Macintosh Developer Online (MDOnline)


2000年12月28日発行号 - 行くぜ!21世紀!



今年最後の配信になります。この1年はMDOnlineに明け暮れた毎日でした。(MacWIRE様向けのダイジェストは今年中に書きますけど。)ちょうど1年前は始めて4ヶ月でどうなることかと思った時期でもありました。今年の夏までには読者数は少しずつでも増えてきたのですけど、なかなか200を達成できず、やめるにはもったいないけど、続けるにはてこ入れが必要な状況でもありました。配信先をMacWIREに絞るなどしましたが、Mac OS Xの登場とともに、ぐっと読者数が増え、現在は約250の読者数となっています。私の気持ち的にはひととおりの成功を収めたと思っています。読者数が300を超えれば、ビジネス的には十分プラスに行くくらいだと思っていますので、あと一息です。とにかく上向きなので、来年もガンガン飛ばしていくつもりです。来年はMac OS Xへの移行も本格的になり、変化の激しいおもしろい年になるような気がします。よろしく御支援をください。

来年の2/22〜24と言えば、Macworld Expoが幕張メッセで開催されます。そのときに、開発者向けのセミナーを開催します。ヘリオグラフ、MOSA、MDOnlineというあたりが現在絡んでいて、企画を進めています。恐らくは幕張の国際会議場の一室になると思いますが、場所についてはまだ決定していません。詳細は追ってお知らせしますが、Expoの主催者とは別の独自の企画です。もし、「こんなセッションをしてほしい」「この人にしゃべらせてほしい」「朝はつらいからセミナーをするな(笑)」などなど、御要望があれば、できれば早い目に、以下のメールアドレスに投稿していただけませんでしょうか。スタッフ向けのメーリングリストなのですが、誰からも投稿できるようにしてあります。よろしくお願いします。すべての御要望を反映できるとは限りません(ジョブスに1曲歌わせろなんて思っているでしょ〜)が、なるべく対処したいと考えています。
投稿アドレス:

さて、ヘリオグラフ様より、追加でプレゼント品をもらいました。1999年のWWDCのキーノートのビデオです。応募要領は以下の通りです。各1本で、いずれもVHSテープです。VW TAPES社が会場や通信販売で販売していたアレですね。

==================プレゼント
1999 WWDCのビデオ-Keynote: Mitch Mandich
―――――――――――――――――――――
申し込み方法:<msyk@locus.co.jp>宛にメールをする
 メールのタイトル:【Keynote: Mitch Mandichのビデオ】を希望
==================プレゼント
1999 WWDCのビデオ-AltiVec Overview
―――――――――――――――――――――
申し込み方法:<msyk@locus.co.jp>宛にメールをする
 メールのタイトル:【AltiVec Overviewのビデオ】を希望

<共通項目>
 メールの本文には、名前、住所、郵便番号、当選時の公表名、を記載
 メールは、MDOnlineに登録のメールアドレスから送付してください
 複数のプレゼントを御希望の場合は、それぞれ個別にメールをしてください
 締め切り:2001年1月8日(月)到着分のみ
(新居雅行 msyk@mdonline.jp


【森下克徳の崖っぷちからWebObjects】第8回〜アップルセミナーが自宅に来たあと…

/-/-/-/12月27日/-/-/-/

「当社の年内の営業は、本日で終了いたします。」

朝、メールチェックしてみると、某出版社さんの某編集氏からメールが入っていた。ああ、もうそんな時期なんだなあ〜、と今さらながら気がついて、さっそく今年最後の原稿を書くことにした。

さて前回まで、「WebObjectsデモCD October 2000」について見てきたが、コラムの見出しを、「アップルセミナーが自宅に」としてきた。実は、このCD-ROMの内容と構成は、ほぼアップルのWebObjects紹介無料セミナーと同等と言っても差し支えないだろうという内容なのである。だから、このCD-ROM「WebObjectsデモCD October 2000」をパソコンにセットしさえすれば、アップルのセミナーが自宅にやってきたようなものなのだ。しかも事例紹介の量など、セミナーよりも充実しているぐらいだし、自分の好きなだけ同じところをしつこいくらいくり返して見ることもできる。だいたいからして、セミナー会場でしつこいくらい同じところを質問しまくったら、間違いなく西高東低の冬型の気圧配置になって木枯し一番が吹き荒れ、日本海側では大雪に注意しなくてはなくなるだろう。でも、自宅のMac上では、何度再生させても、ずっと嫌な顔ひとつせずにくり返しにこやかに説明してくれるのだ。(そりゃそうだ。)

で、今回はこのデモCDを体験したあとにどうするのかと言う話だ。

私の場合は今から1年弱前に、CDではなくて、無料セミナーそのものを大阪で受けた。その結果、ある意味人生(というか将来の生活の糧の一部)をWebObjectsにかけて見ようと思うほどに、なんと言うか洗脳されてしまったのである(^。^;)

先立つものなどその他諸々の準備が必要だったが、しばらくしてからMac OS X ServerとバンドルされてきたWebObjectsに対面することとなった。そして、今までのMacのソフトのように簡単になんとかやっていけると言うものではないことに気がついた。

で、そこから先、もろもろの苦労をすることになったのだが、その時に私を支えてくれたいくつかの書籍があるので、今回はこれを紹介しよう。

まず、一番に上げておこうと思うのは、「WebObjects実践ガイドブック」である。アップルの監修の下、倉橋浩一氏が著わされた日本のWebObjects界随一の書籍である。今まで、いろいろなアプリケーションの解説本を読んだが、この本ほど分かりやすいと思ったことはない。それほどに構成自体がしっかりしており、ぜひあなたの蔵書に加えてほしい一冊である。(ソフトバンクパブリッシング刊・ISBN4-7973-1156-8)
ちなみに、Web上で正誤表が公開されている。これは必ず確認されたい。
◇WebObjects 実践ガイドブック正誤表
 http://www.techpit.co.jp/WO/wo-jissen-guide-fix.html

次に、Mac OS X Serverそのものについて、「Mac OS X Serverシステム管理ガイド」をお勧めしたい。伊藤宣博氏・兵藤公一氏・辻大輔氏・竹尾哲也氏の共著である。Mac OS X Serverの基本的な仕組みを理解する助けとなってくれるだろう。(アスキー
刊・ISBN4-7561-3460-2)こちらにも補遺がある。
◇Mac OS X Serverシステム管理ガイド補遺
 http://www.rh.to/osxsbook/

WebObjectsは、データベースと一体となってはじめて本領を発揮する。CDではOracleが使われていたと書いたが、先に上げた「WebObjects実践ガイドブック」では、バンドルされているOpenBaseLiteが使用されている。

オープンソースのデータベースエンジンとしては、日本ではPostgreSQLがけっこう使われているが、私はそれよりシンプルで処理速度が早いMySQLを使っている。このMySQLについては、オライリージャパン刊の「MySQL&mSQL」(ISBN4-87311-011-4)で勉強してきたが、ちょうど今いい本が日本のMySQLユーザー会から出たので紹介しておこう。「MySQL徹底入門」(翔泳社刊・ISBN4881359770)

というわけで、興味を持ってWebObjectsを購入したら修行の日々が始まるわけだが、これらの教本が必ずやあなたをすばらしいWebObjectsライフに導いてくれるであろう。

あっ、そうそう。勉強する上でもっとも役立ったのは、実はMacのSherlockである。特にUnix系の設定などについては、(玉石混交だけど)ネット上の情報の方がかゆいところに手が届いてくれるところが多々ある。なので、Sherlockが本当に頼もしい水先案内人になってくれたのである。

さて、いよいよ新しい世紀がやってくる。ちょうど一年前、世間では2000年問題で世の終りかと言うぐらい騒がれていたが、そのときある国際会議でダライ・ラマ師が「2000年になっても、同じように太陽が昇って同じように一日がやってくる。なにも心配することはない。」と発言されたと言う。きっと、21世紀になっても同じように太陽が昇って同じように一日がやってくるだろうが、その太陽の下の世界が、より明るく、温かく、慈しみ深く、思いやりを持った世の中であればいいなと思う。そういう世の中でこそ、WebObjectsも活用のしがいがあると言うものだ。

みなさん、よい世紀を・・・!
[森下克徳]

カテゴリ: 崖っぷちからWebObjects


既存のJARファイルからMac OS Xでダブルクリックして起動するアプリケーションを作成

Technical Q&Aに、Mac OS Xでダブルクリックして起動可能なJavaのアプリケーションの作成方法が記載されている。MRJAppBuilderを使うもので、既存のJARファイルからダブルクリック可能なアプリケーションが作成できる。そこでのクラスパスの設定方法などが解説されている。また、Project Builderを使えば、MRJAppBuilderを使わなくてもアプリケーションが作成できることも説明されている。さらに、Mac OS X Public Betaでは、ドラッグ&ドロップで起動するアプリケーションの作成ができないことや、Swingのバグで、コピー&ペーストがうまく機能しないことも注記されている。

関連リンク:JAVA29-Creating Mac OS X applications from Java JAR files
カテゴリ:Technical Q&A, Mac OS X, Java


iBookのバッテリーの問題を修復するアップデータの日本語版が公開

FireWire搭載のiBookのバッテリーに関する問題を解消するアップデータがリリースされた。12月初頭に英語版がリリースされたが、今回は日本語版であり、日本語システムのユーザはこちらを利用するのがよいだろう。iBookでは長時間使用しなかった後でのバッテリーの充電に問題が出ることがあったが、このアップデータでそれが解消される。

関連リンク:iBook (FireWire) Battery Update 1.0
カテゴリ:iBook


Project BuilderでJNIを利用したライブラリを作成する方法

Technical Q&Aに、Javaのソフトウエアから呼び出されるJNI(Java Native Interface)のライブラリを作成する方法が掲載されている。図での説明はないが、Project Builderでの操作方法を手順を追って説明がなされている。テンプレートとしてはLibraryを選び、プロジェクトの設定でいくつかの設定ポイントや追加の設定などがある。JNIは、JavaのプログラムからC言語などで作られた関数を呼び出すためのメカニズムで、JavaからCのプログラムを呼び出すというようなときに使われる。

関連リンク:JAVA28-Creating JNI Libraries with Project Builder
カテゴリ:Technical Q&A, Mac OS X, Java


Power Mac G4で使われているRage Pro 128の解像度についての情報

Tech Info Libraryに、Rage 128 Proをグラフィックスチップとして搭載しているPower Mac G4 CubeやGigabit EthenetタイプのPower Mac G4での、ビデオの解像度についての情報が掲載されている。VRAMは16MBで、デジタル出力では1600×1200の解像度が最高である。アナログ出力は1920×1600の解像度が最高であり、いずれも画素ごとに32ビットのデータ領域が割り当てられる。アナログ出力では、設定可能な周波数についての表もある。

関連リンク:Power Mac G4: Compatible Digital and Analog Resolutions
カテゴリ:Knowledge Base(旧TIL), Power Mac


AGPタイプのG4でのグラフィックス性能を改良するアップデータ

AGPグラフィックスタイプのPower Mac G4での、グラフィックスチップのRage 128 Proでの性能を向上させるアップデータがリリースされている。ただし、英語版だけなので、日本語版のユーザは待つことになりそうだ。

関連リンク:PowerMacG4 AGP Update
カテゴリ:Power Mac