タイトルMac OS XのJava 1.3.1 Update 1が公開、日本語環境の問題は解消かカテゴリーJava, OS関連ソフトウエア
作成日2002/2/26 16:55:43作成者新居雅行
Mac OS XのJavaがアップデートされた。「Java 1.3.1 Update 1」として公開されているが、ソフトウエアアップデートでのアップデートは、執筆時点では確認できなかった。また、「Java 1.3.1 Update 1 Developer Tools」として、開発ツールのアップデートも行われている。以下は、関連文書へのリンクである。

◇Java 1.3.1 Update 1 Developer Tools: Information and Download
 http://www.info.apple.com/kbnum/n122004

◇Java 1.3.1 Update 1: Information and Download
 http://www.info.apple.com/kbnum/n122000

◇Java 1.3.1 Update 1 Release Notes
 http://developer.apple.com/techpubs/java/ReleaseNotes/java131update1/index.html

Java 1.3.1 Update 1は、Java VMのバージョンとしてはこれまで通り1.3.1であるが、Mac OS X向けのアップデートが行われているということである。
まず、アプリケーションメニューの環境設定(Preferences)の項目に対応する機能が組み込まれた。そして、Swingのハードウエアアクセラレーションの機能が正式にサポートされた。この機能によりSwingのコンポーネントを使う場合にグラフィックス描画を直接ビデオカードに対して行うため、高速な描画を期待できる。ただし、通常はオフになっている。また、アクセラレーションを適用するビデオカードをプロパティで指定する必要がある。ビデオカードごとにアクセラレーションを行うかどうかを指定することができるので、パフォーマンスの向上が見込めるビデオカードを使う場合にだけハードウエアアクセラレーションを利用できるようになると説明されている。また、MRJのバージョンは3.2となっている。Update 1以前のVer.1.3.1のMRJは3.1なので、MRJのバージョンを確認することで、Update 1が適用されているかどうかは判断できる。
少しプログラムを動かしてみた感じでは、これまでのJavaアプリケーションの大問題であった、インプットメソッドが使える状態だとアプリケーションがフリーズしたかのようになり、カーソルが虹色になりっぱなしになるという症状は解消しているようだ。テキスト関連のコンポーネントが全面的に書き直されているという記述が見られる。日本語環境でのJavaがやっとスタート地点に立ったという感があるところだ。ただし、デフォルトの状態でキー入力すると文字化けがするので、コンポーネントに対するフォント設定は必要なようである。また、メニュー項目については、タイトルバーに表示される項目は何も設定しなくも日本語表示が可能であるが、プルダウンメニュー内の項目については文字化けするので、フォント設定が必要になる。
また、Java Applicationのプロジェクトを作成すると、ビルドプロセスにシェルスクリプトの実行が記述されている。システムのバージョンをチェックしたときに表示する文字列をローカライズ可能な形式、つまりlprojフォルダに収めるためのもののようだが、これは、Javaを起動する部分のネイティブなプロセスで使われるものと思われる。English.lprojフォルダだけがアプリケーションパッケージのリソースのフォルダに作られている。

一方、英語版ではあるが、JBuiler 6 Personalについても、そこそこ快適に作業ができるようになった。JBuilder上での日本語の扱いに問題はあるものの、作成して起動したアプリケーションでは問題なく日本語が表示される。テキストコンポーネントについては、フォント設定をしなくても、日本語の入力ができるが、以前からパッケージにしたときには日本語フォント設定が必要になり、javaコマンドから起動すると設定が不要という現象が見られていた。いずれにしても、JBuilder 6の日本語版については、「システム側の問題」はクリアされていると見てよいのではないだろうか。
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