Macintosh Developer Online (MDOnline)


2000年1月26日発行号 - MDOnline-AppMaker#12



アップルはソーテックとの訴訟内容を、発表という形で流しました。ソーテックの言い分は、確かに、いかにも「文句を言うから金をはらってやった」というような感じだったので、アップル側としてはカチンと来たのかもしれません。その意味では、仮処分ではもちろんですが、訴訟での争点を最初から明らかにしておくべきだったのかもしれません。


ソーテックはともかく99800円パソコンで有名になり、e-oneで儲け損ねたとはいえ、訴訟のおかげでかえって有名になって特をした面もあるでしょう。芸能人でいえば、高知東急の裁判のようなものだったのかもしれません。しかしながら、春日部のショップは、39800円のパソコンを日経産業ながら1面広告を出すなど、99800円では価格競争力はなくなりつつあるという可能性もあります。さらに最低価格が下がった状態で、それに追随するのか、それともブランドを確立したとしてある程度の高値で行くのかはお手並み拝見といったところでしょうか。正念場を何度もくぐってきた会社だけに、ある意味では見逃せないところです。









(新居雅行 msyk@mdonline.jp


スクリプタブルなアプリケーションのソース生成を行うAppMaker

Bowers Developmentは、アプリケーションのソースコード生成ソフト「AppMaker #12」をリリースした。ウインドウにオブジェクトを配置することでウインドウやダイアログボックスの設計ができるなど、ビジュアル開発が可能なツールだ。設計内容から、PowerPlantをはじめとするいくつかのフレームワークを利用するソースコードを生成する。それを、CodeWarriorなどでコンパイルすることで、アプリケーションを作成することができる。サブスクリプション形式で配付されており、1年で$199となっている。#12では、PowerPlantベースのスクリプタブルなアプリケーションを作成できるようになったaeteリソースを自動生成でき、GetData、SetDataイベントなどに対応する。また、既存のアプリケーションや文書クラスを、継承によってオーバライドする機能も加わった。Carbonへは、以前のリリースで対応している。

関連リンク:AppMaker, Late News
カテゴリ:開発ツール, 開発ツール


ワイアレスネットワーク製品の日本での名称は“AirMac”

アップルは1999年の発表時に「AirPort」として公開した無線LANの製品群の日本での名称を「AirMac」とすることを発表した。基本的なスペックは変わらないが、日本では、第一四半期(1〜3月)の後半に発売するとしており、3月リリースが有力だと考えられる。価格は、クライアント側に装着する「AirMacカード」が\12,800、「AirMacベースステーション」が\38,000となっている。
<MDOnlineでは、米国で公開された文書や発表内容に基づく記事の場合は「AirPort」あるいは「AirPort(日本ではAirMac)」のような表記を行う。日本で公開された情報に基づく場合には、「AirMac」あるいは「AirMac(海外ではAirPort)」のように記載するものとする。>

関連リンク:アップル、ワイヤレスネットワーク製品の名称を変更へ
カテゴリ:ネットワーク, 各種プロダクツ


Mac OS 9に関する文書が翻訳、マルチユーザやQT Proキーなど

Mac OS 9に関する文書が公開され、Tech Info Library-Jに公開された。概要は以下の通りだが、いずれも基本的にはすでに英語でTILに公開された文書である。

◇31144JC:Mac OS 9: マルチユーザ − 使用するアプリケーションのセットを作る
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=31144
マルチユーザの設定で、利用できるアプリケーションの選択をユーザごとにしなくても住む方法がある。1人のユーザで設定を行って、そのユーザをコピーすることで、選択したアプリケーションの設定もコピーされる。
◇25072JC:Mac OS: シンプル Finder と通常の Finder とのメニューの違い
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=25072
Mac OS 9でのシンプルFinderと通常のFinderのメニューの違いが実際の図で示されている。また、シンプルFinderでできない作業がまとめられている。
◇31152JC:Mac OS 9: インストール後に QuickTime Pro を再登録する
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=31152
場合によってはQuickTime Proキーを再入力する必要がある。新しいフォルダにシステムをインストールした場合、以前のフォルダにある「QuickTime初期設定」ファイルをコピーすることで、プロキーも継承できる。
◇31156JN:Mac OS 9: コントロールバーのバッテリ残量が 2 つのバッテリに対応していない
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=31156
ブロンズキーボードのPowerBook G3シリーズでバッテリを2つ装着していても、一方のバッテリの残量しか認識しない。両方のバッテリの電源は使えるものの表示が正しくなくなる。次回のアップデートで対応する予定だ。
◇25061JN:Mac OS 9: SoftRAID の互換性
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=25061
SoftRAIDはVer.2.2を使う必要がある。このバージョンはG4にも対応している。

関連リンク:Tech Info Library - Japan
カテゴリ:Tech Info Library-J, Mac OS 9


Mac OS 8.Xに関する文書が翻訳、不具合の情報など

Mac OS 8.Xに関する文書がTech Info Library-Jに翻訳されて公開された。概要は以下の通りだが、ある条件下でクラッシュなど正しく機能しない場合の情報も含まれている。

◇25058JC:Mac OS 8.6: “パスワード保護”と Japanese Language Kit の組み合わせでクラッシュする
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=25058
「パスワード保護」と「ことえり2.0」との組み合わせに問題があり、入力の切り替え時にクラッシュが起こる。Mac OS 9では修正されている。
◇22158JN:Mac OS 8.1: Apple CD-ROM ドライバを使っている PCI ベース Mac 上で CD を共有する
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=22158
Mac OS 8.1で、AppleのCD-ROMを使っているときに、CD-ROMを共有した場合、ファイルのコピーがうまくいかない場合がある。ハードディスクにコピーをして、そのフォルダを共有するようにして回避するしかない。
◇22137JC:Mac OS 8: 起動時に CFM-68K Runtime Enabler に赤い×印がついている
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=22137
CFM-68K Runtime Enablerが起動時に赤い×印がつく。この機能拡張の機能はシステムに統合されるため、赤い×印がついても問題はなくファイルは削除してもかまわない。
◇58096JN:Mac OS 8.5:“省エネルギー設定”コントロールパネルの機能
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=58096
「省エネルギー設定」コントロールパネルについて図入りで説明がなされているが、簡単な説明しか記載されていない。
◇32034JN:At Ease: Mac OS 8.5 で認知されている問題について
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=32034
At EaseはMac OS 8.5で利用できるが、ナビゲーションサービスのファイル選択ダイアルボックスではアクセス権の設定が効かなくなってしまう。
◇22088JN:NetWare のエイリアスが Mac OS 8.0 で使えない
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=22088
Mac OS 8で、NetWareのMCLUPD3.BINを実行すると、ボリュームのエイリアスを利用してマウントすることができなくなる。MacIPXを使うかセレクタからマウントしなければならない。

関連リンク:Tech Info Library - Japan
カテゴリ:Tech Info Library-J, Mac OS 8


Final Cut Proのバージョンと利用可能な機種およびシステム

Tech Info Library-JにFinal Cut Proのバージョンと利用可能な機種およびシステムの一覧表が翻訳され、掲載された。Mac OS 9あるいはG4は、Ver.1.2.1を使う必要がある。PowerBook G3は、Ver.1.0.1以降を使う必要があり、NewerのFireWire 2 Go DVカードを使えることなどが読み取れる。

関連リンク:24991JN:Final Cut Pro: 互換性の対応表
カテゴリ:PowerBook, Power Mac, Tech Info Library-J, QuickTime


制限のあるユーザはFinal Cut Proの設定変更ができない。

Mac OS 9のマルチユーザ機能を使い、制約のあるユーザでFinal Cut Pro 1.2を使う場合の問題が、Tech Info Libraryに公開されている。EditメニューのPreferencesでの設定が保存できず、タイプ2のエラーが出てしまう。回避策としては、ユーザの文書フォルダに、Final Cut Pro一式をコピーする方法が紹介されている。

関連リンク:60696:Final Cut Pro 1.2: Using With Mac OS 9 Multiple Users Feature
カテゴリ:Knowledge Base(旧TIL), QuickTime, Mac OS 9


利用者ごとのWebサイトをサーバサイドのXMLで生成するツール

Media Design in*Progress社は、Webサーバと併用することで、利用者別にサイトを構築することなどが可能な「Interaction」をバージョンアップし、Ver.3.0をリリースした。ユーザ登録を行い、ユーザごとのサイトを作るようなことに利用できるが、XMLとCSSをベースにしたテンプレートをもとにHTMLを生成するようになっている。サイトへアクセスしているユーザをリアルタイムで認識でき、また、ページの移動履歴なども参照できるなど、ユーザのトラッキングできる。Ver.3.0ではXMLエディタと統合され(同社より別の製品としてエディタが販売されている)、アカウントの期限を設定する機能などが追加されている。WebSTARやQuid QuoなどのMac OSで利用できるWebサーバに対応している。無制限に利用できるProライセンスが$795、3サイトまで利用できるPersonalライセンスが$245となっており、いずれも1台のコンピュータで利用することになっている。

関連リンク:Interaction Web Server Companion
カテゴリ:サーバー関連


Mac OS Xに組み込まれているApacheについての文書が翻訳

Tech Info Library-Jに、Apacheについての文書が翻訳された。Apacheについての基本的な情報や、分かっている問題点などが記載されている。ただし、Mac OS X Serverでの事情が中心に書かれているため、Apache自体の文書と併読する必要があるだろう。Apacheのディレクトリ配置については、ユーティリティ群はBSDの一般的な手法に従っていることや、DSO(ダイナミックのロードされるモジュール)についての説明がある。パフォーマンスをさらに上げる方法もある。また、Apacheの公開ディレクトリをHFSあるいはHFS Plusにはしないようにすることが書かれている。これらのフォーマットのボリュームでは大文字と小文字の区別をしないため、ファイルの区別がうまくなされず、セキュリティ設定などで問題が出る恐れがあると記載されている。NFSボリュームを公開ディレクトリとするとパフォーマンスが落ちるので避けるべきだとしている。

関連リンク:60102JN:Mac OS X Server: Apache Web Server について
カテゴリ:Tech Info Library-J, Mac OS X Server


2000/1/25に更新されたTech Info Library

Appleより公開されているTech Info Libraryで、以下の文書が2000年1月25日に更新されたものとして公開された。以下のリストの左端が文書番号なので、記事の最後にあるリンク先にジャンプし、その番号を手がかりに検索をすると良いだろう。また、一部は既報のものなので、割愛した。

58402:Power Macintosh G3: DVD Troubleshooting
75016:Power Macintosh G3 (Blue and White) and G4: Memory Errors
30887:Power Macintosh G3 (Blue and White): Apple DVD Player Cannot Open
75004:QuickTime Streaming Server 2.0: Setting Up a Relay
7201:Portable Macintosh Computers: No Damage From Airport Security Scanners
9591:Apple HDI-30 SCSI Disk Adapter: Cable Pinouts
3700:SCSI Troubleshooting: Hardware and Software Conflicts
3080:SCSI: Cable Connection and Termination
7344:SCSI: Maximum Cable Length Between Devices is Two Meters
17218:Apple SCSI Terminator: Description of Active Terminator
3559:25-Pin SCSI Terminator: How To Build
5475:SCSI: Cable Specifications
2691:SCSI Cables: Extenders And Pinouts
1378:RS232: Modem Eliminator Cables
2670:IBM PC/AT Serial Connector: DB-25 Equivalent Pinouts

関連リンク:Tech Info Library
カテゴリ:Knowledge Base(旧TIL)