今日はアップルの説明会があり、技術的な質問ができるかもしれないので、勇んで行きましたが、別の記事の通り、説明があったのはフィードバックの仕方でした。他の人からも、技術的な質問をしたけども答えてもらえなかったという話は聞きますし、どうやら、Mac OS Xのフィードバックは、文字どおりバックだけの一方通行にしたようです。Tech Exchangeの書き込みも、Mac OS Xからみのものは削除されると予告しています。たぶん、アップルの担当者とのやりとりがあると、約束をしたとか、個別対応するしないとか、混乱することを予測しているのだとは思います。とにかく、使うしかないのですが、機能や使い勝手などは現状で固定されるものではないという点では釘を刺されています。つまり、ユーザのフィードバックによって変わる可能性もあるわけで、現状で性急に評価を下さないで欲しいということです。もちろん、その通りではありますが、現状がどうなのかということも“評価”しなければなりません。その意味では、やはり記事としていろいろな切り口で情報をお届けする必要はあるかと思います。Mac OSをすでに使っている皆さんも多いことと思いますが、記事でお知らせした内容を、御自分でも検証されて、その評価結果をフィードバックしてはいかがでしょうか。
さて、以下の「書籍差し上げます」のページを御覧ください。私の古い著書の、著者取り分が数多くあまっているので、欲しい方に差し上げます。Mac OSのページにちらっと出しましたが、広く広報するのはMDOnlineが最初にしましたので(さして広くないって?)、今なら漁りたい放題ですね(笑)、Cyberdog本とか…
http://msyk.locus.co.jp/bookpresent.html
(新居雅行 msyk@mdonline.jp)
2000年10月25日、アップルは先週土曜に発売されたMac OS X Public Beta日本語版に関するプレス向けの説明会が開催された。これまでにもこうした説明会では技術的な内容が中心であったが、今回の説明会は違った。Mac OS Xの目指す方向性とともに、フィードバックをどういう形でアップルは欲しいのかといったことが説明され、テクニカルな説明はなかった。ベータ版という性格から、アップルからどう使ってほしいのかといった提案を出すというよりも、純粋に利用者がどう使うのかと言ったことを知りたいということのようだ。以下は、説明会で話されたことの概要だ。
9月にリリースされた英語版は6万本販売され、フィードバックは4.5万件寄せられている。個人個人がパソコンを持つという環境を前提に、今後のコンピュータ環境を0から構築したのがMac OS Xであり、パブリックベータを行う理由としてフィードバックをもらえるまでになったと説明があった。そして、ユーザの要望を集めて正式版を2001年前半にリリースするに至った。コンピュータの歴史の上では1バイトの世界の上に日本語環境が構築されることが一般的であったが、Mac OS Xについて日本語環境としては最高のものを提供することを目指した。文字組みや文字詰めを行うことで、どんな場合でも美しい日本語を表示できるようなフォント機能を組み込み、文字セットを広げる異体字タグなどの文字表現の拡張が図られた。日本のDTP化率が40%であることを紹介し、日本語環境が整っていない点を指摘し、デジタル化が進むような点も意図している。
Mac OS X Public Betaプログラムについての説明があり、まずはこれは「製品ではなくプログラム」であると前置きをして、Public Betaについての説明が行われた。開発中のソフトウエアであり、主旨やリスクを理解していることが重要であるとした。データの消失などの可能性も0ではないということで、業務で使わないとか、バックアップを取る必要がある点はことあるごとに訴えてきたという。ユーザに対しては、プログラムの主旨を正しく理解し、実装されている機能やされていない機能に関するリクエストあるいは機能が必要か不要かなどのリクエストを行い、バグレポートやコメントを寄せてほしいと呼び掛けた。すでにリクエストを寄せられているが、バグ報告なのに要望が書かれていることも多く、それを切り分けておいてもらえればその点ではアップルとしては助かるとした。もちろん、まずはフィードバックが欲しいというのが前提である。フィードバックは、1件ずつ簡潔に締めることや、バグの場合の再現させる方法、要望に関する理由(デザイナが目障りだとしてグラファイトのアピアランスを入れたといような)を含める点などをユーザに求めたいとしている。また、誰かがレポートしているだろうと思わずに、どんな細かいことや、明白なことでも、レポートが欲しいとした。フィードバックが欲しいポイントとしては、ユーザインタフェース全般の話題、既存アプリケーションや周辺機器との互換性については重点的に欲しいところだとした。周辺機器が使えないという点についても、使えないで困っている点をレポートすることによって、Appleの取り組みにも影響があるだろうとしている。フィードバックは、Mac OS XのWebサイトで行っている。なお、要望は統計解析を行うために、個別対応についてはできない点は理解しておく必要がある。
Q&Aではいくつかの質問が出たが、Public Betaを購入したり、フィードバックを寄せた人に対し正式版を割り引き販売するような計画はないとした。また、正式版までにベータ2やベータ3といったベータ版がリリースされるかどうかの可能性については、現在は予定はなく、次にリリースされるのは正式版であることが話された。開発者からのフィードバックも、一般向けと同じフィードバック窓口から投稿してほしいとのことだ。現在はインクジェットプリンタを中心に使えない周辺機器も多いが、どのメーカーの機器が動かないといった情報だけでもいいので、フィードバックとして欲しいとの話もあった。
関連リンク:Mac OS X
カテゴリ:Mac OS X
FutureBasic3の日本語版が、若干の予定の遅れとなったが、ユーザに届き始めている。当初は2000年9月にプレリリース版、11月に正式版の予定であったが、プレリリース版が10月となり、それがユーザに届いているという状況だ。製品版については12月になる予定だ。価格は\28,000となっている。
BASIC言語を利用してソフト開発を行うFutureBasicは、前バージョンのFutureBasic IIから3へのバージョンアップに時間がかかった。PowerPCネイティブ対応に遅れるなど、後発のREALbasicに大きく水を開けられた結果となった。新たに作り直したとされるFutureBasicでは性能向上や、あるいは日本語処理関数などの特徴を出しているが、どうやらCarbon対応もしていないようで、Mac OS X対応といった点でやはり苦しい立場ではある。高性能なランタイムなどの特徴や、アプリケーション以外のモジュール作成など魅力のある機能もあるだけに、今でも根強い人気はあるが新規ユーザを取り込むほどに至っていないのが実情であるとも言える。
関連リンク:モード
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データベースソフトの4th Dimension(4D)のVer.6.7がリリースされた。米国の4D社のサイトでは販売が始まっているが、日本語版についてはアナウンスはまだない。Web開発においてSSLの利用ができるようになったこと、フォームの設計を継承して新しいフォームを設計できるようになったことなどが新機能として挙げられている。このバージョンはCarbon対応とは記載されていない。なお、4DのCarbon対応については、2000年10月初旬に開催されたイベントの4D Summitにおいて詳細を述べると言ったアナウンスがあるだけで、それ以降は具体的にはアナウンスがなされていない。しかしながら、Carbon化への意志はあると見てよいだろう。
関連リンク:4D v6.7 Moves to New Level of Database Development
カテゴリ:データベース