Macintosh Developer Online (MDOnline)


2000年3月21日発行号 - ディスククラッシュ問題



おかげさまで、MDOnlineは創刊より半年が経過しました。これも支えいただいた読者や配信先の皆様のおかげです。今後ともよろしくお願いします。さて、発行スケジュールについてですが、これまでは月〜金に配信としていましたが、米国時間に合わせるために、次のように変更いたします。


つまり、月曜に配信していたものを土曜〜月曜の間に配信するという具合です。
WebObjects本の当選者の方ですが、すでにmdo-dのメーリングリストでで御連絡したように、山本良樹さん、古川敬章さんとなりました。書籍は本日投函しました。

iMacが登場したときには、周辺機器との接続にSCSIなど従来のものが使えないで、USB中心になったのは驚きだったものの、今はもうUSB機器の方が一般的になってきています。そうこうしているうちに、バックアップはUSB接続のCD-Rで行うようになったので、MOのドライブはとうとう片付けてしまいました。初期の頃の120MBのしかもってなかったので、もうここ数年は使っていなかったのですが、とうとうお蔵入りです。もっともSCSIなので、メインに使っているマシンではすでに接続できない状態です。ネットワークも完備しているので、データ交換用などにフロッピーすら使わなくなって久しいところです。ただ、フロッピーについては、大学での講議(Windowsの使い方を教えているのですが…)での説明で、年に数回は使いますが、仕事周りではほぼ駆逐されたメディアとなってしまっています。ただ、ちょっと古いWindowsマシンではたまに「フロッピーで起動」という必要性に迫られますが、最近のマシンではCD-ROMで起動するので、さらにフロッピーを使う機会は減るでしょうね。
ところがある日、ふと本棚を見ると、出し入れしやすい一等地にこうしたメディアの置き場所を作ってあることに気付きました。それでもその領域は半分は押し込んだ本で埋まっていたのですが、MOのディスクを手に取りやすい場所に置いてあったり、使っていいフロッピーが箱にまとめられていたり…。ほとんど使わなれないメディア類をが、何年もの間出し入れしやすいいい場所に居座っていたのです。もちろん、整理してそこには溢れている本で埋めましたが、みなさんも、一度本棚や引き出しの中身を再点検されてはいかがでしょうか。
(新居雅行 msyk@mdonline.jp


iBook、PowerBookのディスククラッシュを一応回避

Appleは、iBook、FireWire搭載のPowerBookで発生していたディスククラッシュのバグ対応として、「Sleep Memory Extension」をリリースした。これらの機種において「省エネルギー設定」コントロールパネルにおいて「メモリの内容を保持しながらスリープする」を設定していると、ドライブが崩壊するバグがあることがすでにAppleより公開されている。それを回避するための措置として、「メモリの内容を保持しながらスリープする」を自動的に無効になり、オンにならなくなる機能拡張が配付された。日本語のシステムでも一応は機能している。単に設定できなくするだけの機能拡張であるため、バグ自体を修正する根本的な解決策ではないが、3月末にリリースされるとされているアップデータが出るまではとりあえずの安全策として機能拡張を入れておくのがよいだろう。
◇Sleep Memory Extension Read Me
 http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n59016

関連リンク:Sleep Memory Extension
カテゴリ:トラブルシューティング, PowerBook, iBook


WWDC 2000のセッション概要が公開

2000年5月15〜19日にサンノゼで開催されるMacintoshの開発者向けカンファレンス「WWDC 2000」のセッションの概要が公開された。以下のページのClick hereと書かれた部分をクリックすれば、各ジャンルごとの詳細が分かるようになっている。キーワードが箇条書きされた程度の内容であり、Mac OS Xの各コンポーネントなど多くは既出のものである。Aquqに関するものや、ドライバの作成方法なども含まれている。Apple’s Toolでは「Migration from Project Manager」という項目もあり、Mac OS X向けの新たな開発ツールへの期待も感じられる。Internetサーバのセッションもあり、Mac OS Xをサーバとしてどのように位置付けるのかも注目されるだろう。また、Audioというジャンルもあり、サウンド関連のシステムについてのロードマップが示されることになりそうだ。

関連リンク:WorldWide Developers Conference
カテゴリ:イベント


CodeWarrior Pro5.3の日本語アップデータが配付

メトロワークスは、CodeWarrior Pro 5.3日本語版へのアップデータを、登録ユーザにCD-ROMに収めて配付した。このアップデータは、「CodeWarrior Professional 5.5ファクトリーリリースCD‐ROM Mac OS版」つまりPro 6のリリースの間に配付されるものに相当する。英語版のPro 5.3は、1999年12月に配付されている。日本語版は、基本的には同じでリリースノートも英語のものが入っている。変更内容は、英語版の5.3へのアップデートと同じである模様だ。なお、更新されたドキュメントについては日本語に翻訳されたPDFファイルやHTMLファイルが含まれている。筆者のところには、2000年3月20日に郵送されてきている。
なお、Javaのリンカは、日本語を含むフォルダにあるファイルのビルド時にエラーを出すが、これについては、Pro 6で修正される予定であることが判明した。また、Javaのソースに半角のカタカナが入っていてはいけないのは仕様となっているということだ。

関連リンク:「CodeWarrior Professional 5.3日本語版Mac OS Update CD-ROM」発送開始のお知らせ
カテゴリ:CodeWarrior


AirMacの既定のIPアドレスの意味

Tech Info LibraryにAirMacの既定のIPアドレスの意味を記載した文書が公開された。AirMac側のDHCPサーバが見つからない時のIPアドレスは、AirMacに限らず、Mac OS全般に言えることだ。

◇58618:AirPort: Reason for 169.254.x.x IP Address
 http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n58618
Mac OS 8.5以降のOpen Transportは、DHCPを参照するように設定していてDHCPサーバが発見できなかったときには、169.254.x.xというIPアドレスを自動的に割り振る。x.xの部分はランダムな数値を割り振るようになっている。こうした動作はWindowsでも同様である。つまり、DHCPサーバが見つからなかったときの既定のIPアドレスが169.254.x.xということである。こうした措置により、きちんと設定されていないネットワークでも、一時的にはIPでの通信ができるようになると書かれているが、多くは期待できないだろう。このIPアドレスに設定されたときには、DHCPサーバが認識できなかったものとして、ネットワークの設定や状況を見直す必要がある。

◇58619:AirPort Base Station: Reason for 192.42.249.12 IP Address
 http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n58619
ベースステーションを初期化すると192.42.249.12というIPアドレスに設定される。ベースステーションがDHCPサーバに接続してIPアドレスなどを配給された場合には、そのアドレスが設定される。これは、Appleによって、グローバルあドレスとして通用するものを割り当てたものである。このアドレスに設定されたベースステーションにアクセスするには、192.42.249.14のIPアドレスに手入力するか、DHCPで接続すれば良い。192.42.249.13はハードウエアリセット後にベースステーションに設定されるアドレスである。

関連リンク:Tech Info Library
カテゴリ:ネットワーク


Final Cut Proを使う時には仮想メモリはオフにする

Final Cut Proを使うときには仮想メモリをオフにしておくことが書かれた文書が公開された。仮想メモリを使っていると、取込みや再生時に、フレーム落ちが発生し、また動作ものろくなるとしている。「メモリ」コントロールパネルでの仮想メモリのオフの仕方も書かれている。

関連リンク:25138:Final Cut Pro: Better Performance With Virtual Memory Turned Off
カテゴリ:Knowledge Base(旧TIL), QuickTime


FileMakerがXMLに関する情報を提供

FileMaker社は、「FileMaker XML Central」というWebサイトを開設した。システム構築などでの応用が始まったXML(Extensible Markup Language)に関して、ファイルメーカーProでの利用方法などの情報を提供するサイトだ。XMLの利用サンプルやドキュメントについては、2000年4月に出荷予定のFileMaker Developer 5に含まれる予定だが、Webサイトを通じて継続的に情報を提供することで、XMLソリューションとしてのファイルメーカーProの利用をアピールする。すでに、2つのまとまった文書がアップロードされており、ファイルメーカーProでのXML利用に関する基本的な文書などが参照できる。

関連リンク:FileMaker XML Central
カテゴリ:データベース


Mac OS X Serverで、Webからデータベースアクセス

CommonGround Softworks社は、Mac OS X Serverで利用できるWebサーバからのデータベースアクセスツール「Qilan」のベータ版をリリースした。QilanはMac OS X Serverのネイティブソフトウエアで、SQLデータベースエンジンへのアクセス機能をWebサーバから利用できる。ベータ版では、FrontBaseとOpenBase向けのデータベースアダプタが含まれる。Helix向けのアダプタも用意する予定だ。完全なビジュアル開発環境であるとしており、HTMLやプログラムコードを書かなくてもアプリケーションが作成できるのが特徴だと記載されている。データ処理を記述するタグを利用する形式のようで、処理プロセスはスクリプト形式で記述する模様だ。AppleのEOF(Enterprise Object Framework)に対応しており、Cocoaベースのソフトウエアだと思われる。Webページには、Mac OS Xネイティブと書かれている。開発版の価格は$1495を予定している。

関連リンク:CommonGround Softworks: Qilan
カテゴリ:サーバー関連, データベース, Mac OS X Server


Mac OS 9.0.2/3では、USB機器によっては接続により起動できないことも

ある種のUSBフロッピードライブをPower Mac G4に接続して起動した場合、システムがMac OS 9.0.2/9.0.3の場合、起動時にクラッシュすることをAppleはすでに認識していることがTILで公開された。Mac OS 9.0.2はPower Mac G4、iBook、FireWire搭載のPowerBook、Mac OS 9.0.3はスロットローディング方式のiMacに組み込んで出荷されている。この問題を解消するためのアップデータを予定しており、ソフトウエア・アップデートなどで配付予定だ。それまでは、起動時にはUSB機器を接続しないようにすればよく、起動後に接続すれば問題なく利用できる。

関連リンク:25139:Mac OS 9.0.2, 9.0.3: USB Device Startup Issue
カテゴリ:iMac, iBook, PowerBook, Power Mac, Mac OS 9


QT4.1の機能を使ったスクリプト、EMBEDやSMILを自動作成

Appleによって公開されているフリーのAppleScriptプログラムに、QuickTime 4.1の新機能を利用したものが追加された。「EMBED Tag Wizard」は、質問に答えていけば、QuickTime Playerで開いているムービをHTMLページで表示するためのembedタグを自動的に生成してファイルやクリップボードにテキストを収めるというもの。「SMIL Sequence Wizard」は、ムービを指定すると、ムービを表示するためのSMIL言語に基づいたファイル(.smiファイル)を自動的に作成するというものだ。いずれも、どちらかと言えば開発支援機能的なものだ。ダイアログボックスでパラメータなどを質問する形式だが、自分の目的に合わせて作りなおすことも可能だろう。特に、SMILのムービを自動生成するスクリプトは注目できる。

関連リンク:Free AppleScript Scripts
カテゴリ:AppleScript, QuickTime


ファイルメーカーProの開発者向けカンファレンスが開催

ファイルメーカーProの開発者向けカンファレンス「FileMaker Developer Conference 2000」が、2000年8月27〜30日の日程で、カリフォルニア州パームデザートで開催される。開発者やパワーユーザあるいは企業システムに関わっているような人たちをターゲットとしており、40を超えるセッションが開催される。参加費用は$1099だが、7月7日までに申し込むと$899と割り引きされる。

関連リンク:FileMaker Developer Conference 2000
カテゴリ:データベース, イベント


AppleWorksの従来版のクリップライブラリをAppleWorks 6で使う

AppleWorks 6で、AppleWorks 5あるいはClarisWorks 5のクリップライブラリを利用することができることに関するTILの文書が公開された。ただし、ライブラリのファイルを、AppleWorks 6のクリップライブラリファイルを収めるフォルダに入れておく必要がある。フォルダの位置などが、図入りで説明されている。

関連リンク:31200:AppleWorks 6: Importing AppleWorks 5 Clippings Libraries
カテゴリ:Knowledge Base(旧TIL), アプリケーション


Javaで作られているオープンソースのテキストエディタのMac OS版

オープンソースとして製作されているテキストエディタの「jEdit」の、Mac OSで実行可能なバイナリが配付されている。jEditはJavaで作成されており、Swingをベースにしたテキストエディタで、マクロやプラグインといった機能を持つのが特徴だ。Mac版のjEditでは、OpenDocumentイベントに対応するなど、Mac OSで稼動するための基本的な用件をそろえている。また、ソースファイルもいっしょに供給されている。なお、SwingとMacOS L&Fは別途インストールされている必要がある。日本語は入力できるようだ。

関連リンク:jEdit MacPlugin 0.1.0
カテゴリ:Java, アプリケーション


2000/3/20に更新されたTech Info Library

Appleより公開されているTech Info Libraryで、以下の文書が2000年3月20日に更新されたものとして公開された。文書のアドレスが記載されているものは、そのアドレスを利用して参照できる。サードパーティの連絡先については省略した。

◇31179:Mac OS Runtime for Java 2.2: Running A Secure Applet
 http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n31179
◇25134:Mac OS 9: Temporary Items Not Deleted at Startup
 http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n25134
◇25114:Mac OS 8, 9: Compatibility With Macintosh Computers
 http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n25114
◇31183:iDisk: Using With Firewalls
 http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n31183
◇31020:DVD: Causes of Skipping or Stuttering
 http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n31020
◇70074:WebObjects: Determining the Installed WebObjects Version
 http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n70074
◇31199:AppleWorks 6: Envelope Assistant Tips
 http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n31199
◇13611:PowerBook: Using SCSI Devices
 http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n13611
◇8970:System 7.1 through Mac OS 7.6: Compatibility With Macintosh Computers
 http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n8970

関連リンク:Tech Info Library
カテゴリ:Knowledge Base(旧TIL)