Macintosh Developer Online (MDOnline)


2000年2月21日発行号 - FireWire搭載PowerBookの文書



マイクボイチやアンディハーツフィールドらが設立したイーゼル社は、MacintoshベースのLinuxで使いやすいGUIを作ろうという目的で設立され、1000万ドルの資金も集めたとされています。以下のアドレスにページが開かれていますが、作ったソフトウエアはGPLに従って公開することも書かれています。オンラインサービス担当者がボードメンバーだったりするので、従来のディストリビューションやサポートと言った以外の資金源をなんらかのオンラインサービスでかせぐことを考えているのかもしれません。いずれにしても、技術的な方向性はやっぱりLinuxPPC、Mac OS Xと同様、UNIXという土台にグラフィックインタフェースという路線です。
http://www.eazel.com/
イーゼル社でオリジナルのGUI環境ができたとしても、GPLということならLinuxPPC社がそれを使ってディストリビューションを組むこともできます。競合のような協調のような不思議な関係が、オープンソースで成り立つみたいですね。いずれにしても、注目株であることは間違いありません。
アミュレットさん<http://www.amulet.co.jp/>より、いただいた読者プレゼントについて再掲載します。LinuxPPC2000の英語版2枚と、Tシャツ2枚をプレゼント品としていただいています。…と言いながら実はTシャツは1枚だけでした。すみません(私がゲットしたのじゃないですよ)。それで、抽選で当選者を決めたいと思います。2月22日中(つまり、次の火曜日いっぱい)に到着したメールから、厳選なるあみだくじを使用して、当選者を決めたいと思いますので、御希望の方は以下の要領で御応募ください。MDOnlineを御購読されているアドレスからの応募のみを有効とします。

 メール宛先:msyk@locus.co.jp
 メール題目:【LinuxPPCプレゼント応募】
 内容:名前、プレゼントの送り先の住所、当選時の公表名
    希望商品(LinuxPPC2000、ないしはTシャツ)

発表は、23日か24日の配信号で行います。
(新居雅行 msyk@mdonline.jp


FireWire対応のPowerBookに関する技術文書が公開(1)【完全版】

2月16日に発表されたFireWire搭載のPowerBookに関する文書が、以下のように日米のTech Info Libraryに公開された。また、従来の文書もFireWire搭載機向けに変更されているものもあり、それらも含めて文書名とリンクおよび要約を紹介した。なお、文面が長くなるので、2つの記事に分割している

◇58593:PowerBook (FireWire): Technical Specifications
 http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n58593
FireWire搭載のPowerBookの技術的なスペック一覧。100MHzのシステムバスであることや、グラフィックスにATI Rage Mobility 128でAGPのアクセラレーションがあることなどがわかる。

◇58582:PowerBook (FireWire): Upgrading Memory
 http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n58582
◇58582JN:PowerBook (FireWire): メモリを増設する
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=58582
メモリは2スロットあり、最大で512MBまで搭載できる。SO-DIMMが利用できるが、PC-100規格のもので、最大の高さは2.0インチまでのものを利用する必要がある。メモリ増設では、キーボードをはずして行うが、その方法や写真が図入りで、説明されている。日本語の文書が早くも公開されている。

◇100355J0:PowerBook (FireWire): メモリの互換性に関する重要な情報
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=100355
FireWire搭載のPowerBookでは、従来のPowerBook G3用のPC-66対応メモリは使えない。必ず100MHzバスに対応したPC-100タイプのものを使う必要がある。

◇58581:PowerBook (FireWire): AirPort Card Install
 http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n58581
AirMacカードの取り付け方法。

◇58592:PowerBook (FireWire): Keyboard Locking Screw
 http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n58592
キーボードを固定しているねじは、従来のPowerBookよりもiBookのものに近い。

◇58588:PowerBook (FireWire): What is New and Different?
 http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n58588
FireWire搭載のPowerBookの、これまでのPowerBookとの違いについて記載されている。SCSIポートがなくなりFireWire端子が2つ搭載されていること、DVDのデコードがソフトウエアになったこと。そして、アダプタがiBookのものに近い形状になったことが書かれている。

◇58583:PowerBook (FireWire): FireWire Target Disk Mode
 http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n58583
FireWire搭載PowerBookは、FireWire Target Disk Modeをサポートしており、PowerBook自体がFireWire対応のハードディスクのように動作させることができる。Tキーを押しながら起動するとそのモードになる。デスクトップ機などのFireWire端子と接続すれば、デスクトップ機からPowerBookのハードディスクを利用することができる。

◇58586:PowerBook (FireWire): Media Bay Device Compatibility
 http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n58586
拡張ベイに接続するデバイスに関する情報が記載されている。DVD-ROMについては、FireWire搭載機のものと以前のPowerBookのものでは互換性がない。バッテリについては互換性があり、入れ替えて使ってもかまわない。

◇58595:PowerBook (FireWire): Internal Modem Specifications
 http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n58595
内蔵モデムについてのスペック一覧が記載されている。V.90およびL56-flex対応だが、呼び出しでスリープ解除する設定や、あるいは使用条件のような詳細な情報も記載されている。

◇58589:PowerBook (FireWire): Supports Preserve Memory Contents on Sleep
 http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n58589
FireWire搭載のPowerBookは、ハイバネーションつまりスリープ時にRAMの内容をファイルに保存しておく機能をサポートしている。「省エネルギー設定」を使って設定するが、このコントロールパネルのその他の機能についても説明がある。葉射場ネーションは、仮想メモリを使った状態でないと利用できない。

◇58591:PowerBook (FireWire): Physical Ports, Controls, and Connectors
 http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n58591
FireWire搭載のPowerBookの裏面にあるコネクタ部分の図や、キーボードのロックをはずして開けたところの図が掲載されている。ちょっと図自体が小さめで見づらい。

◇58587:PowerBook (FireWire): Connecting Non-USB or Non-FireWire Peripherals
 http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n58587
SCSIやシリアル、ADBはFireWire搭載PowerBookには存在しない。これらで接続する機器を使うにはサードパーティから販売されているアダプタを利用する。

◇58594:PowerBook (FireWire): DVD Movie Decoding Performed via Software
 http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n58594
従来のPowerBookはハードウエアでDVDのMPEGデコードをしていたが、FireWire搭載機はソフトウエアでDVDのデコードを行っている。デコードをスムーズに行うには、Seti@Homeのようなバックグランドソフトを動かさないようにしたり、ネットワークを切ったり、ハードディスクの回転を止めるなどする必要が出てくることもある。

◇58585:PowerBook (FireWire): Maximum Number of FireWire Devices Supported
 http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n58585
電源を持つFireWireデバイスは63台まで接続でき、1つのチェーンには16台まで接続できる。FireWireポートは6Wの電源容量となっていて、1台の機器に電源を供給するには十分である。ただし、バッテリの消費は多くなる。

関連リンク:Tech Info Library
カテゴリ:Knowledge Base(旧TIL), Macintosh本体, PowerBook


FireWire対応のPowerBookに関する技術文書が公開(2)【完全版】

◇58480:iBook, PowerBook (FireWire): When to Use the Escape Key During Startup
 http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n58480
RAMの内容をハードディスク内の隠しファイルに保存しておくことができるが、稀にトラブルでそのことが原因で起動できないときがある。そのとき、escキーを押しながら起動すると、RAMのイメージファイルを削除して、RAMにロードせずに起動する。

◇58339:PowerBook (Bronze keyboard or FireWire): Drive Height Specification
 http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n58339
内蔵ハードディスクの高さは、12.7mmあるいは0.5インチが限度となっている。

◇25018:PowerBook (Bronze keyboard and FireWire): Consequences of Serial Device on S-Video Port
 http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n25018
PowerBookにはシリアルポートはないが、間違えてS-VHS端子にシリアル機器を接続してしまうこともあるかもしれない。すると起動時に間違えて外部ディスプレイが繋がれているものと判断して、デスクトップを自動的に拡張してしまうので注意が必要だ。

◇58336:PowerBook (Bronze keyboard and FireWire): No Traditional Serial Ports
 http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n58336
シリアルポートやADBポートはない。代わりにUSBやFireWireが用意されている。ADBを使いたい場合には、USBとの変換アダプタなどを利用する。

◇58334:PowerBook (Bronze keyboard and FireWire): How to Operate with Clamshell Closed
 http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n58334
PowerBookは液晶ディスプレイを閉じた状態でも利用できる。スリープにして外部ディスプレイやUSBキーボード、マウスなどを接続し、電源ボタンを押すと利用できるようになる。

◇58391:PowerBook (Bronze keyboard and FireWire): Power Available Through USB Port
 http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n58391
2つのUSBポートそれぞれで、5Vで500mAの電力をデバイスに供給できる。

◇58342:PowerBook (Bronze Keyboard and FireWire): Information About NewWorld ROM
 http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n58342
PowerBookでも、ROM-in-RAM (NewWorld ROM)のメカニズムが利用されていて、ROMのイメージがファイルに保存されている。この機構の詳細な動作なども説明されている。

◇58330:PowerBook (Bronze keyboard and FireWire): LCD Functional When External DisplayConnected
 http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n58330
外部ディスプレイをつないでも、内蔵の液晶ディスプレイは使えるし、別々のデスクトップを表示して、デスクトップを広げることも可能だ。また、同じ内容を表示することもできる。外部ディスプレイの接続などについて、図入りで説明されている。

◇58401:PowerBook (Bronze keyboard and FireWire): Use of Weight Saving Device
 http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n58401
ウェイトセーバーモジュール(Weight Saving Device)を、CD-ROMあるいはDVD-ROMの代わりに取り付けることで、PowerBookの重量を軽くすることができる。バッテリの代わりに利用してもいいが、その場合はACアダプタでしか使えない。バッテリもACアダプタもない状態では4分程度は利用できる。

◇58350:PowerBook (Bronze keyboard and FireWire): No Ethernet Cable in Accessory Kit
 http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n58350
Ethernetケーブルは、PowerBookには付属しない。必要なものを自分で購入するが、100BASE-Tを使うのなら、カテゴリ5のケーブルを使う必要がある。

◇58344:PowerBook (Bronze keyboard and FireWire): Supported Resolutions for External Displays
 http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n58344
外部ディスプレイでサポートしている解像度の一覧表と、TV出力での解像度や接続ケーブルなどの接続方法に関する情報がまとめられている。

◇58323:PowerBook (Bronze keyboard and FireWire): Uses Manual Eject PC Card Mechanism
 http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n58323
PCカードを手作業で取り出す方法が、図入りで説明されている。アイコンをゴミ箱にドラッグ&ドロップし、カード横の出っ張り部分を指で押す。

◇58326:PowerBook (Bronze keyboard and FireWire): Adjusting Volume, Brightness, Mute
 http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n58326
ボリュームや画面の明るさはファンクションキーで変更できるようになっている。できないときには、キーボードコントロールパネルの設定を確認する。

◇58327:PowerBook (Bronze keyboard and FireWire): Using the Multi-function Keyboard
 http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n58327
数値キーに切り替えるキーボードや、明るさ、ボリュームを変更するキーについて、図入りで解説されている。FireWire搭載機で、キーボードのロック解除がF4とF5キーの間あたりの裏面のネジを使うことも、図入りで説明されている。

◇24961:PowerBook (Bronze keyboard and FireWire): Marks at Base of Display
 http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n24961
液晶ディスプレイに、キーボードの跡がつくことは、FireWire搭載機でも同じようだ。これは布でそっと拭けば取り除くことができる。

関連リンク:Tech Info Library
カテゴリ:


Macintosh向けのTWAIN SDK Ver.1.7がリリース、DSMがPowerPCネイティブに

TWAINワーキンググループより、Macintosh向けの「TWAIN Data Source Manager (DSM)」がリリースされている。TWAIN仕様1.9に従ったもので、ダウンロードできるTWAIN SDKのバージョンは1.7だ。PowerPCネイティブに対応している。デジカメやスキャナ向けのTWAINドライバを作ったり、あるいはTWAIN対応アプリケーションを作成するときに、このSDKを参照する必要がある。

関連リンク:TWAIN Working Group
カテゴリ:ライブラリ, 周辺機器


JavaのアプリケーションでAppleScriptプログラムを実行するクラス

Tac Tix Softwareは、Javaのアプリケーションで、AppleScriptのプログラムを稼動させるスタティッククラス「Scriptmeal」をリリースした。スクリプト編集プログラムなどで作ったプログラムのscptリソースを、Javaのアプリケーションのコピーしておくと、そのスクリプトプログラムを、Javaのプログラムから呼び出すことができる。Mac OSで動くJavaのプログラムから、別のアプリケーションをコントロールする場合の1つの有力な方法であると言えるだろう。ただし、スクリプトプログラムに対してパラメータを引き渡すことはできないが、複数のスクリプトを使い分けたり、ファイル経由で値を渡すなど他の手段は使えるとしている。以下のサイトのMRJ Goodiesのコーナからダウンロードできるが、サンプルやドキュメントなども含まれている。

関連リンク:Tac Tix Software
カテゴリ:AppleScript, Java, ライブラリ


掲示板のCGIプログラム、テンプレートを用いてカスタマイズが可能

掲示板のCGIプログラムである「DMBWriter」が公開された。B. Uchina氏によるヴィジットウエアで、利用者は作者のWebページを1度は訪れる必要があるというものだ。テンプレートを利用することで、掲示板をカスタマイズできるため、Perlの知識がなくても、ある程度は自分好みのテンプレートを作成できる。テンプレートに応じてPerlのプログラムを生成する仕組みとなっている。MacPerlを利用して稼動させるが、バイナリ形式になったものも配付されている。DoubleMessageBoard形式の掲示板(メッセージが長くなると分割するタイプのものだと思われる)を実現するものだが、ゲストブックタイプやスレッドになったものも、テンプレートを変更することで可能であるとしている。

関連リンク:DMBWriter
カテゴリ:サーバー関連


ファイルメーカーの設計や編集機能を制約するプラグイン

New Millennium Communicationsは、ファイルメーカーPro 5でのユーザ利用を制限する「SecureFM 5」をリリースした。これにより、新しくデータベースを作成することができなくなり、指定したサーバにあるすでに作られているデータベースの利用だけに制約できる。データベースの設計内容やあるいはデータを修正できなくしたり、新しいレコードさ作成をできなくすることで、データなどの安全性を確保しようというプラグインである。Windows版とMacintosh版があり、5ユーザで$99.95となっている。ボリュームライセンスもある。

関連リンク:FileMaker Plug-Ins
カテゴリ:データベース


Webサイト構築管理ツールがバージョンアップし、日本語版もリリース

SoftPress Systemsが開発したMac用のWebサイトデザインツール「Freeway」がVer.3になった。Ver.3では新たに日本語版がリリースされ、加藤電機より販売される。Freeway 3はボックスを配置するような形式で、レイアウトソフトのようにWebサイトを作成できる。ビジュアルに作成したWebページに対応したHTMLを自動的に生成する仕組みとなっている。また、サイト管理機能が含まれているなど、Webサイトを総合的に設計・管理できるソフトである。AppleScriptにも限定的ながら対応しており、作業の自動化も可能だ。複数の言語にも対応し、JavaScriptを利用したコンポーネントをWebページに組み込むような機能もある。IllustratorやPhotoshopのファイルをそのまま読み込むことができ、Web向けのファイルフォーマットに自動的に変換することもできる。価格は$299だが、GoLiveやDreamweaver、NetObjects Fusionのユーザには半額でクロスグレードを行う。日本での価格は未定となっている。

関連リンク:SoftPress Systems
カテゴリ:オーサリング系


XML Oneが3月末にオースチンで開催

XMLに関するカンファレンス「XML One」が、2000年3月28〜31日に、テキサス州オースチンで開催される。XMLベースでWebコンテンツ製作、XMLによるコマース、XMLをソフトウエアに機能として組み込む、企業内システムでのXMLなどがテーマとして挙げられている。展示会も、29日から開催される。参加費は、全日参加で3月1日までに申し込むと$1899となっているが、日数や申し込み期日によって参加費は異なる。

関連リンク:XML One Spring, Austin TX
カテゴリ:イベント