Carbonアプリケーションへの移行やMac OS Xネイティブ化に関する解説ドキュメントであるCarbon Porting Guideの追加版として「Carbon Porting Guide Addendum」が公開している。2001年6月にCarbon Porting Guideがリリースされているが、それにさらに追加する内容が記載されたものだ。Carbonアプリケーションを開発している人は、必ず目を通しておくべきものだろう。内容をかいつまんで紹介しておこう。 まず、Mac OS Xでは、Mac OSのようにデフォルトでファイルがロックされることはないので、「ロックファイル」という手法でファイルのロックを自分で組み込む必要がある。これは、現在開いているファイルに対して、その名前に.lockを付けた名前のファイルを作っておき、そのファイルが存在すれば開いていることを示すという方法である。もちろん、ファイルを閉じたときにはそのファイルを削除する。この手法について、そしてファイルの中の部分的なロックについては、サンプルプログラムのGrabBagを見てほしいとしている。また、関連するTechnoteを用意していると解説されている。(ただ、ロックファイルの手法だと、異なるアプリケーションから開いている文書に対するブロックは完全にはできないようになる。いずれにしても、開いているファイルは自動的にロックされるというMac OSのファイルシステムの大きな特徴は完全になくなったと言えそうだ。)ほかには、CarbonLibで稼働させるプログラムに必要なリソースの一覧、DataBrowserに関する文書へのリンク、CodeWarriorでMach-Oがサポートされたこと、include文変換のスクリプトについての説明がある。 |