タイトルBSDのカンファレンスではAppleからのキーノートや講演がプログラムにカテゴリーDarwin, イベント
作成日2001/12/15 17:10:13作成者新居雅行
BSDのカンファレンス、「BSDCon2002」が2002年2月11〜14日に、サンフランシスコで開催される。Mac OS Xのコアにも採用され、Solarisなど現在のUNIX OSの源流とも言えるBSDコミュニティが開催するカンファレンスだ。プログラム内容を見ると、Appleのコミットが目立っている。AppleがMac OS Xに力を入れているのはもちろんだとしても、BSDコミュニティでの存在感が大きくなっている現れでもあると言えるだろう。
まず、2つあるキーノートセッションのうち、1つはBrett Halle氏(Director, Core OS Engineering, Apple Computer, Inc.)によるもので、「UNIX: Not Just for Geeks Anymore ...」というタイトルだ。BSDはコンシューマ製品に搭載されたといったマーケティング的な切り口での講演のようである。
さらに技術セッションでは、「Advanced Synchronization in Mac OS X: Extending UNIX to SMP and Real-Time」と題して、AppleのLouis G. Gerbarg氏が講演を行なう。詳細は公開されていないが、マルチプロセッサ対応やサウンド処理などで利用されているリアルタイム処理のUNIX上での組み込みをMac OS Xの事例として紹介するものと思われる。また、「SystemStarter and the Mac OS X Startup Process」として、AppleのWilfredo Sanchez氏とKevin Van Vechten氏による講演もあり、Mac OS Xの起動処理に関する説明が行われるものと思われる。
さらに、チュートリアルでは「Porting BSD Applications to Mac OS X」と題して、AppleのErnest Prabhakar氏のセッションが行われる。Mac OS Xの登場によってBSDの世界に「ソフトウエアを購入する人たち」といった市場が開けたとし、BSD向けのソフトウエアの移植を行いましょうという主旨のものだ。Darwin対応やMac OS X向けアプリケーション、Mac OS X Server向けのサーバアプリケーションといったものを作りたい人向けのものである。開発ツールでの実際のデモを行い、Cocoaフレームワークを使ってユーザインタフェースを簡単に作成できるところも説明するとしている。
参加費は、チュートリアルとセッションで別々になっている。USENIXメンバー価格や早期割り引きなどが設定されているが、詳細はBSDConのサイトをごらんいただきたい。
関連リンクBSDCon2002