Macintosh Developer Online (MDOnline)


1999年9月24日発行号 - MDOnline-サンプルソースに新内容



今日のニュースでは、いくつかのソースから集めた、フリーソフトなどの情報も入れてみました。オンラインで入手できるソフトも数多くあり、すべてを網羅することはできませんが、開発関連あるいはシステム関連のものをピックアップしてお届けするつもりです。



今日、アイ・エス・エス・ジャパンという会社が、ソフトの時間単位での課金によるレンタルが可能なサービスを開始したというプレスリリースが流れました(http://www.issj.com/)。たとえば、あらかじめ登録してあるソフトをユーザーがダウンロードして利用した場合、1分50円などの指定した値段で利用時間に応じた課金をするというシステムです。ただ、Mac OSそうした運用が可能なのかということが書かれていないので、現在問い合わせ中です。来週くらいの配信では、そのシステムとMac OSでの対応についての記事が掲載できればと考えていますが、興味のある人は上記のサイトをご覧になってください。
(新居雅行 msyk@mdonline.jp


Windowsプログラマ向けのMacプログラミング解説、サンプルも配付

Appleよりデベロッパー向けに「An Introduction to Macintosh Programming for Windows Programmers」というドキュメントが配付されている。全12章に渡って、Windowsプログラマ向けにMacintosh向けのアプリケーションのプログラミングを解説したドキュメントだ。そのドキュメントで紹介されているサンプルプログラムがダウンロードできるようになった。サンプルは、アプリケーションフレームワークのPowerPlantを使ったもので、マルチドキュメントウインドウやメニュー、ダイアログボックス、印刷、ボタンなど、アプリケーションのプログラミングに一通り必要なものが紹介されている。Windowsでの経験者がMacintosh向けのプログラムの作成が必要になったときや、あるいはそうしたトレーニングが必要になった時には、このドキュメントの利用を検討すると良いだろう。
サンプルプログラムのダウンロード
ftp://ftp.apple.com/developer/Sample_Code/Overview/Win2MacCounterSamples.sit

関連リンク:An Introduction to Macintosh Programming for Windows Programmers
カテゴリ:チュートリアル, 開発情報


OpenGLとDrawSprocketを使ったフルスクリーン描画のサンプル

Appleより配付されているサンプルプログラムに、OpenGLとDrawSprocketを使ってフルスクリーン描画を行うものが追加された。複数のディスプレイを正しく使う方法も含めて示される。DrawSprocketは1.1.4と1.7について説明をしており、OpenGLでのいくつかの画像フォーマットを利用した例も示される。OpenGLでのバッファのスワップについても示されている。3D描画を伴うようなゲームなどを作成しているプログラマにとっては参考になるだろう。

サンプルプログラムのダウンロード
ftp://ftp.apple.com/developer/Sample_Code/Graphics_3D/OpenGL_DrawSprocket.sit

カテゴリ:開発情報


FireWireのハードディスク向けドライバがリリース

PhilSoft社は、Mac OSで向けのFireWireのハードディスク用ドライバ「FireUtil」をリリースした。基本的にはドライブメーカーなどにライセンス供給するための製品のようで、ホームページには一般販売についての情報はない。FireWire接続するハードディスクのための汎用ドライバで、ダイナミックロードが可能なndrv形式のファイルになっており、システム機能拡張ではない。ファイルサイズも20KB以下と小さくなっている。

関連リンク:FireUtil
カテゴリ:周辺機器


アプリケーションメニューに加えてウインドウのメニューも出る

Jerome Foucher氏による「Wapp pro 」は、アプリケーションメニューから階層メニューが表示されて、アプリケーションで開いているウインドウのメニューが出てくるユーティリティだ。メニューバーに常に表示され、さらにナビゲーションサービス対応のダイアログボックスを表示した時にも利用できる。メニューだけでなく、フローティングパネルとしての表示も可能になっている。最新版のVer.2.2.2がリリースされており、他のユーティリティとの相性を良くするなどの修正がなされている。$10のシェアウエアで、Kagi.comでの支払いができるようになっている。

また、同氏による「Navi iRae」も更新され、Ver.1.6.5となっている。このソフトを組み込むと、ウインドウのタイトル部分をクリックして、上位のフォルダに移動するだけでなく、さらにナビゲートする機能を加える。こちらのソフトはフリーウエアだが、$5でのレジストあるいはポストカードなどでの激励などを望んでいる。

いずれも、ダウンロードは以下のページからできるが、ソフトの解説は、以下のページからリンクをたどっていけば参照できる。

関連リンク:ダウンロードページ
カテゴリ:ユーティリティ


【今日のユーティリティ】デスクトップ再構築など

「デスクトップ再構築のお手伝い」は、Macintoshを再起動させずにデスクトップファイルの再構築ができるアプリケーションソフトだ。AppleScriptで作られたもので、ソースも公開されているフリーソフトである。Finderを終了する方法を採用しており、ガイダンスに従って作業をすれば、デスクトップの再構築ができるようになっている。作者は江頭貴史氏。

デスクトップ再構築のお手伝い
http://www2u.biglobe.ne.jp/~ega/pet/pet.html

「Fileinfo Peeper 2.11J」は、ファイルやフォルダの情報を見たり修正ができるユーティリティだ。ラベルやファイルタイプ、クリエイタなどの修正ができる。フリーソフトウエアとして配付されており、作者はIchiuma氏。

Fileinfo Peeper 2.11J
http://www01.u-page.so-net.ne.jp/jd5/ichiuma/index2j.html

「万が一Ver.1.1」は、ファイルのバックアップを作成するソフトで、指定したファイルを、指定したフォルダに、日付けと時刻を付加したファイル名でコピーする。履歴を残したファイルのバックアップが可能となる。フリーソフトで、作者はしん氏。

万が一Ver.1.1
http://www4.famille.ne.jp/~sin/

カテゴリ:ユーティリティ


ADBポート付きのディスプレイをG4で使えるか

Tech Info Libraryに「58457:Power Mac G4: ADB AppleVision Display Support」という文書が追加された。ADBポートがないPower Mac G4で、Apple Visionディスプレイが利用できるかどうかということについて記載されている。基本的なディスプレイの機能は使えるが、ColorSync関連の機能や画面上で設定を変える機能などは、Power Mac G4に接続した場合には使えなくなる。ただし、Griffin TechnologyのiMateというADBとUSBの変換アダプタを使うことで、ColorSyncや画面調整の機能は使えるようになるとのことだ。現在、AppleVisionディスプレイを使っていてG4への買い替えを検討しているのであれば、ADBポートがない点について検討する項目に入れておく必要があるだろう。

関連リンク:Power Mac G4: ADB AppleVision Display Support
カテゴリ:周辺機器, Power Mac, Knowledge Base(旧TIL)


公開鍵暗号化のJava向けライブラリをリリース

RPK Security社は、Javaの暗号化ライブラリ「Encryptonite Software Toolkit」をリリースした。公開鍵暗号化方式を採用しており、処理能力も高いとしている。また、ソフトウエア自体の開発は米国外で行われており、米国の輸出規制には抵触しない。開発者向けのパッケージが$695となっている。なお、同社からは、Java版だけでなく、ANSI標準ライブラリ向けのC/C++のライブラリやDelphi向けのコンポーネント、Active X、DLLの形式のものもリリースされている。標準ライブラリ向けの対応機種にはMacintoshは含まれていない。

Encryptonite Software ToolkitのJava版は、JDK 1.1.7以降で使え、Java2での利用にも対応している。アプリケーションやアプレットでの開発に利用できる。高速であることが特徴であるとしており、ライブストリーミングの復号も可能だとしている。暗号化関連の製品は、米国の輸出規制のために、利用できないものも多かったこともあって、制約があった。Javaベースの業務システムでのセキュリティを高める必要があるような場合には、検討する価値のある製品だろう。

関連リンク:RPK Security, Inc.
カテゴリ:ライブラリ, Java


K’s Roomより4Dのデータベースのアップデータがリリース

K’s Roomは、4th Dimension(4D)で開発されたデータベースアプリケーション向けのアップデータ「StructureUpdater & UpdateMaker」をリリースした。Mac OS版とWindows版があり、いずれも\28,000で販売されている。期間限定のデモ版をダウンロードすることもできる。これらのソフトでアップデートできるのは、4Dのデータベースアプリケーションの中の4D ストラクチャ、コンパイル済み4D ストラクチャあるいは4D Engine内蔵のもの、その他のリソースフォークとなっている。

UpdateMakerを使い、古いバージョンのデータベ?スアプリケーションと、新しいバージ?ンのデータベースアプリケーシンの差分ファイルを作成する。古いバージンのデータベースアプリケションと差分をStructureUpdaterにドラッグ&ドロップすることで、新しいバ?ジョンのデータベースアプリケーシ?ンが生成されるという仕組みにな?ている。StructureUpdaterについては、データベースアプリケーションの利用者に対して配付してもかまわない。

関連リンク:Structure Updater 1.0.2J
カテゴリ:開発ツールその他, ユーティリティ


1999/9/23付けの更新されたTech Info Library

Appleより公開されているTech Info Libraryで、1999年9月23日付けで以下の文書が更新されている。以下のリストの左端が文書番号なので、記事の末尾にあるリンク先にジャンプし、その番号を手がかりに検索をすると良いだろう。

58382:Troubleshooting: CD-ROM or DVD-ROM Disc Won’t Mount
30878:DVD Discs: Not Mounting and/or No Sound
58174:iMac: When to Install Available Updaters
8353:System 7: What is Disk Cache?
8354:System 7: Notes on File Sharing
24969:Mac OS: Crash/Freeze Caused By Erroneous ROM File Update
44005:iMac: iMac Update 1.0 Software
70036:WebObjects 3.5.1 Patch 3 Overview
60423:iBook: Technical Specifications
70037:WebObjects Current Patch List
14829:PowerBook Batteries: Types And How To Recycle
58324:PowerBook G3 Series (Bronze keyboard): ADB AppleVision Display Support
70101:WebObjects 4: Using SSL with WebObjects 4
70093:WebObjects 4: Using Oracle 8i (Oracle 8.1.5) with WebObjects
70100:WebObjects 3.5.1 Patch 4 Overview
70104:WebObjects: Crash in _doprnt() on Solaris 2.x
70106:WebObjects 4: SSL Example
43024:Macintosh: Can I Run Windows?
43026:iMac and iBook: How to Utilize External SCSI Peripherals
43022:Creating a Small Ethernet Network in Your Home or Office
43021:iMac and iBook: Connecting to a 10/100Base-T Ethernet Network

関連リンク:Tech Info Library
カテゴリ:Knowledge Base(旧TIL)