タイトルJava Watch on the X》4 - アプリケーションをパッケージとしてビルドする(2)Project BuilderでのJavaアプリケーション(2)カテゴリーProjectBuilder/Interface Builder, Java, Java Watch on the X
作成日2002/1/15 14:5:7作成者新居雅行
続いて「アプリケーション設定」のタブを見てみよう。ここでの設定は、パッケージの中にあるInfo.plistに設定される。一部は、PkgInfoファイルに保存される。前に説明した通り、Info.plistの内容はXMLファイルだが、この「アプリケーション設定」のパネルで、設定をしやすくしているというところだ。このパネルには「簡易設定」「詳細設定」の見出しがあるが、それぞれ基本的には設定のユーザインタフェースの違いである。詳細設定は、Info.plistファイルの中身をそのまま階層表示のコンポーネントで編集するが、簡易設定はそのなかのいくつか抜粋された内容を、適切なラベルや解説がついたテキストフィールド等で設定できるというものだ。基本的には簡易設定で概ね設定はできるが、場合によっては詳細設定を行わないといけない。

◇「アプリケーション設定」の簡易設定
 

◇「アプリケーション設定」の詳細設定
 

「詳細設定」はキーとそれに対応した値という形式で表示されている。=の左がキーで、右がデータだ。それぞれダブルクリックして編集することができる。キーの追加や削除のボタンが見えているので、それらを活用するわけだが、そのあたりは説明の必要はないだろう。

いくつかの設定を説明しておこう。まずは、ファイルタイプとクリエイタについては適切に設定しておくのが基本であることは言うまでもない。これらは、Info.plistでは「CFBundlePackageType」「CFBundleSignature」のキーに対応したデータとして記録される。単にアプリケーションアイコンを設定するだけなら、クリエイタは????でもかまわないが、文書ファイルを扱う場合には、Appleから発行された重複のないクリエイタの設定は必要である。
「基本情報」に「実行可能ファイル」、「情報を表示」に「表示名」の項目がある。まず、生成したアプリケーションのファイル名は、「ビルド設定」のタブで設定されるのが原則である。そして、実行したアプリケーションでのアプリケーションメニューでの項目名が、「実行可能ファイル」ないしは「表示名」で設定できる。表示名が優先となる。ただし、いずれの場合もDockアイコンの名前としては、ファイル名が表示される。Info.plistのキーは、「実行可能ファイル」は「CFBundleExecutable」で、「表示名」は「CFBundleName」である。
アプリケーションのアイコンは「アイコンファイル」のところに、ファイル名だけを記載する。Info.plistファイルのキーは「CFBundleIconFile」である。ここでの設定をもとに、Contents/Resourcesディレクトリにある指定のファイルを探して、そこからアイコンの画像情報を得ることになる。
基本情報の「識別子」は、Info.plistのキーで言えば「CFBundleIdentifier」に対応するが、Pure Javaではあまり意識することはないと思われる。
バージョンや情報文字列などの項目があるが、Finderのファイル情報では「情報文字列」に記載した文字が「バージョン」の欄に出てくる。だから、「情報文字列」のところにコピーライトと年号、そして開発者とバージョンを記載するというのが一応の対応ということになるだろう。
なお、「詳細情報」を出すと、Javaという項目がある。実は、ここでの設定がPure Javaのアプリケーションでは重要となる。以前にContents/Resources/MRJApp.propertiesファイルで各種の設定を行うと説明したが、実はこのファイルはあってもなくてもいい。このファイルで設定可能な項目は、「アプリケーション設定」で設定できる。つまり、Info.plistファイルの中での設定でもかまわないということである。将来のバージョンは分からないが、現在のDeveloper Toolsでは残念ながら詳細設定のところでないとJava以下のキーの設定はできない。ここで設定可能な内容については、追って説明を行う。

ターゲットの設定には他に「実行可能ファイル」の設定がある。基本的にはここはそのままでかまわないだろう。特にアプリケーションでのPure Javaでは設定が必要になる場面は少ないと考えられる。なお、デバッグができないときには、まずはここの「デバッガ」の設定で、Java Debuggerが選択されているかをチェックしよう。

◇「実行可能ファイル」にデバッガの選択がある
 

(この項、続く)
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