Macintosh Developer Online (MDOnline)


2000年5月9日発行号 - Mac OS X向けWebサーバ



昨日の配信の前文に書いた中で、ADSLなんて書きましたが、ASDLの間違いですね。
WWDCに行かれる方はほとんどがアップルのツアーだと思います。値段を考えると選択肢がありませんからね。だけど、今回はツアーと言えど、勝手に空港に行って、勝手に飛行機に乗るみたいですね。ツアーだと早めの集合時間が設定されているので、けっこう早く行かないといけないのですが、そうでなくてもOKなのがいいのですが、なかなかチケットが届かないのはやきもきされました。最初は4/24までに来ないとメールしろというので、メールしたら5/1くらいに届くでしょうという呑気なお返事でした。日本はゴールデンウィークなんですけど…。その後、5/5までに届かないならメールしろと案内が来たりしましたが、5/8にやっとチケットが届きました。出発の5日前ですね。パスポートも新しくしたし、後は行くだけです。昨日の配信で、参加セッションの予定を流しました。私は会場から電車で20分くらいのところのホテルですので、朝出て夜に戻るという通勤パターンとなりますので、執筆の主力は夜になると思います。だけど、キーノートだけはスピード執筆しようと思っています。配信先の方々は、それくらいのスケジュールだと思っておいていただければと思います。
今この文章を書いているときに、ステラクラフトさんからMac OS X Server日本語版1.2が届きました。まだ、インストールはしていませんが、「Updater CD」と書いてあります。WWDCまでにはとりあえずインストールはして、記事をお届けできるようにしたいのですが、出発までに済ませないといけない仕事で立て込んでいるため、微妙なところです。海外へ行くとなるといつもどたばたしてしまいます。
(新居雅行 msyk@mdonline.jp


Mac OS X向けのWebなど各種インターネットサーバがベータ版で登場

Tenon Intersystemsは、Mac OS X Developer Preview 3向けに「iTools for Mac OS X」をリリースした。ベータ版がダウンロードできるようになっている。iToolsは、Mac OS Xにインターネットサーバ機能を追加するソフトウエアだ。AppleのインターネットサービスであるiToolsと同名で混同してしまうが、Tenon社の方が先に使用していた名前である。TenonのiToolsは、WebサーバのApacheをベースに、WebMail、FTP、DNS、SSL、Sherlockベースのサーチエンジン、サーブレットの実行環境、PerlなどのCGIの高速実行、さらにはオープンソースのスクリプトエンジンであるPHPやSQLデータベースのMySQLなど、インターネットサーバに要求される多くの機能を取り込んだパッケージだ。こうした機能を、Mac OS Xのユーザインタフェースで管理できる点も大きな特徴と言えるだろう。Mac OS Xのサーバ機能については不明な点が多い。DarwinでApacheは機能することが伝えられているが、管理はコマンドや設定ファイルの編集で行う。サーバ機能を要求するユーザはもちろん一部だけなので、Mac OS XのオプションとしてAppleから提供される可能性もある。iToolsはMac OS XのコアOSであるUNIXをベースにして動く、ネイティブなサーバプログラムである。Appleから製品として出るのかどうか、WebSTARの動向はどうなのかという点も興味があるが、iTools for Mac OS Xは、Mac OS Xでのサーバパッケージの中心的な役割を演じる可能性が高い。

関連リンク:iTools for Mac OS X
カテゴリ:サーバー製品, Mac OS X


【Darwinシリーズ】すでに見えているハードディスクのボリューム

Darwinを起動して、ディレクトリの中を見てみよう。まずは、「cd /」と入力して、カレントディレクトリをルートにする。そして、「ls -l」で項目一覧をロング形式で表示してみてみた。lsだけだとファイル名だけの一覧が、適当に列に区切られてABC順に表示される。なおコマンドとして「l」だけでも「ls -l」と同じ結果になる。

◇ルートのファイル一覧を表示させた
 figs/darwin/DSC00002.JPG

もちろん、ここではDarwin 1.0をインストールしたボリュームのルートにある項目の一覧が表示されている。リストのいちばん右がファイル名あるいはディレクトリ名だ。いちばん左にあるのは各種属性であるが、「d」の文字は、その項目がディレクトリであることを表す。「l」はシンボリックリンクだ。シンボリックリンクは、Mac OSでのエイリアスと同じようなあるファイルを、別のディレクトリや別の名前で存在できるようにするためのものだが、エイリアスのようにディレクトリの移動後にもリンクが正しく設定されるといったことはなく、その点では、パスを直接記憶するWindowsのショートカットに近い。
最初の方に、Desktop DBなどの、HFS+でお馴染みのボリューム管理情報ファイルがいくつか並んでいるのが見える。TheFindByContentsFolderが見えるが、これはSherlockの内容で検索のインデックスファイルの置き場所だ。SherlockはMac OS Xに組み込まれる可能性は高いと思われるが、これらはHFS+でフォーマットするととりあえず作られるものである。また、Desktop Folderなどというものもあるが、これも、Mac OSで起動したときにマウントされて作られた

ルートにある項目一覧を見ると、「HDD1-1」などというディレクトリが見えているが、実はこれは、使用しているハードディスクの別のボリュームなのである。最初にドライブ設定でフォーマット後に付けた名前がそのまま見えている。
UNIXではこのように、一般には別のパーティションを、ディレクトリツリーのどこかにつなげて利用できるようにする。Mac OSでは、「デスクトップ」の階層の下に、起動ボリュームもその他のボリュームも同列で扱えるが、UNIXの場合は起動ディスクの作るディレクトリツリーに、ほかのボリュームのツリーをつなげるような形式なのである。その意味では、複数のボリュームがあっても、それらはディレクトリのツリーの中では1つに統合されているということだ。Darwin 1.0は、ルートにその他のボリュームをつなげている。つなげる位置は「マウントポイント」と呼ばれるが、Darwin 1.0ではとりあえず、ルートがマウントポイントだ。なお、Linuxでは/mntが一般的だったりする。
他には、mach_kernelというファイルも見えるが、これがまさに、Machのカーネル部分のようだ。システムファイルがいきなりルートにあるということだ。

カテゴリ:Darwin, Darwin 1.0


Mac OS 9.0.4のフルインストールCD-ROMを実費で提供開始

アップルは、Mac OS 9.0.4のフルインストールCD-ROMの提供を開始した。「Mac OS Up-to-Dateプログラム」と「Mac OS Upgradeプログラム」がある。「Mac OS Up-To-Dateプログラム」は、1999/10/7以降に本体を購入したユーザが対象で、Mac OS 9より以前のシステムがバンドルされいる本体が対象だ。「Mac OS Upgrade」は、本体バンドルのMac OS 9およびパッケージとして購入したMac OS 9が対象で、こちらはMac OS 9を9.0.4にアップグレードするという主旨である。「Mac OS Upgrade」の方が手続きが簡素なので、可能であればこちらを選択することになるだろう。費用は\2,500で、2000/10/2まで受け付ける。申し込み用紙をダウンロードし、郵送する。フルインストールCD-ROMがあれば、システムの再インストールでいちいちアップデートをネットワーク経由で行わなくても良いので、システム管理の頻度が多い人には便利かもしれない。

関連リンク:Mac OS 9.0.4へのアップグレードについて
カテゴリ:Mac OS 9, OS関連ソフトウエア


AppleScript対応アプリケーションを作るための素材サンプルが公開

サンプルスクリプトの「MoreOSL」が公開されている。これは、AppleScriptに対応するアプリケーションを作る時に便利に使えるサブルーチン的なプログラムをソースコードで提供するもので、MoreOSLをベースにスクリプト対応させるという手法もドキュメントで公開されている。Windowなどのオブジェクトを利用したり、イベントの処理やアクセッサの処理など、かなり大量の関数が提供されている。ライブラリ自体はC言語で記述されている。また、Carbon対応もされているが、従来の枠組みでのアプリケーションにも利用できる。スクリプト対応のアプリケーションを作成しているか予定している場合には、基本を押さえた上でこのサンプルに付属する文書を読んで、利用を検討するとよいだろう。

関連リンク:MoreOSL
カテゴリ:アップルからの開発資料, AppleScript


SGIのデジタルインタフェースのディスプレイ向け切り換え機

Dr. Bott LCSは、シリコングラフィックスのフラットパネルディスプレイ用の切り換え機「MoniSwitch Pro LDI」をリリースする。OpenLDI/LVDS対応のデジタルディスプレイを4系統の切り換えができ、また、USBの切り替えも同時に行う。シリコングラフィックスの「1600SW SuperWide Flat Panel Display」となっている。1600SWは、1600×1024ドットのフラットパネルディスプレイでデジタル端子を備えている。複数台のMacintoshやIntel PCを1つのフラットパネルディスプレイを共有する使い方ができる。4台のパソコンからの切り替えができる。価格は$399となっている。なお、SGIのディスプレイをMacintoshで使うには、付属のPCIカードを使うようになっているため、MoniSwithchは汎用的には使えない。しかしながら、デジタルインタフェースのディスプレイのメリットを享受できるモニタ切り替えスイッチが登場したことに対して注目したい。

関連リンク:MoniSwitch Pro LDI
カテゴリ:周辺機器


REALbasicでXMLをパースするクラス

Amar Sagoo氏は、REALbasic 2.1以降向けのクラスとして、「XML Toolkit 1.0」をリリースしている。XMLソースをパースしてオブジェクトの階層に展開したり、あるいはオブジェクトをXMLに展開することを、REALbasicのプログラムで実行できる。クラスはフリーで公開されており、ドキュメントやサンプルプロジェクトとともに配付されている。

関連リンク:Amar Sagoo Software
カテゴリ:ライブラリ, REALbasic


AppleWorks 6での印刷トラブルの1つは6.0.3で解消

AppleWorks 6でImageWriter IIやAppleFAXで印刷をしようとしたときエラーが出ることがTech Info Libraryで公開された。白黒の設定にして印刷するようにエラーメッセージが出て印刷ができないことがある。この不具合は、AppleWorks 6.0.3で修正されている。

関連リンク:http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n88004
カテゴリ:アプリケーション, Knowledge Base(旧TIL)