Macintosh Developer Online (MDOnline)


2000年3月30日発行号 - DarwinのIntel対応の意味は?



今週になってから、Tech Info Libraryの新規と更新文書の一覧が参照できなくなっていますが、MacNNの情報によると一時的なものだそうなので、しばらくは、新しいものと思われるものだけを中心にして、紹介することにします。更新文書だけの記事はしばらくお休みします。ただ、新しい内容かどうか、タイトルから判断しながら記事を参照して確認するので、もしかすると漏れが出てくるかも知れません。
またまた、プレゼントが追加されます。なんかプレゼントばかりが増えて、懸賞マガジンになったのかと思わないでください(笑)。
=====================チケットプレゼント
Computer Telephony World Expo/Tokyo 2000 &
Customer Management Solution 2000 3日間共通展示会入場券
2000/4/19〜21 東京ビッグサイトで開催
http://www.idgexpo.com/ctw/
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申し込み方法:<msyk@locus.co.jp>宛にメールをする
メールの内容:
 タイトルは 【CTWチケット希望】 としてください
 本文には、名前、住所、郵便番号、を記載
 メールは、MDOnlineに登録のメールアドレスから送付してください
先着順に、3名様まで、郵送します。なお、明日までなら、この展示会のチケットはサイトで登録すると無料になります。御希望の方へは、チケットのみをローカスの封筒でお送りします。当選発表はチケット送付に替えさせていただきますが、当選しなかった場合には御連絡します。

=====================チケットプレゼント
東京国際ブックフェア 展示会入場券
2000/4/20〜23 東京ビッグサイトで開催
http://www.reedexpo.co.jp/tibf/
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申し込み方法:<msyk@locus.co.jp>宛にメールをする
メールの内容:
 タイトルは 【ブックフェアチケット希望】 としてください
 本文には、名前、住所、郵便番号、を記載
 メールは、MDOnlineに登録のメールアドレスから送付してください
先着順に、郵送します。数はけっこうあります。御希望の方へは、招待券をローカスの封筒でお送りします。当選発表はチケット送付に替えさせていただきますが、当選しなかった場合には御連絡します。

また、現在、以下のプレゼントを募集受付中です。応募方法は、昨日(3/29)に配信したものを御覧ください。
=====================書籍プレゼント
効率アップ!AppleScriptで実現するDTP自動化のすすめQuarkXpress編
著者:倉持哲也/出版社:ビー・エヌ・エヌ、エクシードプレス
―――――――――――――――――――――2000/4/3まで
=====================書籍プレゼント
次世代大容量フロッピー Zipの挑戦
著者:金子峻/出版社:オーム社
―――――――――――――――――――――2000/3/31まで
(新居雅行 msyk@mdonline.jp


Now Up-to-Date & ContactがPalm OSをサポート

Power On Softwareは、スケジュール管理やコンタクト管理を行う「Now Up-to-Date & Contact」をPalm OSとのシンクロに対応させた。現在は、Mac OS 9に対応したVer.3.8がリリースされているが、4月6日より、Palm OSとのシンクロに対応したVer.3.9の販売を開始する。$99.95だが、アップグレードも行う。Palm OS搭載機の人気は言う間でもない事実だが、スケジューラなどのPIM系ソフトは、Palm OSとのシンクロ機能を組み込むのがデフォルトになったと言っても過言ではないだろう。

関連リンク:Power On Provides Palm OS Support inNew Release of Now Up-to-Date & Contact
カテゴリ:アプリケーション


DarwinがIntelプラットフォーム向けに構築できたことが報告

Darwinが1つの節目を迎えたようだ。Darwin 1.0のリリースに向けての重要なステップをクリアした模様だ(Darwin 1.0がリリースされたわけではない)。AppleのDarwinのエンジニアが、メーリングリストでIntelプラットフォーム向けのコンパイルができるようになったことを表明し、併せて、開発状況を日記風につづるWebサイト(記事の末尾を参照)を始めた。これまでは、Intel向けのビルドができないとされていたが、なんらかの技術的な障壁を乗り越えたのではないかと思われる。そして、CVSとしてソースコードが登録された。これからインストールや稼動テストを行うとしており、そうしたプロセスを経て、正式にリリースされるものと思われる。なお、どんなハードウエア条件なのかなどは、公表されていない模様だ。
DarwinをLinuxやFreeBSDと同じ、フリーUNIXのディストリビューションと見る向きもあるだろうが、Appleの本来の目的は、Mac OSのコアであり、その点は変化はないだろう。Darwinだけを取り出してシェアを確保するというマーケティング的な動きは行っていない。また、IntelプラットフォームでDarwinが動くとなると、Mac OS XのIntel版という話も出てくる。しかしこれについて推測してみたが、結論は否定的なものだ。OPENSTEPから発展してきたYellow BoxのWindows版は出さないことになっていることからも、Macintoshコンピュータ以外のプラットフォームは当面は眼中にないと思われる。
Intel版Mac OS Xは技術的には可能だろうか? Mac OS Xの構成を見ると、Darwinの上に、グラフィックスレイヤとしてOpenGL、QuickTime、Quartzがある。それらは並列にあるものの、これは説明のための図であって、ソフトウエアレイヤ的には、QuickTimeやOpenGLは基本的なグラフィックスを処理すると思われるQuartzの一部分を経由する必要があると考えられる。従って、QuartzがPowerPC以外で動かないことには、Mac OS Xを異なるプラットフォームへ移植することは実現しないだろう。その部分をIntel上で動くようにするという意味ではハードルはあるし、この部分はオープン化されていない。Classic、Carbonのような部分はMacintosh以外で動かす意味は薄いだろうが、Cocoaベースのアプリケーションは、以前はWindows版もあったYellow Box対応アプリケーションと同じ意味であり、マルチプラットフォームも可能と考えられる。つまり、AppleがグラフィックスエンジンをIntelプラットフォーム向けに移植する意志があるかどうかということが大きいのだ。QuickTimeはIntel向けに動いているではないかと思うかも知れないが、これはWindowsのグラフィックスエンジンの上で動いているだけにIntel Darwinとは直接結びつかないと思われる。Mac OS Xの説明で、G3やG4のパワーを最大限に生かすという言い方がなされるが、これはPowerPCに最適化されたソフトウエアコンポーネントを作っているということにも取れなくはない。
DarwinのIntel対応で意味があるとすると、“Apple”が“オープンソース”で“Intel”に対応したという事実を世間に印象づけることだ。いかにも魅力的なキーワードがきれいに並んでいる。結果的に、業界に対するAppleから1つのプレッシャーとなり、存在感を大きく高めるという役割を担うのである。Intel向けにビルドが成功されたという報道があちらこちらでされること…Appleの真の狙いはそこにあるのではないだろうか。

関連リンク:Personal info for wsanchez
カテゴリ:Mac OS X, オープンソース


オンラインバックアップサービスが暗号化の輸出規制解除で国際展開

Synectics Business Solutions社は、オンラインでデータのバックアップを行うサービス「BlackJack」を、一部の国を除く全世界的に展開することをアナウンスした。BlackJackは、Mac OSで利用できる専用のソフトウエアを用いて、Synetics社の用意するサーバにファイルのバックアップを行うといったサービスだ。通信経路としてはインターネットを用いるが、128ビットの暗号化を行い、さらにデータ自体はサイト外に移動して保管するなど、安全性に配慮したサービスである。同社はカナダにあるが、128bitの暗号化技術は輸出規制がかけられていたもの、このほど、カナダ政府より許可を受けて、国際的な展開ができるようになった。ただし、北朝鮮やイラクなど一部の国に向けては規制されている。バックアップのソフトウエアは登録が必要だがフリーでダウンロードできる。バックアップの作業を自動化できるが、マニュアル操作も可能となっている。費用は、40MBまでが月あたり$9.95、100MBまでが月あたり$17.50となっている。いずれも、圧縮してデータを保存する。

関連リンク:BlackJack Online Backup Service for Macintosh
カテゴリ:サービス


スプライトの機能を組み込むライブラリがアップデート

Mac OSでスプライト機能をソフトウエアに組み込むことに使えるライブラリ「SpriteWorld 2.3」がリリースされた。CodeWarriorあるいはMPWで利用できるライブラリで、フリーで配付されている。スプライトは、ゲームなどで使用されるグラフィックス処理の手法で、小さなビットマップのキャラクタを画面内で高速に2次元空間内で移動させるなどの処理を得意とする。SpriteWorldは、1993年にTony Myles氏によって作成され、1996年にはKarl Bunker氏とVern Jensen氏によって引き継がれてVer.2がリリースされた。Ver.2.3は、Vern Jensen氏とAnders Bjoklund氏(oはウムラウト)によってさらに発展されたものだ。バグフィックスやさまざまな改良が継続して加えられている。

関連リンク:SpriteWorld
カテゴリ:ライブラリ


Webサイトのリンク切れをチェックするユーティリティ

Voget Selbach Enterprises(VSE)社は、Webサイトのリンク切れを検知するソフト「VSE Link Tester」をリリースした。オンラインでのテストに加えて、オフラインのテストもできる。1つのURLだけを指定し、20ページまでのチェックができるStandard版が$19.95、アドレスやページの制限のないBusiness版が$79.95となっている。シェアウエアとして配付されており、ダウンロードなどで入手できる。

関連リンク:VSE Link Tester
カテゴリ:その他のインターネット


WebObjects 4.5にはSybaseのクライアントライブラリは含まれない

Tech Info Libraryに公開された文書によると、WebObjects 4.5には、Sybaseのクライアントライブラリ「Sybase OpenClient Libraries for Windows NT」はWebObjectsには含まれていない。リリースノートには含まれているように記載されているが、それは間違いであるとのこと。WebObjectsが稼動するサーバからSybaseのデータベースを利用するにはクライアントライブラリが必要だが、利用者側で入手する必要がある。

関連リンク:70158:WebObjects 4.5: Sybase Client Libraries Available From Sybase
カテゴリ:Knowledge Base(旧TIL), WebObjects