さっそく、QuickTime 5 Preview版をダウンロードしてみました。Mac Fan internetの林編集長は英語版をダウンロードしてインストールしてひどい目に会ったみたいですが、幸い先週は忙しくそんな暇がなかった私は日本語版まで待つことになったわけです。さすがに、おかしなことはないだろうと思ったら、甘かった…いちおう、ちゃんと動いています。QuickTime Playerを起動してみましたけど、Mac OSで動かしているのにウインドウタイトルはMac OS Xの信号ボタンが見えています。なんか妙な感じですが、まあ、すぐに慣れるでしょう。だれかクールなスキンを作ってくれればそれに変えれてもいいわけですし。しかしながら、再起動時に追加でインストールする必要があると言ってUpdaterが起動するのですが、「パッケージファイル“^0”がインストールできません。」とメッセージが出てくるのです。あまり気持ちのいいものではありません。ボリュームをマウントした状態でUpdaterを動かしてもやっぱり同様です。まあ、プレビュー版だから仕方ないと言えば仕方ないですが、はまってしまったという次第です。
プレビュー版と言えば、Mac OS Xの日本語版がやっとでます。21日は例によって新宿タカシマヤに全員集合状態でしょうから、そこに行きます。それに先立ち、20日はPC Expoでマック絡みのセッションがあります。20日は取材で朝からべったりとなるので、発行できるかどうか微妙です。セッションの記事を書けるかもしれませんが、発行できても夜遅くになります。実は、19日も日程的に非常に微妙で、遅くの発行になります。結果的に木曜日と金曜日の発行が微妙になりますので、今週の配信については御容赦をお願いします。
プレゼントですが、THE BIG GREEN CDは茂木さん、Software Design誌は立川さんが当選されました。おめでとうございます。近日中に発送します。
(新居雅行 msyk@mdonline.jp)
アップルコンピュータは、マック用の次世代OSの日本語版「Mac OS X Public Beta日本語版」を、2000年10月21日午前10時よりAppleStoreで販売開始する。価格は3,500円だ。また、2000年10月21日と22日の土曜日と日曜日には、新宿タカシマヤ(住所は渋谷区だが、新宿駅新南口方面にある)においても即売される。1階正面入口ホールにあるAppleStoreの体験コーナー「iStyle in Times Square」で販売される。なお、9月にリリースされた英語版とのとりあえずの違いは、日本語に加えスペイン語、イタリア語、オランダ語も加わり、言語対応が進んでいることは判明している。すでに英語版では日本語フォントが入っているなど、独自に日本語化する動きもあったが、いずれにしてもやっと日本のユーザも手に入れることができるようになったというわけだ。正式版のMac OS X 1.0については、2001年前半リリースとなっている。
Mac OS XはMach、BSDといったコアOSを持ち、マルチタスク、保護メモリと言った堅牢なソフトウエア実行環境を持ち、UNIX系OSとしての特徴も持つ。また、PDFベースのQuartzグラフィックスシステムや、3DシステムのOpenGL、メディアシステムのQuickTimeを含み、Apple独自のデスクトップ環境を組み込んだGUIベースのOSである。旧来のMac OS 9向けソフトを稼動させると同時に、Mac OS 9のソフトウエアを少しの改良でマルチタスク環境下で稼動させることができるCarbonという仕組みを備える。また、Cocoaとしてオブジェクト指向のプログラミング環境を利用でき、データベースアクセスやグラフィック処理、ドキュメント処理を含む高度なアプリケーションソフトを構築しやすい土台も持っている。また、日本語については平成フォントに加えヒラギノフォントを標準搭載し、17,000文字を含むなど、日本語環境も大きく進展させることになる。
すでに英語版を入手して利用しているユーザも開発関係者を中心にいて、さまざまな情報が飛び交っている。OSの土台が大きく変わり、また、Finderを中心とした操作環境も大きく変わった。特に、Dockという起動アプリケーションや開いた書類をしまいこむ仕組みはユニークなものの、利用上の欠点もいくつか指摘されている。しかしながら、まだPublic Betaであり、これからニーズを吸い上げてソフトウエアに変更が加えられる可能性も非常に高い。まずは使ってみる―そこから次世代OSが始まるのである。
関連リンク:Mac OS X Public Beta
カテゴリ:Mac OS X, イベント
Mac OS XをFTPサーバにするには簡単に設定できる。やはり、System PreferencesのSharingで、「Turn on FTP access」のチェックボックスを入れればよい。もちろん、必要ならロックの解除も管理権限のあるアカウントとパスワードで行う。こうすれば、Mac OS 9のネットワーク・ブラウザやNetFinderといったFTPクライアントソフトで接続でき、ファイルのやりとりができる。なお、anonymous(匿名)のアクセスはできない状態になっている。インストール時のアシスタントで設定したアカウントとパスワードを使うか、あるいはMultiple Usersで設定したアカウントとパスワードを使ってログインを行う。接続すると、最初は自分自身のホームフォルダ、つまり、/Users/アカウント名がカレントディレクトリとなっているが、それより下位のフォルダに移動できるのは当然だが、一般的なUNIXサーバと同様に、上位の階層にもアクセス権があれば移動できる。
ただし、問題は日本語のファイル名だ。ボリューム自体にはファイル名はUTF-8で保存される。だからアルファベットはUNICODEなのかASCIIコードなのかは区別されないが、日本語では異なるコードになる。Mac OS Xのボリュームを参照すると、UTF-8のコードがそのまま見えているので、文字コードをShift-JISとしか解釈しないFTPクライアントではもちろん文字化けになる。そのファイルをダウンロードした結果もファイル名は文字化けになってしまう。一方、Mac OS 9からファイルをアップロードする場合、日本語のファイル名のものはエラーとなってしまう。仮にうまく行ったとしても、FTPではきちんと見えるのに、Mac OS X側では異なる文字に見えてしまうだろう。いずれにしても、日本語のファイルのやりとりはFTPを使わないのが原則だろう。そういう場合にはAppleShareファイルサーバ機能を使えばいいのである。
なお、ファイルをMac OS側からアップロードした場合のアクセス権について、簡単に触れておこう(アクセス権の説明はここでは割愛する)。ファイルをアップロードするときには、そのディレクトリに書き込みの権限があるのはまず大前提だ。そして、アップロードしたときには、ファイルの所有権はアカウントになり、グループは、そのディレクトリに設定されているグループとなる。ファイルのアクセス権は一般には666となるのだが、Mac OS Xでも同様なようだ。そして、umaskという値の補数をAND演算されて実際にファイルに設定されるのだが、そのumaskは022となっているのが一般的である。つまり、umaskのビットが1になっている部分が消し込まれるので、666が644になると言う具合だ。FTPでの操作を見る限りはこうした設定になっている模様だ。
Desktopで設定できるのは以上のことだけで終わってしまう。もっと細かくいろいろなことをしてみたい人は、FTPのサーバソフトであるftpdについて研究をすればいいだろう。man ftpdでいろいろな設定ができることが書かれている。
ftpのサーバプロセスであるftpdが呼び出される仕組みは、inetdが使われている。つまり、特定のポートに外部からアクセスがあると、それに応じてプロセスが起動されるという仕組みだ。/etc/inetd.confファイルをチェックすれば、ftpプロトコルに対して「ftpd -l」というプロセス起動が行われていることがわかる。ftpdプロセスの起動にはtcpdを経由しているために、アクセスできるIPアドレスの制約などのチェックも行えるだろう。System PreferencesのSharingにあるチェックボックスは、inetd.confのftpの行を生かすか殺すかという切り替えをしているだけのようなのである。なお、-lというオプションは、/var/log/ftp.logというファイルに接続やログインの記録を取るというオプションである。このftpdは接続したアカウントによって起動されたプロセスとなっている。
カテゴリ:ネットワーク, Mac OS X Public Betaシリーズ
すでにADC(Apple Developers Connection)のメンバーにはメールで連絡が届いているが、Mac OS XのDeveloper Toolsがダウンロード可能になっている。Developer Toolsにはコンパイラや開発環境などが含まれており、Mac OS X上で、Cocoaを始めさまざまなフレームワークでの開発ができるようになっている。残念ながら、これ以上の内容は機密事項となる。
関連リンク:Developers and Mac OS X Public Beta
カテゴリ:Mac OS X, 開発ツール
アップルコンピュータは、QuickTime 5のプレビュー版の日本語版を公開した。先日開催されたQuickTime Live!において発表され、英語版のプレビュー版が公開されていたが、1週間をおいての日本語版の公開となった。
QuickTime 5は、ストリーミングサーバQuickTime Streaming Serverの新版Ver.3(これも英語版のプレビュー版が公開中)との組み合わせで、フレーム落ちや音飛びを防ぐ機能が利用できる。また、QuickTime Playerには機能をその場で追加する機能やスキンへの対応が行われた。Sorenson Video 3対応やDVコーデックの改良、リアルタイムのビデオ編集などさまざまな機能が追加されている。当面、大きな違いは「スキン対応」という点であり、競ってQuickTime Player向けのスキンが登場してくるものと思われる。
関連リンク:QuickTime
カテゴリ:QuickTime
Carbon対応の次期版REALbasicのVer.3.0の、アルファ版のリリース10が公開されている。統合開発環境での改良点が目立ち、ひな形ファイルのサポートや、プロジェクトウインドウでcontrol+クリックによってメニューが出てきてさまざまな処理ができるようになっている。また、REALbasic側でエディタを持たない画像やスクリプトを外部のエディタを呼び出すような仕組みになった。また、プロジェクトのファイル形式にも変更がある。
REALbasicは、ウインドウにボタンやテキストボックスなどを配置してユーザインタフェースを設計できるツールで、そうしたコンポーネントにBasic言語による処理プログラムを追加することでソフト開発ができるものだ。独立して稼動するアプリケーションが作成できるが、Mac OS版だけでなくWindowsで稼動するものも作成できる。データベース接続機能もあり、業務システムのRADツールとしての位置付けもある。
関連リンク:REALbasic 3.0a10
カテゴリ:REALbasic
Mac OSで稼動し、MySQL、mSQL、Oracle、ODBCのデータベース管理に利用できるユーティリティ「MacSQL Monitor」がVer.1.1にバージョンアップした。MacSQL Monitorは、データベースに接続し、クエリーを発行してデータの取り出しなどができるほか、スキーマ情報を表示するなどの機能がある。新しいバージョンでは、接続情報をファイルに保存するほか、Windowメニューや、Oracleのサポートの強化、MySQLへの対応の改善などが行われている。価格は$40だが機能限定版を無償でダウンロードすることもできる。なお、Carbon対応バージョンは、2000年11月にリリース予定となっている。
関連リンク:Runtime Labs, Inc
カテゴリ:データベース
GUI設計およびプログラムコード生成ツールのAppMakerの13番目のサブスクリプションが配付開始となっている。12番目が1999年7月なので、やや間隔が空いた結果となった。CodeWarrior 6への対応や、最新のヘッダファイルの対応に加え、Carbon対応の強化やAppleScriptへの対応などが行われている。これまでにアップデートリリースが行われているのであるが、それらをCD-ROMにまとめた形となっている。AppleScript対応としては、aeteリソースの自動生成や、オブジェクト参照のプログラムの自動生成、GetData、SetDataイベントへの処理やエレメントへの対応が含まれる。1年間の配付権が$199となっている。
関連リンク:AppMaker
カテゴリ:開発ツール
Mac OSで稼動するメーリングリストやオートレスポンダのサーバ「ListSTAR」がMCF Software社によってサポートや販売が続けられることになった。ListSTARはStarNine社の買収によって4D社が所有していたが、4D社の製品ラインナップからははずれたということだろう。MCF Softwareは、ListSTARコミュニティで活発な活動をしているFarokh Irani氏が社長を務める会社である。価格は$295で、サポートは電子メールやメーリングリストで行うとしている。
関連リンク:ListSTAR
カテゴリ:サーバー関連