Macintosh Developer Online (MDOnline)


2000年1月24日発行号 - MDOnline-開発関連資料



QuickTime 4.1の調子はいかがでしょうか? ふと、コントロールバーを見ると、QuickTimeマークのアイコンが増えています。なんだろうと思ってメニューをポップアップさせると、QuickTime Playerの起動などはともかく、CNN.comとかFox sportsとか、ともかくストリーミングを選択一発で開くメニュー項目が出てきます。まあ、そこで、ResEditでとりあえずコントロールバー書類を見たりするわけですが、コンテンツのメニュー項目はリソースで定義されてはおらず、固定ではないようです。ならば、どうやれば追加できるのかということに興味は移るわけですが、初期設定、機能拡張フォルダをざっと見たところではそれらしきファイルやフォルダが見当たりません。このメニュー項目は、QuickTime PlayerのFavoritesと同じなので、そこを修正してみてファイルの修正日付けで検索すると、どうもQuickTime Preferencesというファイルにおさめられているようです。ただ、このファイルは開けてみたけどリソースはなく、データフォークの内部構造も分からないのでお手上げですね。いや?待てよ、QuickTime Playerはスクリプタブルだったんで…と思って用語を調べたのですけど、既存のFavoritesの項目は取りだせても、新しいFavoritesの項目を追加することはできません。OSAMenuを使えばできなくはなさそうですが、いずれにしても、勝手にQuickTimeのFavoritesに追加するのはそう簡単にはいきそうにないようです。だけど、もしかして、コントロールバーの項目に最初から入れてもらうには、広告料が必要だったりするとかあったりして…?(推測ですが)。
(新居雅行 msyk@mdonline.jp


CarbonLib Porting Guideが公開、Carbonへの移植について解説

「CarbonLib Porting Guide」という文書が公開された。既存のMac OS向けアプリケーションを、Carbon対応にするための指針などが記載された50ページのPDF文書だ。HTML形式ではまだ公開されていない。Carbonの基本や利点の解説に始まり、アプリケーションの実行モデルなどが説明されている。また、利用できなくなったローメモリアクセスやデバッグ用のAPIが説明されている。また、Toolboxのデータ構造に直接アクセスできなくなったが、代替機能として用意されているCarbonAccessor.oについての説明や、その中でサポートされている関数の一覧表も記載されている。Carbonアプリケーションを実際に開発する方法として、Carbon SDKとCodeWarriorの使い方についても説明されている。これからCarbon対応のアプリケーションを作ろうというプログラマにとっては必読のドキュメントだと言えるだろう。
Mac OS向けのアプリケーションを解析して、Carbonで利用できないAPIなどの情報を示すユーティリティのCarbon DaterがVer.1.3となっている。1月にバージョンアップされているが、バージョンアップ点などは説明されていない。詳細なAPIの利用の可否は以前から変更されている可能性もあるので、Carbon対応の作業をこれからやるのであれば、改めてCarbonDaterで解析した最新結果を参照するのが良いだろう。
◇Carbon Dater 1.3
 

関連リンク:http://developer.apple.com/techpubs/carbon/pdf/CarbonLibPortingGuide.pdf
カテゴリ:アップルからの開発資料, Carbon/CF


Javaアプレットのオーディオストリーミングツール

Destiny Media Technologies社は、Javaを利用したストリーミングのツール「clipstream」をリリースした。サウンドのストリーミングができる。Javaのアプレットの形式になっており、アプレットを埋め込んだWebページを用意する。また、ツールに含まれる圧縮ソフトを利用して、RadioDestiny形式あるいは独自形式の圧縮フォーマットのファイルを作成し、それらのファイルをWebサーバに登録して利用できる。圧縮ソフトは、音楽CDからの直接の読み込み、MP3、WAVEファイルに対応している。Webページに埋め込むタグは、以下のページでパラメータを入力すると生成できるようにもなっている。
アプレットがWebサーバからファイルをダウンロードしながら再生することからストリーミングであるとは言えるが、専用のサーバは必要なく、通常のWebサーバでかまわない。また、プラグインなども必要としない。Javaのアプレットは、WindowsとMac OSに対応しているが、実際、Mac版Internet Explorer 4.5/MRJ 2.1.4の環境で問題なく稼動している。価格は$99で、10ページ、30ストリーミングファイルまでの公開が制限としている。サンプル版も用意されている。

関連リンク:clipstream.com
カテゴリ:サーバー関連, Java


QT4.1でVRムービーのホットスポットを機能させる方法

Tech Info Libraryで公開された「Issue With QTVR Hotspots」では、QuickTime 4.1での問題点と暫定的な解決方法を示している。QuickTime 4.1では、Webページに埋め込んだQuickTime VRのムービーに設定した、URLへジャンプするホットスポットが機能しなくなることがある。その場合、hotspotパラメータを余分につけることで、機能するようになる場合もある。その方法が記載されている。Appleが問題解決に動いていることも記載されている。

関連リンク:60694:QuickTime 4.1: Issue With QTVR Hotspots
カテゴリ:Knowledge Base(旧TIL), QuickTime


Power Manager 2.0のTechnoteが日本語に翻訳

Power Manager 2.0に関する技術文書Technoteが日本語に翻訳された。Power Managerはスリープや電源制御に利用されるもので、この文書はiBookやG4での新しいスリープモードまでの内容が含まれている。ただし、Power Managerの基本的な情報はInside Macintosh: Deviceを参照するようになっており、この文書では、Ver.2.0で新しくなった機能を中心に説明されている。

関連リンク:TN1190 - Power Manager 2.0
カテゴリ:アップルからの開発資料, Technote-J


Sherlockの内容で検索のライブラリ、テキスト抽出プラグインに関する文書が翻訳

Technoteに、Sherlockに関する文書が2つ翻訳されて掲載された。それぞれ、内容は以下の通りだ。

◇TN1180 - Sherlock のコンテンツ検索ライブラリ
 http://developer.apple.com/ja/technotes/tn1180.html
Sherlockではファイルの内容で検索する機能が組み込まれているが、そうした機能をアプリケーションから利用するためのライブラリもシステム機能として提供されている。そのライブラリの利用方法が記載されている。

◇TN1181 - Sherlock のコンテンツ検索 Text Extractor プラグイン
 http://developer.apple.com/ja/technotes/tn1181.html
Mac OS 8.6で搭載された、テキスト抽出用プラグインの作成方法が記載されている。Sherlockの内容で検索では、あらかじめファイルの内容から索引を作成しておくが、テキストファイル以外のファイルでは正確に文書の内容を取り出すことはできない。そこで、このプラグインを用意することで、アプリケーションの独自フォーマットのファイルなどからテキストを正確に抽出できる。

関連リンク:新規または更新されたテクニカルノート[日本語]
カテゴリ:Technote-J, アップルからの開発資料, Mac OS 9


署名付きJavaアプレットをMRJ SDKで作成する方法の文書が翻訳

MRJ環境下での署名付きアプレットの文書が日本語に翻訳されて公開されている。アプレットは通常はファイルの書き込みなど、クライアントの状態を変更したり、あるいはクライアントの情報を取り出すようなことはできなくなっているが、署名することで可能にもできる。MRJ SDKを使ってのMac OS上での署名付きアプレットの作成方法が記載されている。証明書ファイルをクライアントにインストールする必要があることが書かれているが、MRJ2.2では証明書が自動的にダウンロードされることも記載されている。

関連リンク:TN1175 - MRJ と Javakey によるアプレットの署名
カテゴリ:Technote-J, Java


XMLをパースするOSAXがバージョンアップ、PowerPCネイティブに

AppleScriptの開発ツールで知られるLate Night Softwareは、XMLをパースするOSAXのバージョンアップ版「XML Tools 2.0」をリリースした。AppleScriptのプログラムでparse XMLコマンドを使うことで、XMLのソースを、AppleScriptのRecord型のデータに変換する。Ver.2.0ではOSAXがPowerPCネイティブになり、さらにXMLソースを生成するコマンドが追加されるなど、機能が強化している。ただし、開発中のバージョンであり、安定した動作が必要なら、1.0の利用を勧めている。フリーソフトとして配付されている。

関連リンク:XML Tools 2.0
カテゴリ:ライブラリ, AppleScript


MacAppのRelease13がupdate5のリリースでファイナル

Appleによって提供されているアプリケーションフレームワークのMacAppのRelease 13で、update 5がリリースされた。これがファイナル版としている。Release 13では、Universal Header 3.3に対応し、CodeWarrior Pro4と5でコンパイルができる。なお、Release 14もすでに提供が開始されはじめている。142dというバージョンナンバーで、開発中を示すdの文字が含まれている。こちらは、CarbonLib上で稼動するアプリケーションの生成や、Windows上で稼動するアプリケーションの生成にも対応している。

関連リンク:MacApp Release 13 (Update 5)
カテゴリ:開発ツール, 開発情報


2000/1/21に更新されたTech Info Library

Appleより公開されているTech Info Libraryで、以下の文書が2000年1月21日に更新されたものとして公開された。以下のリストの左端が文書番号なので、記事の最後にあるリンク先にジャンプし、その番号を手がかりに検索をすると良いだろう。

16599:2.1 GB Hard Drive: Pin Configurations
15405:Hard Disks: Locating SCSI ID Jumpers
20314:IDE Hard Disk Computers: Freeze After Install System SW
13726:External Hard Drive Update: Positioning Horizontally
24017:Zip Drive: Reinstalling Software
18218:Apple IDE Hard Disk: Creating Partitions
12500:SCSI Terminators: Use at Both Ends of SCSI Chain
16628:Apple Hard Drives: Termination Requirements
15366:APS Hard Disk: Only Part of Large Documents Viewable
16514:External Apple Hard Drives from La Cie: Software
17453:Apple 350 MB Hard Disks: Buzz Sound Normal
13630:Hard Drive: 230MB Drive Thermal Recalibration
14711:Bernoulli: Compatible With DOS and Macintosh
60690:QuickTime: How to Upgrade to QuickTime 4.1
10111:Laser Discs: Controlling them from Macintosh
9487:3M DC2000 Tape Cartridges: Storage and Longevity
13357:Kensington Turbo Mouse: Supersedes Mouse Control Panel
70134:WebObjects 4.0.1 Patch 1 Overview
60310:QuickTime 4: Known Issues
4830:Laser Discs: Production Questions and Answers
10182:Mac OS: Rebuilding Desktop File and Icon Recovery
60236:QuickTime 4.0.x: System Requirements
24991:Final Cut Pro: Compatibility Matrix
13149:Multimedia Kits: Overview of Three Bundles
15545:MultiMedia Starter Kit: Viewing On A 13" Monitor
30856:GameSprockets 1.5: Read Me
58482:iBook & iMac: Improper Wakeup When Started Up From Mac OS 8.6 CD
70141:WebObjects 4.0.1 Patch 2 Overview
21156:HP DAT Drives: Dip switches
13806:Multimedia Kit for Macintosh: No PMMU Required
16369:Infrared Receivers: Protocol Used
10607:Macintosh: ADB Numeric Keypads
70068:WebObjects 4.0.1: DirectToWeb Assistant Error Workaround
70041:WebObjects and SQL Server 7
70078:WebObjects 4: Oracle Adaptor for Mac OS X Server
31162:Final Cut Pro: Installing International Version On Localized Mac OS
12119:Apple DAT Drive: Use Media Recognition System Tape Cartridges
60388:QuickTime 4: Web Install Issues
14487:Multimedia Kit: Last Dinosaur Egg CD Bug
16536:Multimedia Glossary: A - F (1 of 3)
12914:AV Series: Instlng Adj Kybrd & Audiovision 14 Dsply
24787:Digital Video: Movies Look Bad When Played Back on Mac and/or TV
19283:Infrared Remote Control: Functions & Troubleshooting
70037:WebObjects Current Patch List
11780:Imaging Products: Where to Find Installer Disks
12548:Adjustable Keyboard Driver: Installation Error
9163:LaserDiscs: Three Companies that Press Custom Discs
10394:Bernoulli Drive: Using as A/UX Volume
17294:Macintosh: Pioneer CD Requires Lower SCSI ID
70013:WebObjects 4.0: Windows NT NSTimeZone Bug Workaround
58558:ATI Rage 128 Pro Video Card: VGA Signals Through DVI Port
25091:DV: Frame Accuracy

関連リンク:Tech Info Library
カテゴリ:Knowledge Base(旧TIL)