2日前に海外のマスコミには機密保持を通達していないのではないかと疑ってしまいましたが、アップルの広報の人からそんなことはないということをうかがいました。大変、失礼をしました。今回のWWDC 2000については、日本だけでなく、海外でもメディアに対して、初日のキーノートのみ公開可という方針でのぞんでいるということです。海外のサイトでWWDCの話が出ているのは、要は機密保持契約の違反をした人がいるということです。WWDCに参加するには、ADC会員にならないといけません。ADC会員になるには、Appleと機密保持に関する契約を結ぶことになっているというわけです。
WWDC 2000が終わりました。ヘビーな話ばっかりの1週間なので、さすがに金曜日になると、みんな疲れています。人もぐっと減り、インターネットカフェも待たなくてもEthernetのケーブルはどこか空いているという状況です。そんなわけで、WWDCは毎年のことなんですが、なんとなく終わって行くという、フェードアウト的な雰囲気です。私も1つのセッションを残して会場を後にし、今年のWWDCを終了しました。そして、ホテルの近所にある大形の電器店とも言うべきFry’sに行ってきました。おみやげなども買ったのですが、自分用にはWindows用のUSB接続のテレビチューナなんぞを試しに買ってみました。2年連続チューナ購入です(笑)。
ということで、また1つおみやげを増やしました。Fry’sオリジナルのマウスパッドです。マウスパッドなんて珍しくないのですが、でかいサイズなので買ってきてみました。リーガル用紙サイズの短辺はまったく同じ長さで、長辺が2cmほど短いというサイズです。いわばA4版ほどのサイズのでかいマウスパッドです。日本でも売ってないわけではないですが、タダでもらえるパッドだと小さいものが多いでしょうから、大きいのが欲しい人もいるのではないかと思い、とりあえず1枚買ってきました。以下の要領で御応募ください。Tシャツプレゼントの応募は次の火曜日までですからお忘れなく。そちらの要領は昨日のMDOnlineに記載しています。
それでは、こちらの土曜日午後一番に出発する便で日本に戻ります。次回は、23日の火曜日の発行となります。
=====================マウスパッドプレゼント
品名:
(3)Fry’sマウスパッド(グレー)
応募方法:msyk@locus.co.jp宛に電子メールを送る
題目:【マウスパッド希望】
内容:氏名、郵便番号、住所(必要なら会社名なども)、
希望品名、当選時の公表名
*MDOnlineを購読している電子メールで応募してください
*応募は1通のみを有効とします
*Tシャツ当選者はマウスパッドの抽選には含めません
締め切り:2000年5月25日到着分
(新居雅行 msyk@mdonline.jp)
2001年以降、2005年までの、WWDCの開催予定期日が、WWDC 2000の会場で掲示された。場所についての記載はなかったが、サンノゼで行われるものと思われる。
2001年5月21〜25日
2002年5月6〜10日
2003年5月19〜23日
2004年5月17〜21日
2005年5月16〜20日
WWDCでは、技術的なことについて、今までどこまで達成し、これから何をやろうとうしているのかということが、丁寧に説明されている。そして、こういうことが実現するのだというのが、約束事として示されることもある。イベントとしてのWWDCは御祭りというよりも、Macintoshプラットフォームで今後ビジネス展開するための必要な情報を提供する場という色彩が強いと感じた。Mac OS Xが来年登場し、Mac OS Xが基本となる時代が10年以上続くかも知れない(Mac OSでも15年あまり続いてきたのだ)。そのMacintoshのワールドで、この先1年がどうなるかをしっかり見る必要がある人たちにとって、WWDCは最重要なイベントだと言える。今年は、すべてのセッションで日本語による同時通訳が行われている。英語に自身がなくても、十分に参加する意義はあるイベントだ。さっそく、来年の予定をPIMソフトにインプット!
カテゴリ:イベント
WWDC 2000では、Mac OS X Developer Preview 4が登場し、CodeWarriorのMac OS X版も出るなど状況は動いているが、しばらくは、Mac OS 9上でCodeWarrior Pro5(5.3)を使ったこれまで通りの環境で作業を続けることにする。CarbonはとにかくMac OS X対応ということがあるのだが、Mac OS 9で動かしてデバッグもできる。Mac OS 9で完全にCarbon対応し、それをMac OS Xに持って行くのが順当なところだと考える。
自分が作成したアプリケーションのCarbon対応度を判定するサービスをアップルは98年以来ずっと行っている。すでに配付が開始されているツールであるCarbon Daterを使って、現状のアプリケーションで使用しているAPIコールのCarbonでの対応状況を見てみることができるわけだ。Carbon Daterは、アプリケーションソフトのファイルを解析して、利用しているToolboxのAPIコールを調べる。そして、その調査結果をもとに、Carbon対応に問題のあるものを教えてくれる。それをメールでやりとりして、HTML文書でレポートするのである。まずは、以下のサイトから、Carbon Daterをダウンロードしよう。最新版は1.3になっている。
◇Carbon Dater
http://developer.apple.com/macosx/carbon/dater.html
ダウンロードしたCarbon Daterのアプリケーションに、調査したいアプリケーションのファイルをドラッグ&ドロップすれば、それで調査は開始される。途中、レポートを送付するメールアドレスがダイアログボックスでたずねられる。さらに、アプリケーション名+.CCT というファイルが作られ、それをCarbonDating@apple.comにメールで送るようにという記述が出てくる。自動的にメールを送ったりはしないので、メール作成は自分でしなければならない。
◇Carbon Daterでアプリケーションを調査
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さて、今回は、TextDrawIVというアプリケーションをCarbon Daterで調査したわけだが、その調査結果は、Carbon Daterフォルダ内にTextDrawIV.CCTというテキストファイルで作られる。ファイルの中身は使っているAPIの名前が列挙されているだけのものだ。このテキストファイルの中身をメールで送るのだが、中身を送るとは言っても、その中身をメールの本文にするわけではない。このTextDrawIV.CCTを、メールの添付ファイルとして送るようにと指定がある。電子メールソフトで前述のアドレスにメールを送ればよい。メールのサブジェクトや本文はなんでもいいようだ。
メールを送ると、2時間ほどで、「Carbon Dater Report」というメールが戻ってくる。ちなみに、Claris Emailerを使っているみたいなので、解析処理はAppleScriptベースのシステムで自動的にやっているのではないかと想像できる。そのメールにはこの場合だと「TextDrawIV.report.sit」というファイルが添付されてくる。ファイルを展開すると、「TextDrawIV.report」というフォルダが出てくる。そのフォルダにある「TextDrawIV.html」というのがレポート本体だ。Internet Explorer書類になっているので、ファイルをダブルクリックすれば、IEで文書は参照できる。グラフィックス類は同じフォルダにあるImagesフォルダにまとめられている。
◇戻ってきたCarbon Daterのレポート
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figs/carbon/fig03.png
実際のレポートの内容をWebで参照できるようにした以下のアドレスがそれだ。最初にサマリーとして、何%くらいの互換度があるかが示され、続いて、サポートされないか推奨されないAPIを利用しているシステムコンポーネントごとに、変更点や問題のあるAPIについて説明がある。
◇Carbon Compatibility Report
figs/carbon/TextDrawIV.report/TextDrawIV.html
最初にCarbonが発表された98年の段階でもCarbon Daterを使ったレポート作成をやってみたのだが、今回のものとは結果が違っている。98年の段階では「検討中」が多くあったためUnder Evaluation+Unsupportedの合計は7%だったが、今回はUnsupportedが17%にまで増えている。一方、Supportedは87.6%から71.7%に減少している。Carbonの仕様が固まるに従って、互換性のないAPIが増えたのだとしか思えない。ざっと見たところでは、TSM関連のAPIコールは使用しなくてもよくなっている点が初期の頃とは違うところだ。
もし、以前にCarbon Daterを使ったことがあるという方でも、上記のような事情があるので、現状を把握するという意味でもCarbon Daterを再度利用されることをお勧めしたい。
さて、このCarbon Daterのレポートを見れば、まずはサポートされていないAPIをクリアしないといけないことが分かる。Not Recomendedについては、とりあえずそのままにして、動きを見ながら考えることにした。ただ、Carbon Daterのレポート結果を修正すれば、それでCarbon化が終わるほど甘くないのだ。レポートは非常に重要な参考資料ではあり、その内容をクリアする必要がある。しかしながら、これはすべてではないということを、まずは心積もりをしておく必要がある。
カテゴリ:アップルからの開発資料, Carbon/CF, Carbon化
Tech Info Library-Jに公開された文書によると、AppleWorks 6のプレゼンテーション機能において、トランジション(画面の移行時の効果)が機能しない場合がある。PowerBookなど、デュアルATI Rage 128 Proをグラフィックス機能として搭載している機種で、ビデオのミラーリングをオンにしていると発生する。回避方法は、ミラーリングをしないことしかない。Appleは今後、この問題を対処する予定だ。
関連リンク:AppleWorks 6: プレゼンテーションのトランジションが機能しない
カテゴリ:Tech Info Library-J, アプリケーション