やはり予想通り、TILにはばんばん文書が掲載されます。日本のTILも新しい文書が公開されていますが、これは明日にお届けします。Mac OS X Public Betaに関する特集も近々スタートさせます。ワンパターンですけども、【Mac OS X Public Betaシリーズ】という名前にしたいと思います。もちろん、書くことは山のようにあります。だけど、まだ、多くの方はMac OS Xを入手されてませんので、使い方に密着する部分などはやはり日本語版が出てからということを考えています。だから、最初はちょっと濃い内容を多くしようと思っています。できれば毎日、少なくとも2日に1回は記事を書いていきましょう。Carbon化の話は少しお休みさせていただき、Mac OS Xの話題が落ち着いたら再開したいと思います。Carbon化のポイントは小池さんの記事で押さえられていると思いますし、ご了承ください。
(新居雅行 msyk@mdonline.jp)
Tech Info Libraryに掲載されたMac OS X Public Betaに関する文書のうち、周辺機器に関係するものとしては以下のものがある。
◇106009 - Mac OS X Public Beta: Cannot Make Alias of Hard Disk Volume in Computers Directory
http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n106009
エイリアスが作成できないのは、エイリアスを作成するディレクトリにアクセス権がないため。たとえば、ハードディスクのアイコンをデスクトップにドラッグすれば、デスクトップにハードディスクのエイリアスが作成される。フォルダ階層のトップレベル、つまりComputerのレベルでは書き込み不可となっているため、その場所にハードディスクのエイリアスは作成できない。従って、Fileメニューからのエイリアス作成はできないのである。
◇60733 - Mac OS X Public Beta: How to Change the Name of a Hard Disk
http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n60733
ハードディスクのボリューム名は、Mac OS Xでは変更できない。Mac OS 9で起動して、Finder上で名前の変更を行う必要がある。
◇25174 - Mac OS X Public Beta: Monitor Controls Not Available
http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n25174
System PreferencesのMonitorsの設定にBrightnessとConstastの2つのスライダがあるが、Mac OS X Public Betaではこれらの機能は使えない。
◇58711 - Mac OS X Public Beta: No External SCSI Support on PowerBook G3 (Bronze keyboard)
http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n58711
PowerBook G3シリーズ(ブロンズキーボード)タイプでは、SCSIの外部ハードディスクを正しく使えない。将来に修正される予定だ。
◇60742 - Mac OS X Public Beta: PostScript Error Handling Not Available
http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n60742
PostScriptプリンタを使っている場合、用紙切れなどのPostScriptエラーが発生しても、Mac側では正しく表示されない。これについても、将来的に修正を加える予定である。
◇58721 - Mac OS X Public Beta: Third-Party Mass Storage Drivers May Be Required
http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n58721
Mac OS 9でドライバを追加しないと機能しない、zipやSuperDiskなどのデバイスは、Mac OS Xではやはりドライバを追加しないと機能しない。ドライバが作成されてリリースされるまで、それらのデバイスは利用できない。
◇58713 - Mac OS X Public Beta: Installer Unable to Locate ATA Hard Drive
http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n58713
DVD-RAMドライブを搭載している機種ではそれがスレーブになっているが、マスターにする。そうしないと、ハードディスクを正しく認識しないことがある。
◇25175 - Mac OS X Public Beta: Cannot Start Up From a FireWire or USB Device
http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n25175
◇106007 - Mac OS X Public Beta: USB Devices Cannot Be Startup Disks
http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n106007
Mac OS X Public Betaは、FireWireやUSBのディスクからの起動はサポートしていない(結局、ATAのHDDか、サポートされているSCSIカードのディスクへのインストールをすることになる)。将来的には修正される予定だ。
◇60747 - Mac OS X Public Beta: Works With Very Few Raster and Ink Jet Printers
http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n60747
インクジェットプリンタなどPostScriptプリンタでないプリンタは、そのプリンタのドライバが必要となる。まだ、ほとんど入手できない状態である。
◇31246 - Mac OS X Public Beta: Internal Modem Makes no Sound When Connecting
http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n31246
内蔵モデムで接続を行うときに、接続音は聞こえない。この問題は修正する予定がある。
◇25172 - Mac OS X Public Beta: USB Peripherals May Not Work in Classic Environment
http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n25172
Mac OS 9できちんと稼動できるUSB機器でも、Classic環境では正しく利用できない。
◇58714 - Mac OS X Public Beta: Will Not Install On ATA Hard Drive Configured as Slave
http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n58714
【注意:この文書は現在存在しない】スレーブのドライブにMac OS Xをインストールすることはできないという内容の文書が存在していたが、執筆時点では消滅している。書き直しが生じたか、実はスレーブにもインストールできるのかは現時点では不明だ。
関連リンク:Tech Info Library
カテゴリ:Knowledge Base(旧TIL), 周辺機器, Mac OS X
Tech Info Libraryに、Mac OS X Public Betaのファイル共有機能についての文書が以下のように公開されている。ファイル共有機能は限定的なものではあるが、逆に管理は非常に楽だとも言える、近々、基本的な使い方を含めた記事をMDOnlineではお届けする予定だ。
◇106010 - Mac OS X Public Beta: File Sharing Only Shares Public Folders
http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n106010
使用として限られたファイルの共有だけが行われるようになっている。あるユーザでAppleShareファイルサーバにログオンした場合、自分のホームフォルダ以下と、他のユーザのPublicフォルダしか参照できないように設計されている。従って、特定のフォルダに対してFinderのInspectorで所有者や読み書き権限を付けたとしても、それはクライアントからは利用できないようになっている。ただし、管理者権限のあるユーザでログオンした場合、すべてのボリュームが読み書き可能な状態で参照できる。管理者権限は、UNIXでいうrootと同様なものである。なお、FTPサーバについてはこうした公開可能なフォルダの制限はない。
◇106011 - Mac OS X Public Beta: File Sharing Is Turned Off but Users Can Still Log In
http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n106011
ファイル共有の機能は停止させてもそのままでは機能している。再起動しないと実際には停止しない。この点については将来、修正する予定である。
◇106013 - Mac OS X Public Beta: AppleTalk Name Not Visible to Other Computers
http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n106013
ファイル共有において、AppleTalkの名前が見えないと考えるかも知れない。Mac OS Xでファイル共有を行い、Mac OS 9からクライアントとして接続する場合、セレクタのAppleShareではMac OS Xが見えない。しかしながら、IPアドレスを指定したり、あるいはネットワークブラウザを使うことでサーバへの接続ができる。一方、Mac OS XをAppleShare IPのクライアントとするには、DesktopのGoメニューからConnect to Serverを選択してIPアドレスやURLを指定する。Mac OS XのIPアドレスは、System PreferencesのNetworkの設定で確認できる。
関連リンク:Tech Info Library
カテゴリ:ネットワーク, Mac OS X
Tech Info Libraryによると、FinderにおけるShiftキーの役割に変更が生じている。リスト形式の表示では、Mac OSではShiftクリックによって、クリックした項目だけが選択項目に加わったりあるいは解除されていた。Mac OS Xでは、Shift+クリックにより、それ以前にクリックされた項目と、Shift+クリックの間のすべての項目が選択されるようになった。クリックした項目だけを選択項目に追加したり、あるいは選択項目から排除するには、Command+クリックを行う。なお、アイコン表示の場合、Shift+クリックの動作は、クリックした項目だけが選択項目に追加され、動作の上ではMac OSと変わりない。
関連リンク:106015 - Mac OS X Public Beta: Change in Shift Key Behavior in the Finder
カテゴリ:Knowledge Base(旧TIL), Desktop/Finder
Mac OS X Public BetaのDesktopでは、リスタートするメニュー項目が見当たらないと思うかも知れない。しかしながら、optionキーを押しながら、Specialメニューをプルダウンさせると、Shut Downの項目がRestartに置き換わっている。Tech Info Libraryで、このことが公開された。(なお、ログアウトしてログインパネルを再度表示されるとそこにRestartのボタンがある。)
関連リンク:106012 - Mac OS X Public Beta: How to Make Restart Available in the Special Menu
カテゴリ:Knowledge Base(旧TIL), Mac OS X
最近の機種では、起動時にoptionキーを押すことで、起動するボリュームを選択する機能が利用できたが、Tech Info Libraryによると、Mac OS X Public Betaをインストールするとそれが利用できなくなる。Mac OS XではSystem PreferencesのStartup Diskで、Mac OS XあるいはMac OS 9の起動で使用するシステムを選択できる。Mac OS 9からMac OS Xに切り替える時にはSystem Diskというユーティリティを利用する。この文書では、CD-ROMにあるSystem Diskを使うように記載されているが、Mac OS XをHFS+で使っているのならその起動ディスクのMac OS 9フォルダにSystem Diskがコピーされている。いずれにしても、起動直後に起動ディスクを選択するのではなく、起動後に再起動後のシステムを選択して再起動する必要がある。
関連リンク:25179 - Mac OS X Public Beta: Choosing Startup Disk with Startup Manager
カテゴリ:Knowledge Base(旧TIL), Mac OS X
Mac OS X Public BetaのTrash Folder(ゴミ箱)についての説明がTech Info Libraryに掲載された。Mac OS Xはマルチユーザ仕様となっているが、ゴミ箱についても、ホームフォルダ内に非表示のフォルダを作って管理している。つまり、ユーザごとに異なるゴミ箱のフォルダを持っているため、あるユーザでゴミ箱を空にしても、別のユーザのゴミ箱は空にはならないようになっている。ゴミ箱を空にするには、SpecialメニューのEmpty Trashを選択する。
関連リンク:86073 - Mac OS X Public Beta: About the Trash
カテゴリ:Knowledge Base(旧TIL), Desktop/Finder
AirMacのベースステーションに接続したワイアレスおよびEthernetのいずれからもモデムを経由してインターネット接続ができるのに、ワイアレス側からEthernet側が見えないとかあるいは逆も同様に利用できないというトラブルの対処がTech Info Libraryに掲載された。AirMacのベースステーションは、ワイアレスとEthernetのブリッジ機能はデフォルトでは設定されていないので、管理ユーティリティを使ってその動作をアクティブにすればよい。
関連リンク:106016 - AirPort: Wired (Ethernet) Clients Not Communicating With Wireless (AirPort) Clients
カテゴリ:Knowledge Base(旧TIL), ネットワーク
Tech Info Libraryの文書によると、MP2でエンコードされたサウンドは、Mac OS X Public BetaのQuickTime Playerでは再生できない。将来的には対応する予定である。なお、MP2を聴くには、あらかじめMP3でエンコードしたファイルを用意するか、Mac OS 9のQuickTime PlayerをClassic環境で利用すればよい。
関連リンク:106014 - Mac OS X Public Beta: QuickTime Player May Not Play MP2-Encoded Audio
カテゴリ:Knowledge Base(旧TIL), QuickTime
Tech Info Libraryに公開された文書によると、Mac OS X Public BetaでSystem Preferencesのウインドウがぶるぶると震える現象が出てくることがある。System PreferencesでLoginの項目を選択したとき、Login WindowのタブでAutomatically log inという項目を設定できる。これを設定することで、起動時にユーザ名とパスワードの自動入力が行われることになり、ログインパネルは表示されず、自動的に起動できるようになる。System Preferencesでログイン名やパスワードを設定するとき、間違えた設定を入力すると、ウインドウがブルブルと震えて入力結果はクリアされる。もちろん、正しい、ユーザ名とパスワードを入力しなければならない。
関連リンク:31254 - Mac OS X Public Beta: System Preferences Window Shakes
カテゴリ:Knowledge Base(旧TIL), Mac OS X
2001年のMacHackは、6月21日(木)〜23日(土)の予定で開催されることがアナウンスされた。MacHackは、Macintoshのプログラマ向けのイベントだが、夜通しのセッションやハイレベルなコンテストなど、もっとも濃いイベントだと言っても過言ではないだろう。場所は、米国ミシガン州Dearbornで、2001年2月いっぱいまでの申し込みでは早期割り引きで$425で申し込みができる。また、学生に対しては50名に限定して、$50の参加費で参加できる。
関連リンク:MacHack
カテゴリ:イベント
Excel Softwareは同社のモデリングツール「MacM&A」にデータモデリングとSQL生成の機能を追加した。ビジュアルにデータのモデリングを行い、それをもとに、Oracleなどよく利用されているデータベース向けのスキーマ定義のSQLステートメントを生成する。Mac M&Aはグラフィックス表現でシステムの設計や解析などを行うツールで、ソフトウエアやあるいはシステムの基本設計を行うような場合に使われてきた。オブジェクト指向に基づいたクラス設計やUMLによる作図にも対応している。MicrosoftのVisioのように同様なツールがデータベース設計などの機能を持ってきたことに対する対抗もあるだろう。価格は、Standard版が$495、Desktop版が$1295、Educational版が$845、Developer版が$1995となっている。System 7.0以降で利用できる。Windowsで稼動するWinM&Aもある。
関連リンク:Excel Software
カテゴリ:開発ツール, データベース
CHROMiX社はカラー管理ツール「ColorThink」をリリースした。ICCプロファイルに基づいたカラー管理を行う場合に利用できるさまざまなツールをセットにしたもので、価格は$99である(10月20日まで)。Mac OS 8.5.1、ColorSync 2.6.1以降で利用できる。画像データからプロファイルと取り出したり、RIP向けのデバイスリンクプロファイルを生成したり、プロファイルの様々な情報を表示するといったツールが含まれている。ICC(International Color Consortium)によって定義されたプロファイル(つまり色空間を定義し補正などに利用するためのもの)は、ColorSync 2.0ですでにサポートされており、Mac OSでも利用できるようになっている。
◇International Color Consortium
http://www.color.org/
関連リンク:CHROMiX
カテゴリ:ユーティリティ, ColorSync