タイトルWebObjects 5.1にさっそくアップデート、諸問題はとりあえず解決している模様カテゴリーWebObjects
作成日2002/1/16 17:52:21作成者新居雅行
WebObjects 5.1のUpdaterが到着した。2002年1月9日にAppleStoreで\2,500円で注文をしたが、15日に発送したとのメールが届く。海外の工場から発送となっていたので、今週末か来週かと思っていたら、なんと16日に届いた。実際には日本の倉庫からの発送ではないかと思うが、まあ、それはさておき、海外から荷物が届くときによくあるタイプのクッション入り封筒で届く。中身は、Mac OS Xのインストールガイド、Windows/Solaris版のインストールガイド、ライセンス同意書、注意書き、そしてCD-ROMが3枚だ。3枚のCD-ROMは、それぞれMac OS X版のWebObjects 5.1、WindowsとSolaris版のWebObjects 5.1、そしてMac OS X Developer Tools Dec 2001版である。WebObjects 5.1は、Dec 2001版のWebObjectsをインストールして使う必要がある。

◇WebObjects 5.1のアップデータの中身
 

おそらく多くの方がすでにWebObjects 5.0をインストールしていると思われるが、その場合には基本的にはまたもやrootでのログインが必要になる。一度rootでログインして、CD-ROMのDeveloperフォルダにあるWOUninstall.pkgファイルをダブルクリックして、既存のWebObjectsをアンインストールする必要がある。このpkgファイルで、アンインストールするソフトを展開するのであるが、自動的にアンインストールソフトは起動する。ダイアログボックスが出てくるので、Uninstallボタンをクリックする。OpenBaseも削除するかどうかをたずねてくるが、チェックを入れなければそれまでにインストールされているOpenBase SQLはそのまま保持される。

◇WO5Uninstallによって、以前のバージョンのWebObjectsを削除
 

なお、WO5Uninstallの作業が最後まで終わったら、Command+Q等で手作業で終了しなければならない。WOUninstall.pkgによってInstallerアプリケーションが起動し、そこからWO5Uninstallが起動されるが、WO5Uninstallを終了するとInstallerの作業が再会されるのである。

ただし、SNAXを使ってrootで実行の機能によりWOUninstall.pkgを開いて作業をすると、とりあえずは削除の処理は完了した。アカウントとパスワードを入力する場面が2回あるが、いずれも、ログインしている管理権限のあるアカウントを指定すればよい。

続いてWebObjects 5.1のインストールを行う。CD-ROMのDeveloperディレクトリにあるWebObjects_X_Developer.mpkgをダブルクリックして後は、Installerアプリケーションの指示に従って作業を行なえばよい。ただし、このとき、WebObjects 5.0のライセンスコードの入力が必要になる。だから、CD-ROMないしはその袋など、購入したWebObjects 5のライセンスを用意しておいて、インストールに取りかかろう。Developer Toolsに比べてインストール時間は短くて済む。

なお、WebObjects 5.1のインストーラでは、OpenBase SQLはインストールされなくなっている。既存のOpenBaseをそのまま使うのなら問題はないだろうけど、新たにWebObjects 5.1を購入した場合でも、OpenBaseのインストールが自動的に行われないのかどうかは、まだ確認していない。いずれにしても、現在はOpenBase SQLは7.0.3となっているため、WebObjects 5を購入してその後何も作業をしていないという人はこの機会にOpenBase SQLをアップデートしておくとよいだろう。

WebObjects 5.1での変化は、EJBやServlet、JSPという点に集約できるのだが、そのため、基本的にみかけの変化はほとんどない。新たなプロジェクトを作成するときに、次の図のようなEnterprise Java Beans Frameworkという選択肢が加わっている。

◇WebObjects 5.1をインストールしたときの新規プロジェクト
 

それから、EOModelerで新たにモデルを作るときに、最初にアダプタを選択するが、そこでJDBC以外にJNDIも選択肢に加わっているということがある。

みかけの変化はそうしたところだが、WebObjects 5とDeveloper Tools Dec 2001版をMac OS X 10.1.2で使うときにはいろいろ不具合が出ていた(もちろん、サポートされていないと言えばそれまでだが…)。EOModelerでモデル定義ファイルを作成するも、再度開こうとするとエラーが出る問題があった。また、その状態だと、モデル定義結果がWebObjects Builderで参照できないため、テーブルのクラスが参照できないなどのトラブルにもなっていた。対処法として、テキストエディタで書き換えるという手段があったわけだが、WebObjects 5.1になって、そうした対処は不要になった。ちゃんと、保存したものは開くことができる。
また、appendToResponseメソッドでsetContentEncodingメソッドを使ってレスポンスにエンコード情報を付加する必要があるのだが、x-sjisだとダメでShift_JISならOKだとか、あるいはどっちにしてもアプリケーションを再起動すると文字化けしていたといったこともあったわけだが、WebObjects 5.1ではこの問題も解消されているようだ。エンコードとして、x-sjisでもShift_JISでもかまわないようである。

CD-ROMにはDocumentsフォルダがあり、文書ファイルのPDFファイルが参照できるが、これらは、/Developer/Documentation/WebObjectsにもコピーされるので、わざわざ別途とっておく必要はない。なお、ドキュメントは全部英語である。
あと、CD-ROMには、ThirdPartyJarsフォルダがあり、EJBやJSP/Servlet開発に必要なJavaファイルが含まれている。Enterprise JavaBeans 1.1等があるため、EJB関連の開発では、これらを/Library/Java/Extensionsにコピーしておく必要がある。新たに新規プロジェクトで加わったEnterprise Java Beans Frameworkをコンパイルする場合には、これらのJarファイルの手作業でのコピーは必要となるようだ。Mac OS XはJava2のStandard Editionなので、Enterprise Editionのコンポーネントは何らかの方法で後から追加する必要があるということだろう。
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