Macintosh Developer Online (MDOnline)


2000年5月19日発行号 - XのInside Mac



こちらは木曜日の深夜が終わって金曜日になり始めた時間です。木曜日はアップルキャンバスでのビアパーティがあり、例によってアップルストアでのおみやげの買物、それ以前に移動するバスに並んで乗るなど、体力を使うイベントでした。部屋に戻る以前に移動のバスの中から熟睡状態で、部屋に戻ってもへたりこんでいました。さっき起きて、原稿を書いたところです。パーティはいろんな方と話したり、The Rippingtonsの演奏も良かったです。アコースティックで来るかと思ったら、フュージョン系ギターで来ました。アンコールではパープルヘイズでノリノリでした。食べ物や飲物を確保しているうちに、あっという間に時間が経過しているのですが、良く考えると並んでいる時間も長かったということですね。

さて、まずは読者のみなさんに嬉しいお知らせです。小池邦人さんより、MDOnlineに寄稿していただけることになりました。小池さんと言えば、説明は不要かとは思いまが、コーシングラフィックシステムズでキューティマスコットなどの人気の商品を開発し、現在はオッティモ(http://www.ottimo.co.jp/)で御活躍です。アスキーから出版された「TOOLBOX 100の定石」の読者の方も多いかと思いますし、雑誌にもときどき原稿をかかれています。また、@NIFTYのFMACPROでも精力的に活動されています。エッセイ風にプログラマの視点からMacintoshの話題を扱ったものを書いていただけることになりました。御期待ください。小池さんもWWDCで現在米国にいらっしゃっていますが、帰国後そう遠くない時期に最初の原稿をいただけるそうです(などと軽くプレッシャ〜笑)。

さっそく、WWDCおみやげ(まだ帰っていないけど)のプレゼント募集を始めます。メトロワークスTシャツを2名様と、Mac OS XのTシャツを1名様にプレゼントします。メトロワークスのTシャツは「Rated X」と書かれたもので、つまりMac OS X対応版のプロモTシャツです。Mac OS XのTシャツは、何とWWDC 2000の登録者に配付されたものです!(と言いながらアップルショップで売っていました)実は、その後に、正面にX、背後Javaが印刷されたTシャツを入手できたので、登録者への配付のものはプレゼントに回しましょう。
=====================Tシャツプレゼント
品名:
(1)メトロワークスのブラックのTシャツ
  figs/photos/DSC00021.JPG
(2)Mac OS XのTシャツ
  figs/photos/DSC00022.JPG
応募方法:msyk@locus.co.jp宛に電子メールを送る
 題目:【メトロワークスTシャツ希望】
 内容:氏名、郵便番号、住所(必要なら会社名なども)、
    希望品名、当選時の公表名
  *MDOnlineを購読している電子メールで応募してください
  *応募は1通のみを有効とします
締め切り:2000年5月23日到着分
(新居雅行 msyk@mdonline.jp


Mac OS XのInside Macintoshを刊行、まずは必読のSystem Overview

書籍として、「Inside Mac OS X: System Overview」が発行された。価格は$12で、168ページとなっており、FatBrain.comからのみ入手できる。(送料は$8くらいからになると思われる)。Macintoshでのプログラミングで使うリファレンスのバイブルは、昔から「Inside Macintosh」と決まっていた。数字の巻数で区別していた初期のもの、その後にテーマごとに整理されたものがあったが、Mac OS X時代にも、やはりバイブルとしてのInside Macintoshの出版がなされることとなった。
「System Overview」は文字通り、Mac OS Xのシステムの概観を示すものだ。System Technologies、System Architecture、あるいはThe Desktop and File Systemなどの章があり、Mac OS Xの技術の基本を知るための書籍となっている。APIの詳細な解説ではなく、Mac OS Xがどのような技術で成り立っているのかを示す書籍となっている。開発者あるいはシステムの詳細を知る必要がある人にとっては必読の書籍であると言えるだろう。

関連リンク:Inside Mac OS X: System Overview
カテゴリ:雑誌、書籍, アップルからの開発資料, Mac OS X


PowerPlantで作ったソースをMFC向けに変換するツール

Mac OS向けのアプリケーション用ソースコードの自動生成を行うビジュアル開発ツールAppMakerを開発するBowers Developmentは、PowerPlant向けのソースコードをMFC向けに変換するツールをリリースした。MFCつまりMicrosoft Foundation Classは、Windows向けアプリケーションの代表的なフレームワークだ。PowerPlantすなわちMac OS向けに開発されたソースコードを、そのままWindows向けのソースコードに変換することができる。コアになるのは、MFC上でPowerPlantのAPIを実現する薄いレイヤである「PP2MFC」だ。そして、「MFC Code Generator」は、AppMakerが生成したアピアランス対応で、コンポーネントセットのTools Plusの利用も含めたPowerPlant向けのソースコードをMFCでのスクリーンリソースやC++のソースコードに変換する。WWDC 2000の会場内ですでに販売が開始されている。MFC Code Generatorは$99、PP2MFCは$50だが、会場ではそれぞれ$80、$35で販売されている。
AppMakerは、ウインドウ内にコンポーネントをビジュアルに配置し、それと同等の動作をするC++のソースコードを生成するツールで、Mac OSで利用でき、$199である。

関連リンク:Cross-Platform C++ Development
カテゴリ:Windows, ライブラリ


AppleScriptの1.4.3がリリース、ボリュームをマウントできない点の修正など

Mac OS 9〜9.0.4に含まれるAppleScriptはVer.1.4であるが、それを1.4.3にアップデートするアップデータが配付されている。北米地域の英語システム用なので、日本語システム向けには日本語版が配付されるのを待つ方が無難だろう。Ver.1.4.3ではスクリプト編集プログラムのパフォーマンスの問題、同時にスクリプトのコンパイルを行った時のクラッシュの問題、そしてWindows NTやMac OS X Serverなどのボリュームのマウントをmount volumeでマウントできない点を解消している。

関連リンク:AppleScript Update 1.4.3
カテゴリ:OS関連ソフトウエア, AppleScript


ToolboxのAPI利用を便利にするライブラリがCarbon対応にアップデート

Michael Amorose氏によって開発されているフリーのライブラリ「Goo Library」のVer.1.5がリリースされた。Carbonに完全に対応したため、Mac OS 8/9ではCarbon 1.0.3以降が必要になり、さらにはMac OS Xで稼動させることになる。リンク時にはInterfaceLibではなく、CarbonLibを含めておけばよい。Goo Libraryの以前のバージョンに比べて、マルチユーザ関連の機能などが使えるようになっている。Goo Libraryは、ファイル関連や各種リソース、あるいはプロセスなどに関するものなど、Mac OSのAPIをより使いやすくする便利な機能がたくさん含まれているものだ。なお、ドキュメントでは、FireWire、あるいはUSB関連のユーティリティを含むと記載されているものの、ダウンロードしたものには関連する文書は見当たらなかった。

関連リンク:Goo Library
カテゴリ:ライブラリ, Carbon/CF