読者の方からお知らせいただいたのですが、Mac OS X Serverのパッケージが入手できない状態になっているということです。AppleStoreには通常パッケージはすでにありません。G4 Serverも、Mac OS X Serverが組み込まれたものはもはや一覧には出てきません。アカデミックパックはあるのですが、購入はMac OS X Server正規代理店までとなっています。Software Tooのページではいちおう販売中になっています。読者の方からの情報では、広島のαランドで「メーカより回収扱いになった」と言われたそうです。御存じのように、Mac OS X Server 1.2は、7月に発表になったPower Mac G4では対応していません。せっかくのマイクロカーネルなのにデュアルCPUマシンに対応していないわけです。もしかして、Mac OS X ServerのカーネルはマルチCPU動作に支障があるのではないかと勘ぐってしまいますが、どうなんでしょうか？ それはさておき、現行のAppleが販売しているマシンで、Mac OS X Serverが稼動するマシンはありません。iMacやPowerBookはもともと対応機種ではありませんので、その意味では品揃えに並べるのは違和感はあるのかもしれません。新しいG4への対応版が出てくればまた話は違うのでしょうけど、もうすぐMac OS Xが出てくる今となっては可能性が低いような気もします。Mac OS X Serverはフェードアウトモードに入ったのかもしれません。いずれにしても、なにか情報があればお知らせいただければと思います。Mac OS X Serverのページには、このMDOnlineの御紹介もいただいていることもあるのですが、汐が引いていくようになるのもちょっと寂しいものがありますね。
（新居雅行 msyk@mdonline.jp）
Darwinに関する質問集を集めた「The Unofficial Darwin FAQ 日本語版」というサイトが公開されている。もとは、Rob Braun氏によるもので、小西高之氏が日本語に翻訳して公開している。NetInfoにコマンドを与えてユーザ登録する方法などかなり有益な情報がたくさんあるので、Darwinに興味がある人には必読のページと言えるだろう。
◇The Unofficial Darwin FAQ 日本語版
http://www.coara.or.jp/~konishi/html/faq.html
このページを参照していると、以前にこの連載コーナーでお伝えしたことで分からなかったことや違う方法のあるものもあったので、このページの情報をもとに再度同じテーマを取り扱う。
まず、DNSサーバの設定は、以前には、/etc/resolv.confに行うという方法を紹介したが、NetInfoのエントリーに入れるという方法でもできるようだ。Mac OS Xでの動作を考えると、こちらの方法でシステム自体が動くようになることが十分に考えられる。ネームサーバを「192.168.0.1」、デフォルトのドメイン名を「msyk.dyndns.org」とすると、次のようにコマンドを入れればよい。
niutil -create . /locations/resolver
niutil -createprop . /locations/resolver nameserver 192.168.0.1
niutil -createprop . /locations/resolver domain msyk.dyndns.org
こうして入力し、netinfod、lookupdの2つのプロセスを再起動する。再起動には「ps aux」ですべてのプロセス一覧をだし、たとえばCommandがnetinfodのもののPIDつまりプロセスIDをたとえば138と読み取る。そして「kill -HUP 138」とコマンド入力を行う。同じ処置をlookupdに対しても行えばよい。
こうしておくと、確かに「ping www.locus.co.jp」のようなコマンドがきちんと動くが「nslookup www.locus.co.jp」についてはエラーが出る。いくつかコマンドを確かめてみたが、機能しないのは、nslookupだけのようで、telnetやftpなどのコマンドを利用できた。
niutilは、manでマニュアルすら出てこないが、ディレクトリサービスのNetInfoのユーティリティだ。2つ目の引数でエントリーの作成やプロパティの作成などを行う。NetInfoの記録イメージについては、Mac OS X ServerでNetInfoManagerを参照するのがとりあえずは早道だろう。ピリオドだけの引数は、ドメインの指定を行いますが、現在のマシンなのでピリオドだけを指定する。その後はエントリー、プロパティ名ないしは名前、設定値が続く。マニュアルのページは以下のアドレスに見つけたが、単に「niutil」とだけ入力すると出てくるヘルプメッセージの方がより多くのオプション設定が出てくる。
◇niutil - NetInfo utility
http://www.vorlesungen.uni-osnabrueck.de/informatik/shellscript/Html/Man/_Man_NeXT_html/html8/niutil.8.html
NetInfoに記録したものはそのまま基本的には永続されるので、上記のniutilコマンドを起動するたびに行うとか、起動スクリプトに書いておくという必要はない。
次に、DHCPクライアントになる方法を説明しよう。DarwinだけでDHCPクライアントになる方法があるようで、次のように設定を行う。まず、/etc/iftabファイルに、en0、つまりEthernetアダプタの設定項目があるが、この設定行を、
en0 inet -DHCP-
だけにする。ここにIPアドレスなどを書いていたのを書かないように変更する。そして、/etc/hostconfigファイルの、HOSTNAME、ROUTERの設定を、以下のようにする。いわば、初期値と同じにするということになる。
HOSTNAME=-AUTOMATIC-
ROUTER=-AUTOMATIC-
こうして再起動すれば、DHCPサーバからIPアドレスなどの配給を受け、ネットワーク設定がなされる。現在のIPアドレス設定は「ifconfig -a」コマンドで確認できる。
だが、このDHCP機能によって、ネームサーバの設定はどうも自動的にできない。NetInfoの/locations/resolverのエントリーを空にして、DHCPを有効にして再起動したが、名前解決は行わないのである。DHCPによってネームサーバ情報までを記録する方法については分からないままとなってしまった。
カテゴリ：Darwin, Darwin 1.0
Waves in Motionは、ファイルメーカーProでカードの決済を可能にするプラグイン「oAzium cc Authorize 2.0」をリリースした。Mac OSとWindowsのファイルメーカーPro 4.0および5.0で利用できるが、いずれもJavaの実行環境が必要となっている。価格は$200からである。支払い方法は、Authorize.net、Verisign Payment Services、e-SELECTに対応している。セキュアな通信をインターネット経由で行ってカードの認証を行う。
関連リンク：oAzium cc Authorize
カテゴリ：データベース, ライブラリ
REALBasicで利用できるアプリケーションフレームワーク「rb stationery」のVer.2.1がリリースされている。sascha leib氏によるフリーウエアで、複数の文書ウインドウを開く形式のアプリケーションを作成しやすくするひな形である。文書ウインドウを開き、ファイルからロードするなどの諸機能が最初から組み込まれている。初期設定やUndoにも対応している。基本的なメニューはすでに構築されているが、プロジェクトの言語で日本語を選ぶと、メニューも日本語になる。ローカライズの機能も備えてあり、いくつかの言語でのメニューが用意されている。
関連リンク：rb stationery
カテゴリ：ライブラリ
Tenon Intersystemsは、Mac OS X Serverで利用できる「iTools 5」を、5.018にアップデートした。iToolsは、Mac OS X Serverのインターネットサーバ機能を強化する製品で$495となっている。WebサーバのApacheの最新版Ver.1.3.12の他、PHP4、OpenSSL 1.9.5a、mod_sslやmod_perlのサポート、さらにwu-ftp 2.6.1やWebObjects 4.5のアダプタも含まれる。コンポーネントの最新版が組み込まれた形だ。他に、WebMailやメールサーバ、ネームサーバの機能も含まれる。
関連リンク：iTools for Mac OS X Server
カテゴリ：サーバー関連, Mac OS X Server