毎日コミュニケーションズから、Mac OS Xのプログラミング本が出版された。MDOnlineでもプログラマー日記を連載する小池邦人氏と中野洋一氏の共著で「Mac OS X Carbonプログラミングガイド」である。価格は\3,980で、450ページあまりの重みのある1冊である。従来のMac OSで開発された移植の方法や、開発ツールを軸にしたさまざまな開発手法が説明されている。また、従来OSの互換からさらに一歩進んでCarbon Event Manager、Navigation Serviceの利用、Carbonでの印刷、MLTE、DataBrowserといった話題を解説し、さらにDockやアプリケーションメニュー対応、Interface Builderを使った開発手法、QuartzといったMac OS Xだけで利用できる機能への最適化についても解説されている。Carbonフレームワークを中心として紹介しているものではあるが、QuartzなどのOSのコアの部分についても解説がされているので、Carbonはあまり利用しないでCocoaが中心でプログラムをしている人でも、参考になる箇所はあるだろう。実際に商品となるソフトウエアを開発してきた筆者らの実体験に基づいた、実践的なCarbonの、そしてMac OS Xのプログラミングの解説書となっている。 |