タイトルMac OS Xの開発ツールの2001年12月版がすべてのADC会員に対して公開カテゴリーAppleScript, ProjectBuilder/Interface Builder, 開発情報
作成日2001/12/14 14:9:32作成者新居雅行
Mac OS X用の開発ツールの最新版「The December 2001 Mac OS X Developer Tools」がすべてのADCメンバーに対して公開された。フリーで入会できるオンライン会員でも入手できるようになったので、事実上「公開」されたとしてよいだろう。その前のバージョンは、Mac OS X 10.1にともなってリリースされたSeptember 2001版であった。Project BuilderがVer.1.1からVer.1.1.1になり、Interface BuilderもVer.2.1から2.2へのアップデートしている。しかしながら、いちばん大きな変更点はAppleScript Studioが組み込まれたことである。AppleScript Studioは独立したツールではなく、Project BuilderやInterface Builderを使ってのAppleScriptベースのアプリケーション作成を実現するものである。Interface Builderを使ってユーザーインタフェースやイベント対応を定義し、それに従って処理プログラムをAppleScriptで記述するといったものである。Project Builderでプログラムを作成したりデバッグができる。その根本はCocoaのフレームワークをAppleScriptで処理できるようにするというものだ。ちょうど、JavaでCocoaのアプリケーションを作成するのと同じ感覚で、AppleScriptでCocoaのアプリケーションを作成できると考えて良いだろう。
Project Builderの変更はバグ修正など小幅に留まっており、ファイルフォーマットの変更もない。Interface Builderではオブジェクトのグループ化やロックなどの機能が加わっている。その他、ドキュメントやサンプルの追加も行われている。gccは2.95.2となり処理速度についても向上したとしている。なお、当初はMac OS X 10.1.2での使用という記述も見られたが、Mac OS X 10.1でも稼働するので、現バージョンのOSでの利用は可能となっている。ただし、AppleScript Studioで作られたアプリケーションを稼働させるフレームワークは、一般ユーザ向けにはMac OS X 10.1.2でのアップデートで配付される。従って、AppleScript Studioのアプリケーションは、明確に「Mac OS X 10.1.2以降」という対応環境になる点は把握しておこう。
MDOnlineでは実際に開発がどのようにできるかを近々、詳しくお届けする予定だ。
関連リンクDecember 2001 Mac OS X Developer Tools