Macintosh Developer Online (MDOnline)


2000年8月10日発行号 - 新しいJava開発ツール



G4 Cubeの日本での発売開始は8月26日という発表がありました。なんか欲しい気がしてしまうデザインですね。ファンもなく静かなので自宅のサーバはあれにしたいという気もしますが、そういえばCobalt Qubeというサーバがあります。例によってハウジングサービスをいろいろ調べていると、Qubeのハウジングで月に6000円というけっこう安いところがあることを発見しました。かなり心揺れたのでですが、Qube自体が高いのです。64KBほどのメモリを搭載しているマシンで25万円もします。DOS/Vパソコンから比べるとあまりに破格ですし、ハッキリ言ってMacよりもはるかに高い。Macより高いのはきっとSunくらいしかないだろうと思っていたら(笑)、ところがどっこいでした。でも、2年ほど契約することを考えればやっぱりそれでも月々が安いので低コストです。でも、いろいろ検討しましたが、やめました。大きな理由はIntelのCPUではないところで、余計な作業が発生しないかということを懸念してです。単にWebだけで使うのではなく、データベースやスクリプトを動かす予定なので、そこでつまづくと意味がありませんしね。というわけで、Qubeでのハウジングはパスとなりました。
そういえば、Qubeの商標がどうこうなどといううわさが一時期ありましたね。なんか、最初からガセっぽかったですけど。Appleが、「Qube」と名乗るならまだしも、一般名詞のcubeで名乗っているから商標権に抵触したという結論に持ち込むには相当エネルギーがいるでしょう(そもそも無理?)。デザイン的には立方体なものはほかにもあったわけですからね。Cobalt Qubeを応接室に置いて客にみせびらかしていたような人がいたそうですが、意外にほかからは出なかったデザインですよね。G4 CubeをきっかけにDOS/Vパーツで立方体ケースってのも出てくるかもしれませんね。それとももうあるでしょうか?
(新居雅行 msyk@mdonline.jp


Mac OSで動くRADツールを備えたJava開発環境が登場

Squirrel Softwareは、Mac OSで稼動するJavaの開発ツールをリリースした。現在は開発途中版がフリーで配付されているが、完成した時には$29.95で販売される予定だ。RADツールを備えたビジュアル開発ツールであり、ウインドウにオブジェクトを配置する形式でユーザインタフェースの設計ができる。そして、その設計結果に対応したJavaのソースコードを生成することができる。ソースコードエディタでは、シンタックスカラーリングの機能も備える。機能一覧にはデバッグについての記載はなく、RADツール、ソースコードエディタ、そしてコンパイラがセットになったものだと思われる。
Javaのコンパイラ自体は独自に提供するもので、C++でコンパイルされたものだ(つまり、MRJ SDKなどと使うタイプではないということで、Java 2にも対応している)。RADツール部分はREALbasicを使って開発されたという。開発途中版をダウンロードし、指定通りにファイルをコピーするなどしたが、筆者の環境では起動時にエラーを出してすぐに終了してしまい、試用することはできなかった。いずれにしても、Mac OS環境ではVisual Cafeの撤退に伴いRADツールを持つJava開発ツールが途絶え、CodeWarrior Pro5でやっとRAD機能が使えるようになったものの、本格的な開発ツールにしては実用度の低いRADツールという評価が定着している。その意味では注目できるツールの登場と言えるだろう。
ちなみに、Squirrel Softwareは、Visual MacStandardBasicを販売しているメーカーである。

関連リンク:JavaGroove
カテゴリ:開発ツール, Java, 開発ツールその他


Mac OS Xで動くリレーショナルデータベースOpenBase 6.5が正式出荷開始

OpenBase社が開発するデータベースソフト「OpenBase 6.5」が正式リリースとなった。OpenBaseは、Mac OS X Server、Mac OS X、Windows NT/2000で稼動するリレーショナルデータベースだ。WebObjectsにそのLite版が入っていることからも、WebObjectsとの親和性という点では申し分がないと言えるだろう。1991年以来、NeXTコンピュータのマーケットで販売を続けていたが、Mac OS X/Server向けにバージョンアップを行ってきていた。したがって、Cocoa環境で利用できるアプリケーションである。また、REALbasicや、JDBC、ODBC、C、Objective-C、4Dといった開発環境や言語からのデータベース利用ももちろん行える。新しいバージョンでは、高速化に加えて、クライアントとサーバ間での暗号化通信にも対応した。2000年秋には日本語版も計画されている。開発者向けのライセンスは無料で、稼動環境は148,000円から。
Mac OS Xのサーバ環境についてはまだ見えない部分があるものの、SQL Serverが稼動するようになるはずはなく、Oracleも可能性はなくはないものの実現は難しいだろう。オープンソース系ではMySQLがMac OS X Serverでも利用できているだけにMac OS Xでの稼動も期待できる。フリーという点で魅力はあるが、トランザクションがないなど機能に制約がある点も注意が必要だ。もちろん、現状のMac OSでのアプリケーションのCarbon対応にも期待はかかるが、Mac OS Xネイティブ環境で稼動して信頼性がおけるデータベースとしては、OpenBaseは1つの有力な選択肢となる。また、日本語版が開発されている点も含めて注目ができる。

関連リンク:K’s Room
カテゴリ:各種プロダクツ, データベース


ボリュームのルートにあるUsersフォルダはマルチユーザ時に制限をかける

Tech Info Libraryに掲載された文書によると、マルチユーザ機能をアクティブにしているとき、各ボリュームのルートにある「Users」あるいは「users」という名前のフォルダに対して制限がかけられる。この名前のフォルダは自動的に作成され、利用者ごとのフォルダなどがその中に作られるが、あらかじめこうした名前のフォルダを作っておいている場合もあるかもしれない。マルチユーザ機能がアクセス制限をかける場合には単にフォルダ名だけから判断しているということのようで、別の用途でこの名前のフォルダを利用したい場合にはルートではなく、フォルダを作りその中に入れるなどの対処が必要にある。(日本語システムでは「利用者」という名前のフォルダになる)

関連リンク:Mac OS: Limited Access to Folder Named "Users"
カテゴリ:Knowledge Base(旧TIL), Mac OS 9


DVDプレイヤはライブラリとバージョンを合わせておかないとエラーになる

Tech Info Libraryによると、Apple DVDプレイヤのVer.2では、共有ライブラリのDVDRuntimeLibを使うものの、プレイヤとライブラリのバージョンが合っていない場合にはエラーが出る。そのため、バージョンをあわせないといけない。異なるバージョンのものが入ってしまっている場合の対処法として、プレイヤのインストーラのフォルダからライブラリを取り出す方法などが紹介されている。

関連リンク:Apple DVD Player 2: Application Version Must Match DVDRuntimeLib Version
カテゴリ:Knowledge Base(旧TIL), 周辺機器


医用画像フォーマットのDICOMを読み込むためのQuickTimeインポータ

医療用画像ファイルフォーマットにDICOM(Digital Imaging and COmmunications in Medicine)がある。その画像をMac OSやWindowsのアプリケーションで読み込めるようにするプラグイン「DICOM Import」があり、Ver.1.2がリリースされた。このプラグインはQuickTimeのグラフィックインポータの形式になっているため、QuickTime対応アプリケーションであれば、このプラグインを組み込んでおくことで、DICOMの画像を読み取ることができる。K’s Roomが国内向けに販売しており、1ユーザで17,000円からとなっている。Ver.1.2では読み取れる画像フォーマットが追加されるなどの機能強化をしている。

関連リンク:K’s Room
カテゴリ:QuickTime