タイトルMac OS Xネイティブ対応したGoLive 6の日本語版は2002年4月中旬に発売カテゴリーオーサリング系, インターネット全般, 各種プロダクツ
作成日2002/3/12 17:35:49作成者新居雅行
アドビシステムズは、Webオーサリングツール「Adobe GoLive 6.0 日本語版」を2002年4月中旬より発売することを公表した。Windows版、Macintosh版のいずれも24,800円である。Ver.4/5からのアップデートは12,100円となっている。また、動画コンテンツを作成するツールLiveMotionとのセットである「Adobe GoLive/LiveMotion PACK日本語版」についても34,800円で発売する。アカデミック版は8,400円である。

GoLive 6.0の大きなポイントは、Mac OS Xネイティブになったことと、ワークグループサーバが付属したことだと言えるだろう。
Webページの制作での新しい機能としては、変数の機能で、「スマートオブジェクト」と呼ばれている。たとえば、Photoshopで文字の入ったボタンのグラフィックスを作るとき、文字と背景画像を異なるレイヤーにしておく。そして、文字レイヤーについて表示文字に対して変数名を与えておく。そうすると、GoLiveでそのボタン画像をWebページに配置し、GoLiveの側で変数値を与えることで、1つの画像から「トップ」「リンク」などの異なる文字が表示されたボタンを自動的に生成することができる。
携帯電話コンテンツの作成を支援する機能もあり、編集ページ上で横幅を制約したり、特定のHTML言語に依存した部分だけのページ作成ができることに加え、iモードやNokiaフォンのエミュレータも付属している。
さらに、データベースにアクセスするページの支援も広まり、ページ上にダイナミックコンテンツのアイコンを配置していくことでスクリプトを生成し、ダイナミックなページの生成ができるようにもなった。

Adobe Web Workgroup Serverは、GoLive 5でのWebDAVサポートをさらに進めるものとなる。クライアントとして、WebDAVにサポートは終えているが、Adobe Web Workgroup ServerはGoLiveとは別のサーバソフトウエアである。WebDAVサーバであるが、GoLiveでのグループワークを支援する機能追加が行われており、生のWebDAVサーバよりもはるかに高機能だ。Windows 2000/XP、Mac OS Xで稼働する。基本的には、GoLive 5でのワークグループサポート機能と同様、チェックアウトして編集を行いチェックインして作業を終えることで、編集中のページの作業の競合が起こらない。また、サイト自体のバージョン管理ができるので、以前のページに戻したり、あるいはレビューを行なってから公開すると言った作業にも対応できる。また、ページを比較する機能も利用できる。ページ対するコメントを管理するといった機能も組み込まれている。サイトの管理はWebブラウザから行うようになっており、ユーザを登録して使えるようになる模様だ。
動作の上ではAdobe Web Workgroup ServerはWebDAVサーバとして機能しているため、Adobe Web Workgroup Serverに各種のWebDAVクライアントからのアクセスは可能となっている。しかしながら、GoLiveとのやりとりにおいて、基本的なWebDAVでのデータに加えて独自に追加した情報のやりとりがあるため、結果的にはGoLiveと組み合わせて使うことでメリットが発揮できるサーバとなる。ある程度以上の規模のWebサイトを運営するためには、複数のデザイナや担当者が関わることも増えているが、そうしたサイト構築のサポートという点では、Adobe Web Workgroup Serverは一歩進んだ環境を提供することとなるだろう。

GoLiveはデザイン指向のサイト作成者も使っているかもしれないが、さまざまなWebページ作成ソフトが市場から消えた現在では、GoLiveはMacintosh市場ではデザイナでない人がテキスト中心のサイトを作るような場合でも使われるソフトとなっている。Windows市場での一般ユーザがホームページビルダを使うのとは大きく異なった市場形態となっている。業務ユーザはさまざまな理由でMac OS Xに移行できないかもしれないが、個人ユーザは比較的気軽にMac OS Xに移行できるだけに、Classicで使わなければならなかったGoLiveがやっとネイティブ対応することで、Mac OS X派には支持されるリリースとなりそうだ。
関連リンクAdobe GoLive 6