Macintosh Developer Online (MDOnline)


2000年5月5日発行号 - iWeekは6日まで



5月4日は日帰りで、iWeek 2000に行ってきました。日帰りでさすがに疲れまして、5日は昼過ぎまで寝ていました。今日は、Darwinの記事をどっさり書きましたが、ちょっとずつ流します。先に御覧になりたい方は、Webサイトを見てください。
iWeekはASUGの展示に加わり、原田社長の基調講演も見てきました。Expoなどのような大きなイベントの舞台にくらべれば狭い会場での基調講演でしたが、かえってその分、親しく語り合えるという感じの双方向な雰囲気が出ていたかと思います。レポートについてはフォトレポ形式にしました。以下のアドレスでごらんになれます。
figs/iweek2000/

iWeekも規模は大きくなったのですが、当初の雰囲気はそのままに、ユーザグループの展示を主体とした、ユーザの作るイベントという感覚は損なわれていないと感じました。また、8月には福岡でもユーザグループがイベントを行うそうで、いろいろな意味で広がりも生まれています。ユーザグループという活動が、Macintoshの世界での一種独特な意味合いがあることは、言うまでもありませんが、活動そのものはいろいろと紆余曲折ありました。今中心的にやっている人たちの感覚としては、アップルが落ち込んでた時期に、アップルには極力頼らないで、自分達でなんとかしようという動機付けが少なからずあるでしょう。アップルの支援がないとできない…というのではなく、主体はユーザで旗ふりをして、アップルからも自然な形で支援や参加を取り付けるという方向性で成功しているかと思います。こうして相乗効果的な循環が動いていることは強く感じさせられました。ユーザとアップルの関係は年々良くなってきていると言えるのではないでしょうか。iWeekは、5月6日で終わります。まだの方はぜひとも足を運んでみましょう。最寄り駅は環状線の桜ノ宮です。
http://week.vow.ne.jp/
(新居雅行 msyk@mdonline.jp


REALbasic 2.1.1が正式にリリース、Windows向けのバグ修正など

Real Softwareは、REALbasic 2.1.1の英語版を正式にリリースした。先日よりベータ版が配付されていたが、即座に正式版が出た。修正点は、Windows版の実行アプリケーションでの画像生成などを含むが、項目的には2.1.1のベータ版での修正点と大きく違っていない模様だ。また、日本語版でのAbout Boxのレイアウトが修正されている。2.0以降のユーザーは2.1.1に無償でバージョンアップできる。

関連リンク:Real Software
カテゴリ:REALbasic


REALbasicの日本語版が、2.1の暫定版として公開

REALbasicの日本語版はまだ未完成のようだが、一部に英語のメッセージが残る暫定日本語版がリリースされ、アスキーのサイトからダウンロードできるようになっている。2.0日本語版のライセンス番号で利用できる。少し使ってみたところでは、ソフトウエアのメニューやダイアログボックス、メッセージなどは日本語になっているが、リファレンスについては英語になっている。バージョン記述としては、2.1J/aとなっており、すでにリリースされた2.1.1ではない。

関連リンク:REALbasic 2.1暫定日本語版
カテゴリ:REALbasic


【Darwinシリーズ】インストールとキーボード

このシリーズの最初に、Darwin 1.0.1でインストーラ自体が起動しない場合があることを説明したが、Darwin 1.0.2では直っている。また、Darwinのインストーラのファイルを見れば分かるのだが、結局はディスクイメージファイルがあり、それをそのままボリュームにコピーするだけのようだ。読者の方より、手作業でコピーしてもうまくインストールできたことをお知らせいただいている。

ところで、日本語のJISキーボードを使っていても、キー入力は英語キーの状態で入力されてしまう。英語キーボードを使っている人には問題ないが、JISキーボードだとちょっと辛い。たとえば、:キーは「’」、shift+8は本来は(だが「*」が入力されるという具合だ。少しいろいろやりはじめると、記号はよく使うので、英語キーボードでの対応が分かるようにしておかないとつらいだろう。実は、筆者のてもとにはすでに英語のキーボードは、アメリカで買ってきたGoTypeしかない(Palm用のキーボードで、これだとちょっと分かりづらい)。英語キーボードを持っている人の「キー配列」の画面ショットをもらうということもありかもしれないが、画面ショットは撮影しずらい。取りあえず、応急措置として、キートップと違うものの一覧表を作っておくことにした。キー入力結果は全角文字にしてある。CSVにしておくので表計算ソフトなどで整形して印刷しておいてはどうだろうか。

キー操作,JISキーボード,英語キーボード
shift+2,”,@
shift+7,’,^
shift+8,(,*
shift+9,),(
shift+0,0,)
shift+-,=,_
^,^,=
shift+^,〜,+
\,¥,入力されず
shift+\,|,入力されず
@,@,[
shift+@,`,{
[,[,]
shift+[,{,}
shift+;,+,:
:,:,’
shift+:,*,”
],],\
shift+],},|
(shift)+_,_,入力されず

加えて、Darwinの使い方のチップスの1つも説明しておこう。Mac OS X Serverでも有効な方法なので、たぶん、Mac OS Xでも有効なチップスだろう。Darwinを起動時、Vキーを押したままにすると、起動時のメッセージが表示される(Verboseの意味だろう)。これは非常に重要な情報を含むことがある。たとえば、USBドライバがインストールされているようなことがメッセージから見て取れる。それに、ここで出てくるメッセージをすべて説明すれば、Darwinのシステムについての説明をほとんどしているのと同じくらいかもしれない。通常はグラフィックス画面を出して、こうしたメッセージを見ないようにしているのだ(Windowsと同じ…)。

◇Darwinの起動時にメッセージを表示させた
 figs/darwin/DSC00011.JPG
 figs/darwin/DSC00012.JPG
 figs/darwin/DSC00013.JPG


起動時の画面情報を後から知りたい場合、起動時のメッセージを残すファイル(/var/log/system.log)を参照する必要もあるかもしれない。しかしながら、完全に画面通りにメッセージは残らない。画面にしか残らない内容もあれば、system.logでしか参照できないこともあるようだ。完全に画面のメッセージを残す方法はとりあえずはデジカメで画面を撮影することしか思い付かない。何かいい方法はないだろうか。

カテゴリ:Darwin, Darwin 1.0


4Dデベロッパコンファレンスの参加費

日本で開催される「4Dデベロッパコンファレンス」(2000/6/1〜2)の参加費は、2日間で\20,000、1日間で\12,000となっている。4Dのデベロッパネットワーク会員に対しては割引料金が適用され、ソリューション会員がそれぞれ\17,000と\10,200、コーポレート会員が\18,000と\10,800、オンライン会員が\19,000と\11,400となっている。

関連リンク:4Dデベロッパコンファレンス
カテゴリ:


対応機種以外でも使えるiMovie

iMovieの記事を御覧になった何人かの読者の方々から、いろいろな機種での動作状況が報告されたので、それをお届けしよう。
まずは、1999年発売のPowerBook G3シリーズに、Newer TechnologyのFireWireカードを使って稼動できることが報告されている。Newer Technologyのカードを使うという構成はFinal Cut Proの対応機器構成にもなっているので、Apple製品との親和性が高いのだろう。
また、初期のG3である「Power Macintosh G3/DT 233」に、アスクが販売している台湾のAPLUX社製のSpeedDemon400というFireWireホストアダプタを取り付けて、iMovieを利用できたとの報告もあった。利用されたカメラはキャノンのPV1ということだ。このことを知らせていただいた藤本知己さんは、このカードを2月のMacworld Expoのときに\8,000ほどで買ったものだそうで、「ムービー編集はたのしいものですね。つい時間が経つのを忘れてしまいます」と、さっそくiMovieでビデオ制作を熱を入れているとのことだ。ハードディスクの容量がもっと欲しいという悩みの種も出てきてしまったとか。
◇アスク
 http://www.ask-corp.co.jp/
◇APLUX
 http://www.aplux.com/

一方、次のような不具合も報告されている。Power Mac G4/450、Mac OS 9.0.4で、Final Cut Proがインストールされている上にiMovieをインストールしたが、iMovie自体は問題なく利用できた。しかしながら、Final Cut ProでDVカメラからの取り込みを行おうとすると、フリーズするようになったとのことだ。初期設定ファイルの削除、Final Cut Proの再インストールでも症状は変わらず、Mac OSの再インストールから行ってFinal Cut ProでやっとDVカメラからの取り込みができるようになったとのことだ。

また、記事中、Osakaフォントがなぜかジャギーになるという解説をしたが、フォントを選択しなおすことで、きちんとフォントの表示が行われるようになる。いずれにしても、日本語版の登場が待ち遠しいと言える。

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QuickTime 4.1.1/4.1.2の変更点を説明する文書が公開

Technoteに、QuickTime 4.1.1と4.1.2の情報が掲載された。4.1からの変更点は基本的にはバグフィックスなどの小規模なものとしているが、それぞれのバージョンでの変更点が細かく記載されている。項目数もかなりのものだ。また、Windows版で、QuickTimeのバージョンをチェックするOCXファイルが追加されたが、そのオブジェクトの利用方法をVBScriptプログラムなどで紹介している。

関連リンク:TN1197: QuickTime 4.1.1/4.1.2
カテゴリ:Technote, QuickTime


アプリケーションのversリソースは適切な国コードを設定する

Technical Q&Aに新たに公開された文書では、ローカライズしたはずのアプリケーションで文字表示が正しく行われない場合の対処が記載されている。versリソースに、アプリケーションが稼動するシステムの言語に関するコードが埋め込まれており、システムはその情報を見て対応する言語システムを利用する。ResEditなどで、versリソースにそうした情報を埋め込むことができるので、忘れないで設定をしなければならない。なお、日本語のメニューやダイアログボックスをきちんと表示する場合も、versリソースのカントリーコードをJapanに設定しておく必要がある。

関連リンク:tx14 - The ’vers’ Resource and Your Place in the World
カテゴリ:Mac OS 9, Technical Q&A


AppleShare IPのWebサーバにあったセキュリティの問題を解決

AppleShare IPの、Webサーバおよびファイルサーバ機能のアップデートが配付されている。英語版の国際版となっている。6.3.1までのバージョンでは、Webサーバにある種のデータ要求を送ると、余分に32KBのデータを戻すというセキュリティの不具合があったため、それを修正するというもの。Mac OS 9.0.4で利用する。以下は、Tech Info Libraryに登録された、6.3.2へのアップデータのReadMe文書だ。
◇86028 - About AppleShare IP Web & File 6.3.2
 http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n86028

関連リンク:ASIP Web & File 6.3.2
カテゴリ:Knowledge Base(旧TIL), サーバー製品


AppleWorks 6がマイナーアップデート、RTFに対応

AppleWorks 6のアップデータがリリースされたが、英語版のみだ。日本語版の利用者は、日本語版のアップデータを待つ方がよいだろう。変更点は、安定性の向上などの基本的な修正に加えて、Rich Text Formatのコンバータを追加したこととなっている。Microsoft Wordの文書をAppleWorks 6に持ち込むときに、これまでよりも再現性は上がると言えるだろう。

関連リンク:AppleWorks 6.0.3 Updater
カテゴリ:アプリケーション