Macintosh Developer Online (MDOnline)


2001年1月12日発行号 - Mac OS 9.1を使ってみた



積み残し記事が多くてすみません。Mac OS 9.1のTILにまだ進んでいません。Mac OS 9.1を使ってみての記事を書きました。なぜかJedit 4の応答が悪くなり、ちょっと作業効率が悪くなってしまったので、作業環境をみみかきエディットに移して原稿を書いています。いつのまにか、Mac OS X Serverも公開されていて、サイトの情報から記事を書きました。サイトにはQ&Aの文書もあるので、詳しいことを知りたい方はそれを御覧になるといいでしょう。また、管理ツールの画面ショットも何点かあります。

記事にはしていませんが、Microsoftもいくつかニュースリリースを出しています。Mac OS X対応のOfficeを2001年秋にリリースするとしてます。Office:mac 2001から約1年で出ることになり、Windows版の次期Officeと年次が重なります。ただ、Mac OS X版は現状のOffice 2001からあまり機能アップはしないで、Mac OS Xネイティブにするというところが本来の目的なのかも知れません。加えて、Mac OS X版待ちユーザを何とか早めに取り込みたいということもあるのでしょう。Outlook 2001のMac OS版も出ていますが、OutlookのMac版は単体販売されていないものの、Microsoft Exchangeに含まれているなどして以前からありました。これは、夏に出荷としていますが、単体販売するつもりなのかもしれません。さっそくダウンロードしたのですが、Windows版と違って、Exchangeサーバにつながないと起動すらできないみたいです。Windows版のOutlookはPIMやインターネットメーラの機能もありますが、Mac OSはEntourageがあるので、切り分けされてOutlookはExchangeのクライアント機能に絞られているのかもしれません。ただ、機能一覧を見る限りは、カレンダーなどの機能があります。Microsoftも、.NETと大きくぶち上げているのですが、細かい点となると具体的にはどうなるのかがあまり定かではなく、ここしばらくは近付きたくない世界でもあります。特に、Exchangeってどうするのでしょうか。サーバモジュールになってしまって、クライアントはWebからということにするのだったら、Outlookという存在意義も薄くなります。そのあたりが見えない状態ですよね。
(新居雅行 msyk@mdonline.jp


Mac OS 9.1のファーストインプレッション、Finderが改良された

日本のAppleのページからも、Mac OS 9.1がダウンロードできるようになっている。12日の正午あたりの状況では、ソフトウエア・アップデートではアップデートできないようだ。15個に分割されたファイルを、Webサイトから地道にダウンロードするしか、現状では手はない模様である。なぜか分割ファイルでしか入手できない。また、初期のPowerPC搭載機はアップデータが利用できないともページに記載されている。インストールCD-ROMもあるので、場合によってはそちらの入手も考えよう。
さて、アップデート作業は簡単だ。特筆すべき点はない。Mac OSのインストーラに慣れていれば迷うことはないだろう。Mac OS X Public BetaのClassic環境で稼動しないことは、アラートボックスでどーんと出てくるので、嫌が応でも気がつくようになっている。
インストールしたら再起動でMac OS 9.1が起動する。取り立てて違いはない。なお、Mac OS 9.0.xでは、再起動時に一時フォルダ(アプリケーションが一時的にファイルを保存する場合などに使うフォルダで、通常は見えない)の削除を行なわず、なぜかディスク使用量が増えているという現象があったために、それを削除するためのAppleScriptプログラムをAppleは公開していた。しかしながら、この問題については、Mac OS 9.1では解消されているので、そのAppleScriptプログラムを「起動項目」フォルダに入れておく必要はない。

◆Finderに「ウィンドウ」メニュー
起動ボリュームをまず見てみよう。フォルダが消えている!と思ったら、「インターネット」「Apple エクストラ」「ユーティリティ」といったフォルダは、「Applications(Mac OS 9)」というフォルダに移動した。また、このApplicationsフォルダは、もとの「アプリケーション」フォルダでもあり、ルートにフォルダが散らばるのを防いでいるというところだろうか。だけど、フォルダ名は英語になってしまっている。
また、「書類」フォルダ(これは日本語のままだ)には、「Mac OS 情報」「Web ページ」「インストールログ」のフォルダが移動している。いずれにしても、ルートはかなりすっきりするだろう。ルートにある「最新情報」ファイルには、Mac OS 9.1での注意点が記載されているので、これは目を通しておきたい。
Finderには「ウィンドウ」メニューが追加され、開いているウインドウの名前が一覧されている。もちろん、そのメニュー項目を選択すれば、そのウインドウがアクティブになる。今時のマルチウインドウに対応したアプリケーションには当たり前に存在していた「ウィンドウ」メニューが、やっとFinderにもついたというわけだ。ポップアップウインドウも項目に出てきて、選択するとウインドウがポップアップする。

◇Finderの「ウィンドウ」メニュー
 


他には、ゴミ箱を空にするショートカットとして、Command+shift+deleteが利用できるようになった。また、「ファイル」メニューの「よく使う項目に追加」はCommand+T、「表示」メニューの「表示オプション」はCommand+Jのように、ショートカットが追加されている。「よく使う項目」の利用もいくらかは促進されるかもしれない。

◆iDiskへのログイン
 iDiskにログインをしやすくする機能がついたということだが、具体的にはネットワークブラウザ(アップルメニューから呼び出す)に、そのメニューが追加されたということだ。ネットワークブラウザのウインドウにあるボタンからプルダウンするメニューに「iDiskに接続」がある。これを使えば、Webブラウザからログインする必要はないわけで、短いステップでログインができる。このメニュー項目を選択した後は、おなじみのAppleShareのログインダイアログボックスが表示されるので、そこで、iDisk(iTools)のアカウントとパスワードを入力すればログインができる。

◇ネットワークブラウザでiDiskにログイン
 

他の変更点としては、Sherlock 2の「エンタテインメイト」チャネルの存在があるが、残念ながらネットワークエラーにより、プラグインがダウンロードできない。日本語版のプラグインの準備ができていないのだろうか? いずれにしても、ここから映画の情報などの検索が簡単にできるようになったというところだ。

◇Sherlock 2の「エンタテインメント」のチャネル
 

◆気になる安定度はどうだろうか?
まだ、少し使っただけなので今から安定性に関する結論を出すのは問題があるとは思うが、少し使ってみたところを報告しよう。
まず、Mac OS 9でできたことで、Mac OS 9.1でできなくなったことは今のところぶちあたっていない。インストール後にセットアップアシスタントは一応出るが、あらゆる設定がそのまま移行しており、インターネット関連の設定もそのまま使える。QuickTime 5のPreview 2も問題なく使えている。
ただ、アプリケーションを使っていて、キー入力のレスポンスが悪くなる場合があった。アプリケーションの問題なのか、ことえりなどの入力システムの問題なのかは不明だが、少なくとも、筆者が普段から使っているJedit4のキーレスポンスは悪くなっているような気がする。削除をして即座に入力したようなときに、ときどき、数秒、動作が止まるようになるのだ。まったくの想像だが、CarbonLib 1.1.1がインストールされるのだが、この影響と言うのはどうなのであろうか? AppleWorksなんかも、deleteでの削除がキー操作には追い付いていない状態になってしまっている。
だが一方で、何となくシステムの安定度は上がっているのかも知れないような気がするが、これは少し使ってみないと結論は出せない。自作のメール環境「Mac OSメール環境」ではAppleScriptとかJavaとかをバックグランドで動かしているのだが、動き始めるとそっとしておかないとすぐ落ちるのである。メール処理量が多いために日に何度もフリーズするのだが、とりあえず半日は1度も落ちていない。こんなことでは判断がつかないのは分かってはいるが、動きのひっかかりが少なくなっているような気がするのだ。いずれにしても、安定度についてはもう少し使ってみてから結論を出す方がいいだろう。

関連リンク:Mac OS 9
カテゴリ:Mac OS 9


【倉橋浩一、じつはWebObjectsで飯食ってます】WebObjectsで掲示板を作る(4)メッセージ表示ページの作成

入力部分が片づいたので、表示のためのページMessageListPageを作りこみます。

(1)MessageListPage.woを開きます。

(2)MessageListPage.woのブラウザ部分にSimpleBoard.eomodeld上の「Message」というアイコンをドラッグアンドドロップします。すると変数名を何にするか聞いてきますので、dgMessageという名前にし、Add&Configureボタンをクリックします。今の操作はEOModel上のデータベース定義を元にして、コンポーネント上でWODisplayGroupを使えるようにするための操作です。WODisplayGroupは、データベースの基本的な操作を簡単に実装することができる便利なクラスです。さて、Add&Configureをクリックすると図のようなパネルが開きます。ここで図と同様に設定します。

◇WODisplayGroupのオプション設定
 

設定した項目のうち、「Entities per batch」はよくWeb上の検索ページなどでみかけるページ表示のための機能で、1ページに何件のデータを表示するかを設定するものです。ここでは10を指定しています。「fetch on load」をチェックすると、このコンポーネントが生成される時にMessageのデータが自動的に読み込まれるようになります。当然、大規模なサイトなどではメモリを食いますしデータ数が多いと処理が遅くなってしまうのですが、ここは練習なので目を瞑ります。さて、同じように設定ができたら、OKをクリックします。こうするとWOBuilderのブラウザ部分にdgMessageが追加されます。

◇dgMessageが登録されています
 

先程の設定を再度修正したい場合には、このdgMessageをダブルクリックするとパネルが開きます。

(3)メッセージを表示する部分を作ります。一つのメッセージは、Messsage一レコード分に相当しています。掲示板ですから、これを複数個並べて表示すればいいわけです。データベースに格納された内容は、NSArrayという配列オブジェクトの形で得ることができます。配列の中身をくり返し表示するにはWORepetitionというダイナミック・エレメントを使います。さらに一回一回のくり返しは、Message型のオブジェクトとして渡されます。準備として、それを変数として追加します。Edit SourceからAdd Key...を選んで、以下の図のようにパラメータを設定します。こうすることで、Message型のaMessageという変数が登録されます。

◇Add Keyダイアログ。念のためですが、チェックボックスに注意してください
 

(4)文字列が空の時にTABLEの枠線が見えなくなるのを防ぐために、小さい透明なGIFファイルを用意し、プロジェクトに登録します。とりあえず、画像ファイル名は4by4.gifとします。画像を用意したら、ProjectBuilderのカラムでWeb Server Resourcesを選び、ウインドウの右上の鞄のようなアイコンに、画像ファイルをドラッグ&ドロップします。すると、画像ファイルはプロジェクト内にコピーされ、WOBuilder上で呼びだすことができるようになります。

(5)WORepetitionを配置します。dgMessageのdisplayedObjectsとWORepetitionのlistをバインドし、さらにaMessageとWORepetitionのitemをバインドします。WORepetitionの中には"Repetition"という文字が囲まれていると思います。ここにくり返したいオブジェクトを配置します。"Repetition"の文字を削除し、4行2列Border=1のTABLEを配置します。TABLEの中には、左側のセルに表の題、右側のセルにWOStringを配置します。aMessageのauthor, title, message, updatedをそれぞれのWOStringのvalueとバインドします。
著者名、タイトル、書込日時の各WOStringの右側に、WOImageを配置します。WOImageのInspector上でframeworkのプルダウンメニューから"app"を選び、filenameのプルダウンメニューで"4by4.gif"を選びます。
書き込み日時を表示するためのWOStringに、日付の書式を設定します。WOStringをクリックし、インスペクタ上でdateFormatに"%Y/%m/%d %H:%M"と入力してください。
メッセージを表示するWOStringは改行を含むテキストを正しく表示するために<PRE>で囲みます。WOStringをクリックして、ElementsメニューからPreformattedを選択します。<PRE>で囲むと、改行を含んでいない長い文字列を表示しようとした時にcellの中で折り返してくれないという副作用があります。逃げる方法はあるんですが、ここでは省略します(ヒントは<BR>タグとescape htmlスイッチです)。

◇メッセージ表示部分の設定を終えたところです。
 

(6)Mainメニューに戻るためのリンクを追加します。どこでもいいんですが、コンポーネントの一番上に1行2列Border=0のTABLEを作ります。そして、左側のセルにWOHyperLinkを配置し、リンクのメッセージを"戻る"にします。Edit SourceのAdd Action...で戻るためのアクション関数(actionMainという名前で、Mainを返す)を追加し、これとWOHyperLinkのactionとバインドします。

(7)同様にして、「書き込み」ページにジャンプするためのリンクを作ります。まず、Edit SourceのAdd Action...でMessagePageを返す、actionNewMessageという名前のアクション関数を追加しておいてから、"戻る"の隣のセルに"書き込み"という文字を囲んだWOHyperLinkを配置し、actionNewMessageとWOHyperLinkのactionとをバインドします。最後にcmd+S(Windows上ではctrl+S)を押して、コンポーネントを保存してください。これでメッセージ表示ページは完成です。ここでは「戻る」と「書き込み」がセンタリングされていますが、その後のサンプルでは左寄せになってます。実際に使ってみて、ちょっと修正したもので....。

◇完成したメッセージ表示ページ
 

(8)ちょっと、プログラムを書きます。これについては次の記事で紹介します。
(「WebObjectsで掲示板を作る」は続きがあります)
[倉橋浩一/テクニカル・ピット]

関連リンク:WebObjectsのページ
カテゴリ:WebObjects, 倉橋浩一、じつはWebObjectsで飯食っています


次期Mac OS X Serverの概要が公開、Mac OS Xをベースにしたサーバ

「Mac OS X Server」の概要がアップルのサイトで公開された。名称が交錯してややこしいが、1999年にリリースされた「Mac OS X Server」は現在Ver.1.2v3までアップデートしている。今回、概要が発表されたのは、そのMac OS X Server Ver.1.2のアップデートではなく、2001年3月24日に発売予定の「Mac OS X」の“サーバ版”という位置付けのものだ。名称が混乱するのでVer.1.2までリリースされた方は「旧Mac OS X Server」と以後呼ぶことにしよう。旧Mac OS X Serverと、Mac OS Xは大枠では同様な基盤を持っているのだが、厳密にはコアの部分にはさまざまな違いが存在する。その意味で、Mac OS X Serverは、旧Mac OS X Serverよりも、Mac OS Xに近いと考えればよい。
アップルのサイトでは、Mac OS X Serverは、Mac OS Xと現在のAppleShare IPを合わせたようなものだと紹介している。つまり、Mach/BSDをベースにした堅牢なOS機能に加えて、AppleShare IPでつちかわれた管理のしやすさという点も合わせ持つというものだ。
このMac OS X Serverは、Mac OS Xにアドインモジュールとして追加するような形式になるという話が以前からは出ていたが、今回公開された情報にはその種の話が掲載されていない。システム要件には、Power Mac G4などのハードウエア条件は記載されているけども、「Mac OS Xが別途必要」ということは記載されていない。また、箱の写真もあることも含めてMac OS X Serverという単独の1つのOSがすべて含まれたパッケージになるのではないだろうか。また、旧Mac OS X Server、あるいはAppleShare IPからのアップデートにも対応するとしている。日本語版もリリースされる予定だ。Mac OS Xのリリース後の早い次期に登場するとしているが、次期や価格といった具体的な情報はまだ公開されていない。

Mac OS X Serverの基本的な特徴は、Mac OS Xと同様、とにかく堅牢なOSだということだ。マルチタスクやマルチプロセッサ対応、メモリ保護といった特徴がある。Mac OSのサーバ用途では、SolarisやWindows NT/2000、あるいはLinuxといったライバルと大きな差を付けられていた要因がこれである。だが、この点でも肩を並べるものがリリースされる。Mac OS X Serverはコアの部分はUNIXであり、オープンソースとして公開されているさまざまなソフトウエアも追加できる。もっとも、Mac OS X Server自体にすでにいろいろなソフトウエアが統合されている。マシンに向かって管理もできるが、リモートの管理も可能だ。また、SSHを利用したログインも可能になっている。
ファイルやプリンタ共有では、AppleShare、Windowsのクライアントからファイルやプリンタ共有を可能とするSMB、UNIXのネットワークファイル共有機能であるNFS、そしてFTPが利用できる。AppleShare IPのSMBは、ファイル名が31バイトまでに規制されていたが、Mac OS X Serverではそうしたことはさすがにないと思われる。NFSまで含め、対応プロトコルが豊富なファイルサーバになると言えるだろう。FTPはWU-FTPが使われている。
インターネット機能としては、まずはApacheによるWebサーバ機能が組み込まれる。しかしながら単にApacheが動くだけではない。WebDAVが標準で利用できる他、SSLにも対応する。さらにはPerlのスクリプトをCGIで呼び出したり、JavaのServletやJava Server Pages(JSP)のサポート、PHP4、そしてMySQLによるデータベースエンジンなど、ソリューションに直接つなげるような周辺ソフトを揃えてきている。ServletのエンジンはTomcatだ。
そして、WebObjectsの稼動環境も組み込まれている。バージョンについては明確にされていないが、WebObjectsの稼動環境としてはMac OS X Serverは有力な選択肢となるだろう。QuickTime Streaming Serverについても標準で組み込まれている。
他には、POPとIMAPに対応したメールサーバ機能、IPフィルタリングによるファイアウォール機能、DHCPサーバ、DNSの運用、さらにはService Location Protocol(SLP)への対応と、必要な機能はおおむね揃うと言えるだろう。
ディレクトリサービス機能も利用でき、ユーザ情報をネットワークに対して公開することができる。つまり、ログイン情報の一元化などができるということだ。NetInfo、あるいはLDAPに対応するが、システム側のディレクトリサービス利用機能は、ディレクトリサービスごとにプラグインで対応できるようになっている。理屈の上ではActive Directoryなどにも対応できるのだろうが、とりあえずはNetInfoとLDAPが標準で利用できるようになるのではないだろうか。
Macintosh ManagerやNetBootといった機能も利用できる模様で、Mac OSレベルのクライアント管理にも使える。

Mac OS X Serverの大きな特徴は、こうしたサーバ機能の管理を、アプリケーション上でできるということだ。テキストの設定ファイルをエディタで変更して…というよくあるサーバ管理の大変な作業は、管理ツールを見ながらクリックする…ということに置き換えられる。より手軽にサーバ管理ができるということになるだろう。もっとも、管理者が望むのは、その管理ツールを、別のマシンからも使えるかということだが、その点についてはやや記載が曖昧である。リモート管理はもしかすると、SSHによるコマンドレベルになるのかもしれない。なお、すべてのサービスに対して管理アプリケーションがあるわけではなく、一部のサービスについては、設定ファイルを書き直すなどの一般的な手法を取らないといけない。
Mac OSとしての独自性があるとすると、AppleShare IPサーバや、WebObjectsのデプロイメント環境という点が出るだろう。もちろん、NetInfoやMacintosh Managerという路線もあるが、クライアントはMac OS 9系列になるだろうから、その意味では今後に大きな発展はそれほど期待はできないだろう。
一方、Apacheはもちろん、オープンソース系のさまざまなソリューションを標準で込めてきた点は大きいと言える。特に、PHPやSerlvet、JSPといった、スクリプト環境が含まれている点は大きいだろう。こうしたスクリプト環境をベースにしたアプリケーションの移植はやはりやりやすくなる。また、MySQLは、オープンソース系では高い支持を得ているデータベースソフトだ。もちろん、Oracleなどとくらべると機能的には低いのだが、簡単な参照系のアプリケーションなどではMySQLでも十分にやっていける実力はある。PHPには、MySQLを利用するための関数がある。また、JDBCのドライバもあるので、ServletやJSPからの利用も可能だ。WebObjectsのアダプタまでが用意されていれば、MySQLの利用はかなり広がる可能性も高い。Q&Aのドキュメントには、

いずれにしても、Mac OSでのサーバ機能と、UNIX系のサーバ機能が1つになったというのが全体的な印象だ。一方で、この種のOSは無償であることが多い。サーバ版としてパッケージが販売されていることもあるが、ダウンロードはできたりもする。Solarisですら事実上のフリー版をリリースしている。こうした市場環境に、Macintoshというハードウエアを含めてどのように浸透させるのかといことも課題になるだろう。
一方、WebSTARや、iTools for Mac OS Xといった製品とは、大いにバッティングをする。これらの製品がどういう形態で市場投入するのかも注目したい。

関連リンク:Mac OS X Server
カテゴリ:サーバー製品, Mac OS X Server