEシリーズをリリースしてきており、NTTドコモのiモード向けDoCoMo UI(Doja)対応Javaアプリケーション「iアプリ」の開発支援ツールとして数多くのユーザを獲得してきた。Windows版については、フリー版の「i-JADE Lite」が基本的な機能を提供するが、Windows上で稼動する携帯電話エミュレータやクラスライブラリが付属した有償の「i-JADE Plus」があり、JDKと組み合わせての本格的な開発ができる。さらに、iアプリ向けの各種APIや開発支援ツールを含む「i-JADE Pro」といった製品構成となっている。ただし「i-JADE for Mac OS X」についてはWindows版と同じ構成ではないものの、数千円から数百万円のものまで幅広いラインナップをそろえるとしている。なお、無償版は配付しない。以下の同社のニュースリリースには、Mac OS Xで稼動する携帯電話エミュレータを見ることができるが、リアルな携帯電話のグラフィックスの中で、iアプリが起動して実行している様子が分かる。発売は12月の初旬を予定している。このように、Mac OS Xでiアプリの開発環境を整えることができるのも、Java2 SEに完全に対応しているメリットであると言えるだろう。
JavaOneでは、アップルのブースでもゼンテック社の担当者によるデモが行われていた。開発環境としては、Mac OS X版のJBuilderを使っていたが、CodeWarrior Pro7でもできるだろうということだ。AppleのDeveloper Toolsについてはとりあえずは対応開発ツールとはなっていないが、対応については検討しているそうだ。JBuilderでプロジェクトを用意し、ライブラリの指定と、携帯電話のエミュレータの実行を指定すれば、後はiアプリのソースを書いて行けばいい。実行すると、Javaで作られた携帯電話のエミュレータが起動し、iアプリがMac OS Xの中で実行する。エミュレータのアプリケーションは、機種ごとに用意している。エミュレータでは、クリックやあるいはキー操作によって携帯電話の操作をできるようになっている。なお、携帯電話での実際の実行速度に比べて、エミュレータでの実行の方がはるかに早いということだそうだ。JBuilderからの実行ではステップ動作や変数を確認するといったJBuilderを利用してのデバッグも可能となっている。ちなみに、JBuilderの英語版を使ってデモをしていた。 |