Macintosh Developer Online (MDOnline)


2000年4月10日発行号 - WWDC2000のプログラム



昨年の9月あるいは10月にMDOnlineの購読を半年の期間で申し込まれた方は、4月いっぱいで購読期間が切れてしまいます。そういうわけで、購読期間の延長機能を、この週末に組み込みました。郵便振替、あるいはQQQシステムで期間の延長ができますのでぜひとも購読延長をよろしくお願いします。4月いっぱいで購読期間が切れる方については、メールでお知らせが行っているかと思います。
また、購読期間がいつまでなのかを確認できるようにしました。購読者向けのページから御覧いただけるようになっています。なお、購読者向けのページを参照するには、アカウントとパスワードが必要ですが、すでに忘れてしまったと言う方もいらっしゃるでしょう。そこで、Webページで登録されているメールアドレスを入れていただくと、そのメールアドレスにアカウントとパスワードを送付されるような仕組みも作っておきました。このメールの末尾にアドレス情報があります。アカウントのない人へはメールしませんが、ある人へはメールが送られますので、基本的には他人のアドレスを入れるようなことは御遠慮願います。アカウントのリクエストのページは、どこからもリンクはしていません。いちおう、メール配信を受け取られている方限定のサービスという位置付けです。
また、購読期間の延長は、随時できます。つまり、あと3ヶ月期間が残っている場合、1年分の費用を払っていただくと、3ヶ月後からさらに12ヶ月分の期間が延長されるような仕組みになっているので、早めのお支払いについては問題ありませんし、もちろん歓迎いたします。いちおう、購読期間の終了月の早いうちに、お知らせのメールは出します。お知らせメールには、購読延長手続きのページのリンクも組み込んでおきますので、それなりに便利ではないかと自負しておりますが、いかがなものでしょうか。
なお、配信先様など、無償購読の方も、購読期間の確認や、あるいは購読延長の手続きができなくはありませんし、ページを御覧になることもできます。もちろん、払っていただいてもかまわないのですが(笑)、購読期限ははるか未来(2010年)に設定されていますので、期限切れはないでしょう。その時期までMDOnlineを発行していたら、すごいことなんですけど…。
(新居雅行 msyk@mdonline.jp


WWDC2000のセッションスケジュールを公開

2000年5月15〜19日の日程で、サンノゼで開催されるMacintosh分野のデベロッパ向けカンファレンスWWDC2000の、セッションスケジュールが公開された。Mac OS X関連のセッションが毎日あることが目立つが、Mac OS 9に関するセッションも用意されている。また、WebObjects関連のセッションやハードウエアに関するものもあり、例年とおり盛り沢山の内容だと言える。ざっと見たところでは、ある程度予想の範囲内のものもあるが、目に付いたものを紹介しよう。まず、Mac OS Xの開発ツール関連では「3rd Party Tools for Mac OS X」「Introducing New Project Builder」というセッションが見られ、デバッグに関するセッションも別途用意されている。AppleがMac OS Xの開発に向けた新しいProject Builderとしてどのようなものを提示するのかに興味があるが、3rd PartyとなるとおそらくはメトロワークスがMac OS X向けの開発ツールについてなにか新しいアナウンスを行うことが期待できる。「Mac OS X: Server Services」というセッションもあり、フィードバックフォーラムもある。Mac OS Xをサーバとして動かすための仕組みが明らかにされるのではないかと思われる。「AppleScript and Frameworks」というセッションでは、CocoaのフレームワークでのAppleScript対応が説明されるものと思われる。また、「Mac OS X Music and MIDI」ではMIDIがどのような形態で組み込まれるのかに注目が集まる。音楽制作の分野でもMacintoshは大きなシェアを得ているが、MIDIやサウンドなどハード絡みのシステムが中心だ。そうしたしシステムがMac OS Xにどういう流れで移行できるのかを占うことができるかもしれない。
★なお、MDOnlineはWWDC2000に参加し、現地から取材記事をお送りする予定だ。しかしながら、平行して多くのセッションがあり、1人だけの取材人員のため、すべてをお届けすることはできない。注目度の高い者を優先するが、場合によってはリクエストも受け付けるので、メールで要望を伝えてもらいたい。

関連リンク:World Wide Developers Conference 2000
カテゴリ:イベント


Mac OS X向けのWebブラウザがバージョンアップ

Omni Groupは、Mac OS X DP3に向けたWebブラウザ「OmniWeb 4.0 Beta2」をリリースした。同社のサイトよりダウンロードできる。すでにリリースされているBeta1のバグ修正に加えて、FlashやQuickTimeのプラグインが組み込まれた。また、SSLもサポートした。ユーザインタフェースでも、Aquaの機能をより取り込んでいる。なお、同社のサイトにスクリーンショットがあるが、これは、Mac OS X DP3上で作成したものではない。
OmniWeb 3.0はMac OS X Server向けに1999年にリリースされている。この夏にリリースされるMac OS Xに向けて、Ver.4.0をすでにリリースを開始しているわけだ。一方、Mac OS XにはMicrosoftのInternet Explorerが移植されることがアナウンスされているが、これはCarbon対応アプリケーションのようだ。これに対してOmniWebは、Cocoa対応のアプリケーションであり、Mac OS Xの本来の機能(ネイティブ)をベースにしている。Mac OS XにバンドルされるWebブラウザについては今のところは定かではないが、Netscapeもカーボン対応していると言われており、早くも製品を選択できる状況にあると言えるかもしれない。

関連リンク:OmniWeb
カテゴリ:ブラウザ, Mac OS X


Mac OS Xで稼動するPDFビュアーのベータ版がリリース

Omni Groupは、Mac OS Xで稼動するPDF(Portable Document Format)ファイルのビュアー「OmniPDF 4.0 Beta1」をリリースした。OmniPDF 3.0はMac OS X Serverですでに稼動していたが、Ver.4.0として2000年夏にリリースされるMac OS X向けの移植を開始し、DP版での稼動バージョンをベータとして配付しはじめた。OmniPDFは、CocoaベースのMac OS Xネイティブなアプリケーションだ。グラフィックスエンジンのQuartzもPDFがグラフィックスデータの記述の基礎となっている。しかしながら、Adobe社からは、Mac OS XでのAcrobat製品群については具体的な内容はまだ示されていない。PDFのビュアーは今は必須のアプリケーションであり、特に開発者にとってはドキュメントの参照で必要になるものだ。現在ですでにベータ版としてリリースできることから、Mac OS Xの開発に、OmniPDFのリリースが間に合うことも十分に期待できる。

関連リンク:OmniPDF
カテゴリ:Mac OS X, アプリケーション


日本語版のLinuxPPCが近々発売、ブートCD-ROMから容易にインストール

株式会社市川充商店 Amuletは、PowerPCで稼動するLinuxである「LinuxPPC」の日本語版をリリースする。「LinuxPPC 2000日本語版」として、LinuxPPC 2000の英語版に、日本語化環境雪風と日本語のインストールガイドを付属して、\4,800円で販売する。すでに予約を開始し、発売は4月20日を予定している。一般のMac系のショップでも入手が可能だとしている。LinuxPPC 2000は、インストール用のCD-ROM自体が起動ディスクとなっており、CD-ROMで起動するとX Windowsベースのインストーラが起動する。そして、PerlDiskというGUIベースのパーティションツールなどを使ってインストールできるなど、インストールを従来よりもより簡単にしたのが特徴だ。デスクトップ環境としてはGNOMEがインストールされる。また、Mac OSのエミュレータである「Mac-on-Linux」も含まれる。日本語に翻訳されたインストールガイドはすでに同社のサイトで公開されている。
対応機種としては、もちろんPowerPC搭載機なのであるが、G4やFireWire搭載のPowerBookなど最新の機種も含まれる。ただし、8100など一番初期のPowerPC搭載機など一部の機種では使えない。また、Mac-on-Linuxはサポート対象外である。

関連リンク:Amulet
カテゴリ:UNIX


PowerBookに関する技術文書が翻訳、Final Cut ProとSound Managerなど

日本語で技術情報を提供しているTech Info Library-Jに、PowerBook関連の文書が更新、あるいは追加された。以下は文書へのアドレスと要約である。

◇60655JC:Battery Reset 2.0: Read Me(修正)
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=60655
PowerBook G3シリーズやiBookでバッテリの情報が正しく表示されないことを修正するBattery Reset 2.0についての文書。

◇58616JN:PowerBook (FireWire): バッテリレベル・インジケータの表示を正確にする(修正)
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=58616
バッテリの電力残量表示を正確にするには、バッテリを使い切って、その後に完全に充電するか、あるいはパワーマネージャをリセットする。

◇100357JO:PowerBook (FireWire): Final Cut Pro 1.2 ではサウンドマネージャ 3.6.4 を利用してください
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=100357
FireWire搭載のPowerBookでFinal Cut Proを使う場合、サウンドマネージャはMac OS 9.0.4に組み込まれているVer.3.6.4を使うこと。そうしないと同期がはずれるなどのトラブルが発生する。出荷時にはVer.3.6.2が組み込まれている。

関連リンク:Tech Info Library - Japan
カテゴリ:iBook, Tech Info Library-J, PowerBook


再コネクトやリトライを自動的に行うFTPクライアント

Black Diamond Productsは、FTPクライアントソフト「Hefty FTP 1.0」をリリースした。REALbasicで作られている。queueべースのFTPクライアントとしており、ファイルのアップロードやダウンロードの指示を与えて、自動的にソフト側に作業をさせるというコンセプトのFTPソフトのようだ。接続やアップロードやダウンロードで自動的に再コネクトやリトライ、途中からの転送処理などを行う。4つのFTPサーバに対して同時に処理ができる。また、Webサーバに対してのダウンロードも可能だ。ネットワーク環境の状況によって切断が勝手になされるような状況でも、こうしたFTPソフトだと自動的にアップロードができるようなことが期待できる。$35のシェアウエアだ。

関連リンク:Black Diamond Products
カテゴリ:その他のインターネット