Macintosh Developer Online (MDOnline)


2000年5月23日発行号 - Inside Mac OS XはPDFでも



WWDCの取材で宿泊したHyatt San Joseのインターネット環境については、初日に少しレポートしましたとおり、客室にEthernet端子があるという非常にいい環境です。ただ、値段は$11.95/日とけっこう高いのですけど、ダイアルアップで何度かログインするのも大して値段が変わらないので、まあいいかという範囲の値段ですね。部屋代に含まれていないかと若干は期待したのですが、しっかりチャージされていました。それで、ほんとにDarwin 1.0.2をダウンロードしました。Appleのサーバはかなり太い回線だと思うのですが、140KB/sまで出ていました。ほぼ、1Mbpsですね。ケーブルTVのインターネットなんて目じゃないという速さ。だけど、日本へのアクセスはけっこう時間がかかっていました。特に、日本のゴールデンタイムである23時台は、日本へのアクセスはけっこう重くなります。
ところで、どうやってアカウントを計算しているかですが、多分、プロキシサーバに仕掛けを入れてあるのじゃないかと思います。最初、ブラウザを起動すると、アドレスに関係なくサービスの開始画面が出てきて値段の説明があります。そしてConnectボタンをクリックするとしばらくするとメッセージが出てきて、好きなようにインターネットが使えるという具合です。つまり、プロキシに最初にアクセスしたタイミングでは、ログイン画面に自動的にリダイレクトするのじゃないでしょうか。DHCPを使っている様で、Connectする前にすでにIP接続はできているようなんですが、ネットワーク機器とプロキシをうまく連動して、どの部屋かを得てチャージを発生させ、プロキシを開通させるのじゃないかと思います。これでは、コインを入れるテレビの電源ケーブルを裏でショートさせるようなズルはできませんね(笑)。
(新居雅行 msyk@mdonline.jp


Inside Mac OS X: System OverviewはPDFとしても入手可能

書籍として販売されている「Inside Mac OS X: System Overview」であるが、以下のアドレスからPDFファイルとしてもダウンロードできる。当然ながら、検索性という意味では印刷物よりもPDFの方が上手だ。書籍を買うにしてもまとめて購入して送料を押さえたいと思うかもしれない。それでもすぐに内容を見たい場合には、PDFをダウンロードすれば良い。いずれにしても、PDFも書籍もそろえて、Mac OS Xへの準備はOKと行こう!

関連リンク:Inside Mac OS X: System Overview
カテゴリ:Mac OS X, アップルからの開発資料


Mac OS XでIPv6やIPsecをサポート

Mac OS Xで、IPv6およびIPsecのサポートが現実のものとなりそうだ。先週のWWDC 2000では配付されたMac OS X DP4向けに、IPv6やIPsecを利用できるカーネル、ライブラリなどがADC会員向けに配付された。一般には入手できない(できても使えないが…)。プレリリースという位置付けになっており、夏のベータ版などに含まれるかどうかは微妙だが、IPv6やIPsecをOSレベルでサポートする作業が行われている点は明確になったと言えるだろう。
IPv6は、インターネット接続機器に割り当てるユニークな番号であるIP番号の次世代規格だ。現在のIPv4はアドレス長32ビットだが128ビットを割り当てるもので、IP番号の枯渇という心配がなくなる。パケットの暗合化や相互認証などの機能も規格に含まれている。IPsecはIP通信において暗合化を行いセキュリティを高めるという技術だ。現状のIP通信の規格であるIPv4でも使える。

関連リンク:Mac OS X
カテゴリ:ネットワーク, Mac OS X


AppleScript 1.4.3日本語版へのアップデートが可能に

ソフトウエア・アップデートを利用して、AppleScriptが1.4.3にアップデートできるようになっている。1.4.3ではスクリプト編集プログラムがCarbonLib 1.0.2への対応、同時にコンパイルしたときのクラッシュの解消、NTやMac OS X Serverでの公開ボリュームに対してmount volumeが使えない点の解消が改良点だ。簡単なアップデート情報は、「Appleエクストラ」フォルダのAppleScriptフォルダに文書が作成される。

カテゴリ:OS関連ソフトウエア, AppleScript


ソフトウエア・アップデートでGame Sprockets 1.7.4の日本語版が公開

Game Sprockets 1.7.4の日本語版が、ソフトウエア・アップデートを通じてアップデートできるようになっている。変更点はホイールマウスを含むほとんどのUSBの操作機器をサポートしたことや、マルチスクリーンの改良、3次元サウンドの改良などだ。

カテゴリ:OS関連ソフトウエア, Mac OS 9


WWDC 2000の内容を反映したMLTEのSDKがさっそく登場

MLTE(MultiLingual Text Editor)のSDKが更新されている。WWDC 2000でのセッションで公開されたプレゼンテーション資料が参照できる上に、WWDC 2000のときに行われたMLTEのハンズオンでの配付資料やサンプルコードも含まれている。つまり、1週間前に行われたイベントの内容がさっそくSDKとして反映されて公開されたのである。ハンズオンに参加できなかった人も、基本的な資料は揃っているので、参照する価値は多いにあるだろう。MLTEは、Mac OS 8.6から搭載されたテキスト編集のコンポーネントで、32KB以上のスタイル付きのテキスト編集や、各国語に対応しているのが大きな特徴である。

関連リンク:MultiLingual Text Editor SDK
カテゴリ:Mac OS 9, アップルからの開発資料


AppleWorks 6に関する文書が公開、テンプレートの保存場所など

Tech Info Library-Jに、AppleWorks 6に関する文書が翻訳されて公開された。以下は、文書のアドレスと要約である。

◇31112JN :AppleWorks: フォントスムージング機能を使うと文字間隔が変わる
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=31112
フォントスムージングを利用するかどうかで、レイアウトが変わる場合がある。

◇60701JN :AppleWorks 6: テンプレート作成方法
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=60701
テンプレートをスタートポイントから利用できるようにするには、「スタートポイント」フォルダにある「テンプレート」フォルダに保存する。

◇60708JN :AppleWorks 6: 新機能 − 生産性の向上
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=60708
自動保存機能、自動修復機能、あるいは表計算の機能など、いくつかのAppleWorks 6での新しい機能に関する説明。

◇60703JN :AppleWorks 6: 新機能 − プレゼンテーション
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=60703
AppleWorks 6に新たに搭載されたプレゼンテーション機能の要約。

関連リンク:Tech Info Library - Japan
カテゴリ:Tech Info Library-J, アプリケーション


FireWire搭載PowerBookに関する文書などが翻訳されて公開

Tech Info Library-Jに、FireWire搭載のPowerBookに関する文書を中心に、PowerBook関連として以下の文書が翻訳されて公開された。

◇58600JN :PowerBook (FireWire): システム起動中の断続的なエラー
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=58600
機能拡張フォルダにあるSerialShimLibによって、起動時にエラーが出ることがある。Mac OS 9.0.4で不具合が解消されている。

◇58614JN :PowerBook (FireWire): USB 装置接続時のスリープ解除
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=58614
FireWire搭載のPowerBookでは、USB機器の抜き差しでスリープが解除される。そのとき、外部ディスプレイが実際に接続されているものが利用されるので注意が必要。その手順が記載されいている。

◇58583JN :PowerBook (FireWire): FireWire ターゲットディスクモード
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=58583
FireWire搭載のPowerBook自体をFireWire接続可能なハードディスクのように利用できるターゲットモードについての基本的な説明。Tキーを押しながら起動することなど。

◇86014JN :PowerBook (FireWire): ターゲットディスクモードに関する問題
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=86014
ターゲットディスクモードが正しく機能するには、FireWire 2.3以降が必要。Mac OS 9.0.4であれば問題ないはず。

◇58620JN :PowerBook (FireWire): 外部モニタやテレビで DVD-Video を見る
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=58620
FireWire搭載のPowerBookmでDVDを見るときの注意など。ミラーリングはしないこととか、テレビ出力から参照するための方法が記載されいる。

◇14870JN :メモリ構成: Portable、PowerBook、iBook
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=14870
歴代ポータブルマシンのメモリ構成が一覧表で参照できる。

◇25130JN :iBook、PowerBook (FireWire): スリープ状態でメモリの内容を保存するときの問題点
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=25130
スリープ時にメモリの内容をファイルに保存するオプションを使えなくするSleep Memory Extensionについての説明。(なお、Mac OS 9.0.4ではこの機能拡張は不要である)

関連リンク:Tech Info Library - Japan
カテゴリ:Tech Info Library-J, PowerBook


WebObjectsに関する技術文書が翻訳されて公開、セキュリティ問題など

Tech Info Library-Jに、WebObjectsに関する文書が翻訳されて公開された。以下は、その文書のアドレスと要約である。

◇70148JN :WebObjects: Fingerprint ファイルの使い方
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=70148
SolarisやHP-UXで、パッチが使用されているかどうかを調べる方法が説明されている。

◇70146JN :WebObjects: 動的コンテンツに関するセキュリティホールの防止
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=70146
セキュリティに関する問題についての警告。掲示板などでタグを含む文字列を記述することを可能にすると、クライアントの情報を取得するようなFORMタグを含ませるようなことも可能になる。WebObjectsでは通常はタグ文字はエスケープされるが、手を加えてエスケープされなくしている場合には注意が必要だ。

関連リンク:Tech Info Library - Japan
カテゴリ:Tech Info Library-J, WebObjects


2000/5/22に公開されたTIL-Jのその他の記事

日本語での技術情報を提供するTech Info Library-Jで、別掲の記事以外に5月22日に以下の記事が公開されている。

◇100371JO :iMovie: Sony DVMC-DA2 で出力できない
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=100371
iMovieでSonyのメディアコンバータDVMC-DA2を使った場合の不具合についての説明。

◇20928JN :Macintosh Infrared: IrDA には対応していますか?
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=20928
赤外線ポートが装着された各マシンでの、IrDAの対応状況について。

◇20434JN :メモリ構成: Power Macintosh
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=20434
◇6784JN :メモリ構成: その他のデスクトップ型 Macintosh
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=6784
◇58419JC :Apple Cinema Display: 解説
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=58419
◇24828JN :プリンタのトラブルへの対処方法: セレクタにプリンタが表示されない
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=24828
◇25124JN :iMac (Slot Loading): ネットワークの接続状況によっては完全なスリープ状態になりません
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=25124
◇58241JN :Power Macintosh G3 (Blue and White): コンピュータに付属のキーボードを使用する
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=58241
◇58207JC :FireWire ポートの仕様(修正)
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=58207
◇30510JN :ATA、IDE、EIDE、ATAPI の定義
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=30510

関連リンク:Tech Info Library - Japan
カテゴリ:Tech Info Library-J


4Dの印刷マニュアルを販売開始

データベースソフト4th Dimensionの、日本語の印刷マニュアルが販売されることになった。製品のCD-ROMにはPDFファイルでマニュアルが含まれているが、紙に印刷されたものが欲しいという需要に応えたもの。デザインリファレンスが5,800円、ランゲージリファレンスが9,800円、ユーザリファレンスが3,600円、アップグレードが2,500円となっている。オンライン販売サイトの4Dダイレクトで販売がすでに始まっている。

関連リンク:4Dダイレクト
カテゴリ:データベース


Etnernetの基本ソフトのアップデート、特殊なネットワーク環境向け

Ethernet Update 1.0が公開された。北米地域の英語版向けであり、Mac OS ROM新しいバージョンの3.8に変更することからも、基本的には日本語システムへの適用はとりあえずは見送る方が良いかと思われる。Updateは、10BASE-2/5(最近は一般的ではなくなった同軸あるいは光ケーブルを使ったEthernet)で、セグメント化されていないような巨大なネットワークにおいて、パケット間隔が短く設定されていてパケットの衝突が頻繁になっているようなネットワークでの機能向上のために用意された。通常のネットワークでは利用する必要がないということだ。

関連リンク:Ethernet Update 1.0
カテゴリ:OS関連ソフトウエア, ネットワーク


録音するタイプの予定管理ソフトが登場

YENCO.COMは一風変わった予定表ソフト「Agenda for Mac Ver.1.0」をリリースした。画面内に円形の仮想的な機器が登場し、そこにカレンダが表示され、日々の予定を録音していくことができる。内容は再生して聞く。デザイン的には、タンジェリン、ブルーベリー、ストロベリー、ライムが用意されているが、今後、カラーについては追加される予定だ。SuperCardベースのソフトウエアで、SuperCardのプレイヤ(フリー)が必要となる。マウスボタンを押し続けて録音を行うようなものだ。残念ながら曜日が文字化けすることや、筆者の環境では録音時にフリーズしてしまうなどのきちんと使うまでには至らなかったが、録音ができるのであれば、言語に関係なく利用できるはずだ。$15のシェアウエアである。

関連リンク:Agenda for Mac
カテゴリ:ユーティリティ