今日の配信は遅くなってしまいました。もうすぐ次の日になってしまいそうなぎりぎりの時間です。ニュース、および、mdo-dのメーリングリストにも配信しましたように、「WebObjectsテクニカルセミナー」をアップルコンピュータ様の協力により開催いたします。WebObjectsは、サーバベースのアプリケーション開発ツールです。興味のある方はもちろんですが、ネットワークやサーバにあまり興味のない人にもぜひとも来ていただきたいセミナーです。オーバーに言えば、今後の開発というフィールドの中心はサーバベースの開発に移行すると思います。デスクトップや端末は標準的なソフトウエアで固められ、デベロッパの入る余地はこれ以上は広がらないでしょう。一方、サーバベースの開発の需要はもっと高まると思います。受託開発的な仕事も、標準クライアント+サーバアプリケーションとなると思います。インターネットを使ったサービス提供は、サーバ開発ということを抜きにしては語れません。興味があまりない方々でも、今後を知るためにも参加してもらいたいところです。いずれにしても、今後のMacintoshを取り巻く開発という世界においては、WebObjectsは絶対に無視できない存在になることは間違いないことですから。しかも、購読者の方々は無償で参加できます。もちろん、場所は東京ですので、足代がかかる方も多いかもしれませんが…その賞品というのもだいたい想像できるのではないかと思いますし、お得だと思いますよ。
(新居雅行 msyk@mdonline.jp)
MDOnline(Macintosh Developer Online)およびMJR(Macintosh Java Report)の購読者向けに「WebObjectsテクニカルセミナー」がアップルコンピュータの協力により開催される。2000年7月28日(金)の14:00〜15:30の予定で、場所はアップルコンピュータ本社で行われる。受講料は無料だが、MDOnline、MJRの購読者に限られる。WebObjectsを利用した開発手順に沿ったデモを中心に、機能説明や競合製品との比較など、読者プロフィールを考慮した技術的な内容が講演される予定だ。講師はアップルコンピュータの担当者が行う。
関連リンク:MDOnline
カテゴリ:イベント, WebObjects
Darwin 1.0の中身を見ていくシリーズは、今回からネットワーク設定を見てみることにする。LinuxやFreeBSDのIntel版ではいろいろなネットワークカードに対応するために、ソースが配付されていたり、モジュールが組み込まれていたりする。しかしながら、DarwinがサポートするMacintosh本体は、いずれも本体にEthernet端子が組み込まれた状態ものもだ。つまり、Apple純正品への対応は必須と言える。一方、PCIカードとして追加したEthernetカードを使えるかどうかと言えば、それについてはほとんど期待できない。Mac OS XはIOKitによってモジュール形式でデバイスドライバを供給する。となると、Darwinも同様だが、今現在Darwin用ネットワークカードのモジュールというものは聞かない。現状では本体に組み込まれたネットワーク端子を使う以外は期待できないということだろう(ただし、カーネルにPCIカードのドライバが組み込まれていれば別だろう)。なお、FreeBSDではデバイスドライバがカーネルに組み込む形式になっており、一般にはソースを元にカーネルを構築することになる。
まず、何もしない状態で、ネットワークインタフェース関連のコマンドでチェックを行う。netstat -i コマンドと、ifconfig -a コマンドの結果は次の図のようなものだ。
◇Darwinをインストールした状態でのネットワーク設定
デバイスのlo0はループバックだが、Ethernetインタフェースとしてen0というデバイスがすでに認識されている。まずは本体組み込みのEthernetのドライバは、カーネルに統合されているということが概ね確認ができたと言える。ただし、netstatコマンドの結果にあるように「en0*」となっていて、機能していないことを示す*マークがついている。また、ifconfigコマンドの結果にあるように、Ethernetとして機能しているものの、inetの記述がなくつまりインターネット向けのインタフェースとしては機能していないということを示している。
ここで、ネットワークインタフェースの設定を行う、/etc/iftabファイルを参照してみた。このファイルには1行に1つのインタフェースの設定を記述し、3つに別れた列は順にインタフェース名、プロトコル、そして/sbin/ifconfigコマンドに引き渡す引数となる(rootでログインしたときにはifconfigだけで利用できる)。
◇インタフェース設定ファイル/etc/iftabの初期状態
ここにあるように、ループバックデバイスのlo0については、インターネットアドレスが127.0.0.1となるように設定がある。しかしながら、他のデバイスは-AUTOMATIC-となっており、自動的に設定がなされるとしか説明がない。つまり、Ethernetインタフェースのen0は自動的に設定がなされるはずである。
しかしながら、どういう形式でifconfigコマンドが呼び出されるかがは分からなかった。もしかしてと思って、DHCPサーバが稼働するネットワーク環境下でそのままDarwinを起動してみたが、IPアドレスは取得している様子はない。ファイル検索で調べたが、DHCPクライアントのdhcpd自体はないようだ(/var/run/dhcpclientというディレクトリはあるが空だ)。どうもDHCPのクライアントとしてすぐに働かせることはできないようで、そうするにしてもいろいろ大変そうであることは確かだ。いずれにしても、Ethernetインタフェースはインターネットが使えるという状態へは自動的に設定されないのである。
それではということで、「ifconfig en0 192.168.0.99」のようにコマンドを入れてみた。すると、きちんとEthernet経由でpingなどで通信ができることが確認できた。とりあえず、IPアドレスを固定するのであれば、/etc/iftabファイルに、
en0 inet 192.168.0.99 netmask 255.255.255.0 up
という行を付け加えた。つまりen0というインタフェースのIPアドレスとネットマスクを一応指定し、upというパラメータでインタフェースを稼動させるのである。このIPアドレス以降の部分がifconfigコマンドの引数になる。「*」で始まる行はとりあえずそのままにして、その行の前に追加してみた。それで再起動を行い、netstat -i、ifconfig -a の各コマンドを実行してみた結果は次の通りだ。これで、en0つまり内蔵のネットワーク端子が、インターネットに対してIPアドレス192.168.0.99で機能することが確認された。たとえば、「ping 192.168.0.1」のようなコマンドがきちんと動くようになったのである。ネットワークの話の続きは次回にしよう。
◇Ethernetインタフェースが稼働した状態
カテゴリ:ネットワーク, Darwin, Darwin 1.0
現行機種のFirmware Update 2.4がリリースされてた。約1ヶ月ほど前に英語版がリリースされたが、英語版国際版がリリースされた。残念ながら、日本語版はまだリリースされていないようだ。Firmware Update 2.4により、FireWireデバイスからの起動もサポートされるようになる。また、なぜかPowerBookのアップデートだけがリリースされていない。
◇Power Mac G4 Firmware Update 2.4
http://asu.info.apple.com/swupdates.nsf/artnum/n11770
◇iBook Firmware Update 2.4
http://asu.info.apple.com/swupdates.nsf/artnum/n11773
◇iMac Firmware Update 2.4
http://asu.info.apple.com/swupdates.nsf/artnum/n11776
カテゴリ:OS関連ソフトウエア
XML関連のカンファレンス「XML ONE」が2000年10月2日〜5日の日程で、サンノゼのDoubletree Hotelで開催される。展示会は3、4日だけである。カンファレンスは、XMLベースのインターネットコンテンツ、XMLをソフトウエアに組み込む、XMLベースのインターネットコマース、エンタープライズのXMLという4つのトラックに別れて行われる。セッションは午前、午後、夜にそれぞれ行われるが、比較的余裕のあるスケジューリングとなっている。チュートリアルセッションもある。参加費はすべてのセッションに対しては$1999となっているが、8月25日までは$1899となっている。また、一部の日だけの参加チケットやグループチケットなどの割り引きなどがある。展示会など一部のイベントについてはフリーパスが用意されている。セッションのテーマや価格などはすでにWebページに掲載されている。
関連リンク:XML ONE
カテゴリ:イベント