Macintosh Developer Online (MDOnline)


2000年2月22日発行号 - Classicの文書



2月21日はアメリカでは休日ではないと思うのですが、Appleは休みに入っているのでしょうか? Tech Info Libraryの更新もないし、Mac OS Xのページでは、「2月22日からの週」という表現も見られます。今日はニュース記事も少ない目ではありますが、Mac OS XのClassic環境の文書を少し要約してみました。
IXMICRO社の業務が停止しているというニュースがありましたが、実はPCI対応のテレビ受信ボードのixTVを持っていて、Mac OS 9に対応したソフトを待ってました。去年のWWDCでアメリカに行った折に、ダメもとで購入してきたのですが、国設定を日本にすると何の問題もなくテレビが見れたので、とりあえずはよかったわけです。だけども、Mac OS 9上ではなぜかサウンドが出ないのです。それで、IXMICROのページを見ると、Mac OS 9でのサウンドの問題を解決したソフトウエアは、そのうちリリースする…になっていました。だけど、業務停止ではMac OS 9対応版はあきらめるしかないのでしょうね。さらに、ある日、セッティングを変えるときにアンテナからの線を接続するコネクタを折ってしまったりとさんざんな状況でもあるので、これはもうあきらめですね。もし、読者の方で欲しいという方がいらっしゃったら、差し上げますのでメールをください。ただ、普通のキャプチャボードとしては使えなくはないと思います。折れたコネクタも、半田部分がちぎれているだけなので、そっちの系統に自信がある方は直せる範囲だと思います。ちなみに、Windowsにも対応しているのですが、NTを使っていたせいか、動いた試しがありません…。
さて、LinuxPPC2000英語版、およびTシャツのプレゼントは今日中の応募から抽選します。実は、抽選しないといけないくらいの応募になっています。応募要領は昨日あるいは一昨日の配信号を御覧ください。
(新居雅行 msyk@mdonline.jp


Mac OS X DP3の配付が開始、I/O Kitもすぐに配付が始まる

AppleのMac OS Xに関するデベロッパ向けのページによると、Mac OS X Developer Preview 3が、ADCのプレミアおよびセレクト会員向けに発送されたことがアナウンスされた。DP3では、Macworld Expoのスティーブジョブズ氏のプレゼンテーションで評判となったAquaユーザインタフェースの組み込みもなされているとされている。
また、Kernel Extension Kitも、2月22日の週にリリースされることが記載されている。これには、I/O kit DDKも含まれており、ドライバを作成するのに必要な素材が提供されることになる。
また、Mac OS X DP3を、初期のベージュ色のG3搭載機にインストールする場合の注意書きもある。ATTOのSCSIカードのファームウエアをアップデートしなければならないとしている。
いずれにしても、Developer Preview 3はおおむね予定通りに出荷されたと言えるだろう。アナウンスでは、この次は製品出荷となるため、かなり完成度を高めたバージョンであることが期待できる。この夏の出荷に向けて、サードパーティの動きも活性化されるだろう。

関連リンク:Technical: Mac OS X
カテゴリ:周辺機器, Mac OS X, Mac OSテクノロジー


Mac OS X DP3のClassic環境を詳細に説明した文書が公開

Mac OS XでのClassic環境に関する文書「Classic Compatibility Environment v3.1 Release Notes」が公開されている。詳細が分からないことが多かったMac OS Xであるが、この文書を読むと、Classic環境がどのようなものか、かなり詳細に分かる。その意味では情報公開が進んだと言えるだろう。
これによると、MacOS.appとClassic.appという2つの従来のMac OS環境を実現する「Blue Box」が存在する。いずれも、Mac OS 9をサポートし、それ以前のシステムはサポートしない。MacOS.appは、全画面を利用するようなMac OS環境であり、Mac OS X Serverにあるものと基本的には同じものと思われる。一方、Classic.appは、従来のMac OS向けアプリケーションがあたかも1つのプロセスのように稼動できるタイプである。従って、Classic.appを使う場合には、Mac OSのデスクトップは存在しないことになる。Classic.appでも、最初はシステムの起動が行われるが、その後はバックグランドでのサービスとなる。Mac OSのシステムの起動は、初期状態ではイメージファイルにあるシステムを利用する。そのままだと、イメージファイルの内容をMac OS XのFinderからは参照できない。一方、HFSあるいはHFS+のパーティションにインストールしたMac OSから、Mac OS.appやClassic.appを起動することも、設定を変更すればできる。こちらの方が、より使いやすいと言える。
Classic.appベースで稼動するアプリケーションは、Mac OS Xのネイティブのアプリケーションとのドラッグ&ドロップでデータ交換することまでもサポートする予定となっているが、現在はClassic環境同士のドラッグ&ドロップしかサポートしていない。システム環境やメモリ環境、あるいはネットワークについてなど、Mac OS互換環境がどのようなものかについても説明がある。ネットワークはOpen Transportサポートとなっているが、LocalTalkは非対応となっている。
AppleScriptとAppleEventについても書かれており、ClassicアプリケーションからCocoaやCarbonアプリケーションをコントロールできることも書かれている。ただし、プロセスシリアル番号で相手を指定する必要がある。一方、Classicアプリケーションに対してはリプライが返らないことも記載されているが、これらの機能については将来的に改良される予定があるとしている。CD-ROMやリムーバブルドライブはサポートするが、フロッピーはサポートされない。
一部のアプリケーションについての互換性についても記載されており、たとえば、Office98はアップデータをかけないといけないことなども記載されている。

関連リンク:Classic Compatibility Environment v3.1 Release Notes
カテゴリ:Mac OSテクノロジー, Mac OS X


JavaのRuntime.execなどに関するTechnoteが更新

MRJ 2.2の登場に伴い、Runtime.execなど他のプロセスをJavaで起動する場合の事情を記載したTechnoteが更新されている。MRJ 2.1から、Runtime.execメソッドは機能が拡張されていて、引数の文字列配列の最初の要素に「java」を指定することで、暮らすのmainメソッドを起動することができるようになっている。つまり、JDKのjavaコマンドのようなことができるようになっている。この使い方は、JBinderyで作ったアプリケーションと、MRJAppBuilderで作ったものとは機能的な違いがあり、指定できるオプションの一覧表が記載されている。また、アプリケーションパスを指定してexecメソッドを使うと、2つ目以降の引数は、odocイベントのパラメータにもなる。さらに、MRJ 2..2からはopenURLメソッドがサポートされたので、Webページを開くなどは1つのメソッドでできるようになっている。これら、MRJ環境で別のアプリケーションを起動する場合のことが、2.2に応じた最新情報に書き直されている。

また、Techical Q&AにあるJavaでURLを開く方法を解説した以下の文書も更新されているが、サンプルプログラムは上記のTechnoteに掲載されているものと同じものだ。
◇Java 12 - Using Runtime.exec to open a URL
 http://devworld.apple.com/qa/java/java12.html

関連リンク:Technote 1168:The Care And Feeding of Runtime.exec
カテゴリ:Technote, Java